鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

地元の秋季戦没者慰霊祭に参加して

2024年09月27日 | 議会活動
令和6年9月27日(金)

 先日、地元にある戦没者慰霊祭に参加する機会がありました。愛鷹山の南麓に広がる須津地域には、日清戦争以降、戦地に赴き亡くなられた地元の英霊223柱をまつる慰霊施設があります。
 毎年この時期、地域のまちづくり関係者やその有志で構成する方々が主催し、地元の遺族会を招き、地域内にある複数の寺の僧侶による慰霊が行われています。




(慰霊祭の様子 以前参加したときの写真から)

 今、ロシアによるウクライナ侵攻は2年半に及び、中東においても紛争が拡大するなど、平和と逆行する動きが世界中で勃発しています。中でも、民間人の犠牲者が多いことに驚かされ、全人類の共通の課題として戦争の悲惨さを共有し、一刻も早く停戦を実現しなければなりません。

 日本は大きな戦争を経験し、多くの犠牲者を出してきました。平成、令和になってからは戦争がない時代が続いており、今後もこれを維持していかねばなりません。
 その実現のためには、大きな戦争が多発した昭和の時代に生き、戦争を経験した人たち、遺族の人たちの苦しみや悲しみの思いを後世に引き継いでいくことが重要です。

 戦争を経験した人たちは高齢化が進み、その数が減少しています。私は、年に数回、各地での戦争に関係する慰霊祭などに参加させていただき、戦争の経験者や遺族の皆さんとお会いしてきました。
 会場を訪れ、最初に感じることは、遺族など関係者の参加が年々減少していくことです。そして、慰霊祭が終わった後に、遺族会の皆さんとお話しするときの共通の話題は、遺族会の維持・継続が困難になり、その活動の存続についてです。
 地域によっては、遺族が次世代に引き継ぐ取組をしているところもあるようですが、多くは断念の方向に動いています。

 県は令和4年から、戦争経験者の記憶を残し、それを後世に伝えるための冊子を作成しています。
 先の大戦から80年近くが経過し、戦争体験者の高齢化が進む中で、次の世代に戦争の記憶を確実に引き継いでいくため、一般財団法人静岡県遺族会をはじめ、県下各市町遺族会の御協力を得て、御遺族の皆様の戦争体験を綴った冊子「語り継ぐ思い〜戦没者遺族として〜」を作成しました。
 戦没者家族としての体験、母親から聞いた苦労や平和への想いなど、御遺族の戦争体験をまとめた内容となっています。

 県のホームページには、県内各地の遺族会が執筆した資料が載せられており、誰もが閲覧できます。
 慰霊祭に参加する機会は少ないかも知れませんが、地元の戦争経験者がどのような思いで、戦争の悲惨さや平和の尊さを訴えているのか、多くの方に見ていただきたいと思います。
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