私が就職活動をしていたその昔、中谷彰宏さんの「面接の達人」が就活のバイブルでして
私も御多分にもれず、読み込んで参考にしていました。
そして就職した後、中谷彰宏さんは面接の達人以外にもいわゆる「人生訓」的な
本をたくさん出版していることを知って
いくつか購入して読みました。
中谷彰宏さんの人生訓の本には、決まったパターンがありまして
だいたい30個〜50個のネタ、タイトルがあり、1ネタの分量は2ページから4ページで
冒頭にタイトル文、最後に一言アドバイスのまとめ文が入ります。
今では、いろんな方がこのスタイルで人生訓の本を書かれていて、割と定番のスタイルですが
20年近く前からこのスタイルを取っていたのはおそらく中谷彰宏さんだけで
当時はとても先進的なスタイルでした。
当時購入して今でも手元にある本の一つが、
「人を許すことで人は許される」です。
はじめの文章に、こう書いてあります↓
人生で一番つらいことは、自分の失敗を許してもらえないことです。
どうすれば、許してもらえるのでしょうか。
それは、あなた自身が、誰かの失敗を許してあげることです。
実は私は、許してもらえない失敗をしたことが(した記憶が)ありません。
でも、人からされたことで「許し難い」と思うことはいくつかあります。
そして「許し難い」と思ったことほど、それをした当人は謝ってきません。
なんでだろう、プンプン。
・・・そう思っていたのですが、心のことを勉強するうちに気づいたのが
「悪いと思っていることほど謝れない」
の法則です。
これは、立場を変えて考えればわかります。
例えば職場の会議卓でコーヒーをこぼした時に、目の前に人が座っていたとして
単にこぼして、相手になんの被害も無ければ「ごめんなさーい」ですみますが
その人が超重要な書類を会議卓に置きっぱなしにしていて、コーヒーが被って
台無しになったとしたら
「ぎゃー、なんでこんなところにそんな重要な書類を置いておくの?」
「どうしようどうしよう、取り返しがつかない・・・」
そんな思いで頭がパニックになり、謝るどころではありません。
そう、謝れる時って、割と余裕がある時なのです。
私に謝れなかった人たちは、
きっと、自分がやってしまったことへのショックで頭がいっぱいになってしまって
謝るどころの騒ぎでは無かったんだと、最近になって気づきました。
もちろんプライドの問題はあると思いますが、それはお互い様ですし
たまたま言われていないだけで、私も無意識にたくさん人を傷つけてきている。
だから、自分がされたことを許そう。
それは相手のためだけじゃなく、自分自身の弱さを受け入れ、癒すため。
中谷彰宏さんの冒頭の文章の最後には、こう書いてあります↓
そして、自分自身の失敗を許してあげましょう。
あなたの失敗を一番責めているのは、あなた自身なのです。
・・・鋭いですね。
相手を許せない時って、自分を許せていないんですよね。
自分を許すことと相手を許すことは同時に起きますので。
この言葉、分かったような気になったり「やっぱり分からない・・・」と思ったり、
たった一言なのですが、とても深くて味わい深い言葉です。
今度この言葉を思い出すときは、自分も相手も自然に許せるように、
そんな自分になっていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
明日も素敵な1日を。