隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

0340.凶笑面 蓮丈那智フィールドファイルⅠ

2003年02月08日 | 本格
凶笑面 蓮丈那智フィールドファイルⅠ
読了日 2003/02/08
著 者 北森鴻
出版社 新潮社
形 態 文庫
ページ数 334
発行日 2003/02/01
ISBN 4-10-120721-6

 

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は本を読んでいて、100ページくらいまでに興味をそそられないような本はつまらないと判断する。特にこうして僕が500冊も読もうとしているミステリーでは、最初の謎の呈示が大事で、この部分でストーリーの先へと期待が持てるのだ。だが、この作者の本を読むと、100ページというのは、僕がかなり妥協した数字だと感じる。北森氏の小説では、謎の提示や、読者への興味の持たせ方が、実にうまい。まあ、本書は連作なので特に出だしが良いと感じるのかもしれないが。

 

 

本作は、東敬大学で民俗学の教鞭をとる助教授・蓮丈那智と助手の内藤三國のフィールドワークで遭遇する五つの事件を描く連作ミステリー。民俗学などというと、なんとなく難しそうで引いてしまいそうだが、実は僕も早くから図書館でこの本があることを知ってはいたのだが、そういうことでなかなか手を出せなかったのだ。
しかし第一話の出から興味を引く話題となっている。美貌の女性助教授・蓮杖那智は「民俗学は想像力の学問です」と言う。民俗学に独特の解釈をする彼女の行くところ、常に奇怪な事件やトラブルが待ち受ける。
これを読めば民俗学のエキスパート?

 

初出(小説新潮)
#タイトル発行月・号
1 鬼封会(きふうえ) 平成10年5月号
2 凶笑面 平成10年9月号
3 不帰屋(かえらずのや) 平成11年3月号
4 双死神 平成11年10月号
5 邪宗仏 平成12年4月号
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