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ベトナムのトウモロコシ輸入

2014-06-05 22:24:24 | 農業・食品

ベトナムの5月農業報告によると今年5月末までのトウモロコシ輸入は昨年同期比2.66倍の223万トンに上るとされています。昨年のトウモロコシ輸入も年間で前年比約40%増の225万トンでしたが、今年は更に増大する見込みです。飼料需要の増大がその理由とされています。

率直な疑問として肉の需要が年間40%も増えるとは思えず、家禽・家畜の昨年の統計を見たところ前年比数パーセントの増加に留まっていました。要するに肉の供給量を数パーセント上昇させるためにはその10倍ものトウモロコシが必要ということなのでしょうか?

トウモロコシ輸入世界一を誇る(恥じる)日本の年間輸入量は1,500万トンほど。日本の場合は実質飼料用トウモロコシの国内生産はゼロですが、ベトナムでは昨年、前年度比4%増の約520万トンが国内生産されています。栽培面積と単収が僅かながらも増加した結果です。したがってベトナムの昨年のトウモロコシ消費は743万トン。ちょうど日本のトウモロコシ消費量の半分ということに。

所得水準が上昇して肉の消費が増える、とはよく聞く話ですが、以前ベトナムで生活するようになって驚いたのは定食屋の肉の多さ。日本で生活していた頃ラーメン屋などで「野菜炒め」を注文すると豚肉はほんの僅かで探してやっと一切れ見つかるほどでしかなかったわけですが。フォーなどの麺類にも牛肉、鶏肉はかなりの量が入っています。ベトナム社会の動物性タンパク質摂取量は90年代ですら日本より多いかのように感じていました。

したがって、中間層が形成され所得水準の向上によって食肉需要が拡大した、というよりは商品経済化された食肉の生産の拡大、そのための飼料原料の輸入の増大として捉えるべきでないのかと思っています。

ベトナムのトウモロコシ生産量が最も多いのは中部高原のダクラック省で栽培面積約12万ヘクタールで60万トン。先月はダクラック省北端にある1,000ヘクタールほどのトウモロコシ畑を見て来ました。

      

ちょうど少数民族の人々が種を植えている時期でした。石が彼方此方にあり、開墾したての余り良い農地とは思えない土地でした。たぶんベトナムでは大規模な飼料用トウモロコシを栽培する土地は残されていないようです。

そのため農業ビジネスに参入したホアン・アィン・ザーライ社(HAG)などは、ラオスに4万ヘクタール、カンボジアに3万ヘクタールほどの土地を確保し、ゴム・砂糖・トウモロコシの栽培を開始しています。

今年のベトナムのトウモロコシ輸入は300万トンを越えることは確実で、300万トンのトウモロコシを栽培するには60万ヘクタールの農地か、あるいは機械化された大規模農業の2期作などが必要とされます。

アメリカ農務省(USDA)の予想では2020年には中国が日本を抜いて世界最大のトウモロコシ輸入国になるそうです。中国はトウモロコシ生産量ではアメリカに次ぐ世界2位で2.1億トンほどになるそうです。それでも飼料需要に満たない-飼料生産のトウモロコシ依存度が問題であるような気がして来ます。

此処モンドルキリの豚や鶏のトウモロコシ依存度はかなり低いのですが。


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