須永博士美術館スタッフブログ

熊本県阿蘇郡小国町にある、須永博士美術館。スタッフ佐藤から様々な情報をお伝えします。

遠藤さんとの出逢い

2012年12月05日 | スタッフより














飛翔閣さんを出発し、津田さんナビで向かった先でお会いしたのは、遠藤一佳さん(29)

2009年7月に石巻文化センターで須永博士講演会を開催した際に、文化センターで働いていた遠藤さん。

石巻文化センター

2009年7月17日の講演会


震災後、ずっと安否を心配していたのですが、連絡先がわからずにいました。

今年6月、石巻開成の「開成11団地北集会所」にうかがわせていただいた際に、ここに須永博士がいることを知って、かけつけてくださいました

2012年6月7日①

2012年6月7日②

ご無事だったこと、また笑顔で会えたことが本当にうれしかったです。

その時、「須永先生にいただいた言葉、“怒涛の攻め”の言葉で津波から逃げました。そして、怒涛の攻めで、家を新築しました。」とおっしゃっていました。

その話を、もっと詳しくお聞きしたいのもあって、今回また連絡を取って、会いに行きました。

貴重なお話をたくさん聞けましたので、聞いてください。

「地震があった3月11日、石巻文化センターの隣にある「明友館」・・・市のカルチャーなどの施設で働いていました。

かなり大きな揺れが長く続いて、尋常じゃないと、これは津波が来るなと思ったが、いけなかったのは2010年2月のチリ地震の時にも“津波が来る”と言われたけど来なかった。

それがあって、悪い癖で・・・今回も、“まぁ、大丈夫だろう”という油断があった。

また、来るわけないだろうと思った。でも、念のため車を移動させようかというくらいの気持ちで車で高台に移動中、前から上司が叫んでいて、振り返ると車のすぐ後ろ(ほんの2メートルくらいだったとか。)まで水がきていた。

エンジンかけたまま、車から飛び降りて、走って塀の隙間の坂を駆け上ったんです。

その時に脳裏に“怒涛の攻め”っていう須永先生からいただいた言葉が浮かんで、怒涛の攻めで走りました。

本当にぎりぎりで・・・。

自分の後ろにいた車が何台も津波にのまれてしまいました・・・。」


そんな経験をされていたんだ・・・。6月にお会いした時には、私も嬉しかったし、命があった、助かっていたということだけで、この日までどんな大変な想いを抱えながらも明るく生きてこられたのでしょう・・・。

それから、命が助かってからのことも教えてくださいました。

3月11日、走ってにげた高台には、歌手のクミコさんもいたそうです。

[
だいたい100人くらいいて、みんな一晩、車で逃げた方の車の中で過ごしました。

その日、携帯が夜8時までは繋がったので、1階部分は浸水した自宅の2階に母と祖母が無事でいることが確認できました。

夜が明けて、歩いて自宅へ戻り、2階にいて、家から出たのは、3月13日。

自衛隊の指示で3月13日から140日間、避難所へ移動してそこで過ごしていました。


避難所では食事も、トイレも、そしてお風呂も、・・・大変でしたね。」


と。避難所での大変だった様々なことを教えてくださいました。

なかなかテレビでは報道されないようなことも・・・。

そんな中を、避難所にいる、動ける人たちが工夫したり、力を合わせたりして乗り切ってこられたのは、本当に人間の素晴らしいところだと思います。

遠藤さんも言ってましたが「日本人」の素晴らしいところ、受け継いできたDNAでもあり、誇りに思っていい部分ですね。

そして、本当に今回会って直接話が聞けて良かった!と思ったこと。

遠藤さんは歌がうまい

その歌を、避難所でリサイタルしていたそうです。

19の春でなく、「29の春」(遠藤さんの年齢)で来年CDデビューするとか・・・

それはホントか知りませんが(笑)とにかく本当に面白い人で、このプチ取材中、何度もお腹抱えて笑いました。

遠藤さんにお聞きできたいろいろな話しを、ぜひ、小国町の皆さんにも直接聞いてほしいなぁ…なんて夢もできちゃいました。

これをご覧の小国町の方々

ぜひ、聞いてみたいと思いませんか?

どなたか協力してくださる方がいましたら、ぜひ私にメールください

来年の5月頃を目標に、遠藤さんの九州入りを目指したいと思っています。

そして、遠藤さんは、石巻から若い人々が出ていってしまうことを懸念していて、自分たちの年代や、もっと若い人たちがずっと暮らしてゆける石巻をめざして、これからもがんばっていくと話されました。

応援したいですよね


遠藤さん、貴重なお時間をありがとうございました。

歌でお見送りいただいて、ほんわかした気持ちになりました





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