すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

大和和紀「あさきゆめみし (1)」

2005-04-11 09:03:45 | 書評
諸星和巳は、なんでアメリカにいたんだ? 今もアメリカ在住なのか? まぁ興味ないけど


「源氏物語」を知りたいと思いながらも、どうも面倒臭くて手を出しておりませんでした。

こういうときは、漫画に限ります。

ということで「あさきゆめみし (1)」を買いました。

――廊下で女性とすれ違う光源氏。その美しい横顔を見た光源氏は、彼女の手を握ります。驚く女性。
朧月夜「……どなた?」
――女性を抱きかかえる光源氏。
朧月夜「……あ!」
――驚きのあまり光源氏に抵抗できず、部屋に連れこまれる朧月夜。
朧月夜「……だれか……! きて……! ここに知らない人がいるわ……!」
――朧月夜を落ち着かせようと顔を近づけて話す光源氏。
光源氏「静かに…… 人をおよびになってもむだですよ わたしはね なにをしても許される身なんですよ」
――自分の目の前にいる人が、今をときめく光源氏であることに気がつく朧月夜。
朧月夜(……この声……! 源氏の宰相の君……)
朧月夜「……あ! ……まあ……! ずいぶんなことなさるのね」
光源氏「私が悪いのではありませんよ 春の夜とあなたが なやましすぎるのがいけない」
――光源氏に見とれてしまう朧月夜。
大和和紀「あさきゆめみし (1)」376~377頁 講談社漫画文庫
で、エッチしてしまいます。レイプ……とまでいかずとも、強引に押し倒しても、女が惚れてしまうなんて、本宮ひろ志の世界と紙一重だな………。

幼い紫の上を囲って自分好みに育ててしまうことや、なんやかんや、もとが古典なので現代人の感覚するとつっこみどころは満載です。

が、漫画としての骨格がしっかりしているので、面白く読めてしまいます。もともと「源氏物語」の概略が知りたかったので「面白し過ぎて、原作とかけはなれているのかぁ」と心配になってしまうくらいです。

これくらいレベルで「紅楼夢」や「金瓶梅」の漫画ないものかなぁ。


あさきゆめみし―源氏物語 (1)

講談社

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