すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

若松節朗「やまとなでしこ」

2005-01-22 09:59:49 | 映画評
あぁ~ん、くねくね


一旦外で暮らし始めると、実家といえども他人の家です。
それは極論ですが、居心地は悪くなくとも、どうしても手持ち無沙汰なものです。盆暮れに帰郷しても、家にはほとんど寄り付かず、ずっと旧友とプラプラしている方も多いのでは?

そもそも友人が少ない上に、もう30間近ともなりますと、飲み会で仕事の愚痴を言い合う程度で(僕は無職ですけど)、昔のように漫然と一緒に過ごすようなこともなくなるものです。


そんなわけで、実家でテレビをダラダラとみておりました。それで見ることができた「やまとなでしこ」の再放送。

松嶋菜々子の顔芸が楽しくなってしまい、全部見てしまいました。「チッ」と内心で舌打ちや、営業トークで男に媚を売ったと思えば、話し相手から顔を背けて「やべぇー」と焦ったり、「私にとっては、あんな男は関係ない」と虚勢を張って、同僚の前で得々と自説を開陳する。場面場面で目まぐるしく変わる松嶋菜々子の表情に、すっかり魅入られてしまいました。(後、矢田亜希子の化粧の濃さにも、目を見張るものがありました。「東京ラブストーリー」ほどではないですが、時の流れの早さに驚かされました)


ストーリーは、主人公の男女が出会いを重ねることで、共に成長していくという展開です。それ自体は王道なんですが、松嶋菜々子が演じる神野桜子の、あまりに身も蓋もない「金持ち至上主義」が、逆に爽快です。そうです、金で買えないものは、必要のないものです。

まぁ、でも、結局、「金より心」という(ドラマ的に)無難な着地点に落ち着くんですがね。


「金より心」という言葉に、自分を慰めたいときには、よろしいドラマなのでは?


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