令和6年3月15日(金)
先週日曜日、清水港「日の出岸壁」改良工事が完了し、現地で完成式典が行われました。これは、富士山を海から眺めることができる駿河湾に、海外からも多くのクルーズ船が訪れる機会が増えており、主な入港先となる清水港の機能強化の一環として取り組んできたものです。
(完成式典の様子)
(岸壁でテープカット)
(入港中のクルーズ船「オイローパ」)
清水港の西側にあり客船を受け入れる日の出岸壁は、岸壁の供用から30年以上が経過し、施設の老朽化、貨物船の大型化や大型客船の寄港増加に対応するため、「日の出岸壁」の改良工事を国が実施主体となって、平成28年度から着手し、今年度完成しました。
改良後の「日の出岸壁」は、延長820m、水深12mで、最大クラス(15万トン級)のクルーズ船が2隻同時に着岸できます。また、多くの外国人を受け入れることから、CIQ(Customs:税関、Immigration:出入国管理、Quarantine:検疫)をスムーズに行える体制も強化されました。
完成式典は、国土交通省中部整備局と静岡県、静岡市の主催で、それぞれの代表があいさつに立ちました。その後、地元の和太鼓グループが岸壁で祝い太鼓を演奏し、関係者によるテープカットが行われました。
また、このお祝いの日と重なり、完成したばかりの岸壁には、ドイツ船籍のクルーズ船「オイローパ」(28,890トン)が接岸し、多くの外国人観光客も会場周辺に見られました。
清水港は貨物港として発展してきましたが、近年は観光振興にも力を入れ、クルーズ船誘致を積極的に行ってきました。
当初はイギリス船籍の「クイーンエルザベス2」(70,327トン)の寄港もあり、その後は順調にクルーズ船が寄港していました。しかし、新型コロナウイルス感染症による海外との交流が絶たれ、しばらくの間、1隻も寄港できない状態が続いていました。
昨年、日本へのクルーズ船の寄港が再開された折には、その第1号として3月1日に「アマデア」(ドイツ:28,856トン)が清水港へ寄港しました。これは先ほど触れたように、富士山の魅力がその機会を得たともいえます。
年内には、多くのクルーズ船が清水港寄港を予定しているとの説明もあり、今回の「日の出岸壁」の改良により、港湾としての十分な受け入れ体制が整ったことになります。
今後は、寄港したクルーズ船の乗客が観光のために一時下船することも多くあり、陸上での受入体制を十分に図っていく必要があります。
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