べんりや日記

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屋根 フェルト貼り終了

2009-05-21 20:29:26 | 新築に近い宮本町M邸(越後杉)


本日は気温が上昇すると共に湿度も上昇。蒸し暑い日となりました。
まるで梅雨入りしたような感じです。

宮本町M邸の外部塞ぎも進み、屋根にフェルトを貼る段階と成りました。
明日辺りから雨になると予想していたので、屋根さえかけてしまえば、こちらのものです。
現在は1階の耐力壁の施工を主体として行い、耐震性の整った状態で本屋の瓦を上げる段取りをしています。
この間、震度4の地震が上越、十日町を襲いましたが、まだまだ中越地震の余波が続いているのか忘れた頃に地震が起きるので、用心に越したことはありません。
頭でっかちの耐力不足で重い屋根になり、地震が来れば被害も出てきます。

一昨年前の深沢町W邸では、瓦を上げ、外周部のみ耐力壁を施工したところで「中越沖地震」が襲いました。深沢は震度4以上。まだ2階の床や内部の壁が出来ない状態なので、まだ不安定な要素がありましたが、木組みの構造が良かったのか、被害は無く、栓やクサビに日々一つ入っていなかったのを思い出します。

昔の人は、
「組みあがってから地震が来れば、より木が締まって良い。」
と言っていましたが、壁の不安定な時期に地震が来るのはあまりいい気はしません。
(そういえば、最近の木組み住宅で殆どが引き渡し前に1回は地震に遭ってるな・・これは、いいことなのだろうか?)



正面の雄姿。「木組み」です。


この間、休憩していたら、近所のおじいさん(?)がやってきて来て、建築中の木組みを長い時間眺めていきました。
「梁が大きい。こんな家がいい」
ということでしたが、見る人は見てますね。
「雪国だから、梁が大きいのは当たり前です」
と答えておきましたが、何かと注目されるのは嬉しい限りです。




今回採用した火打梁


今回は、住宅瑕疵保障制度の保険を適用するために、現在の建築基準法に最低限は従わなければ成らず、「火打梁」を設けています。
「渡りあご」で折置構造の場合は小屋に「中引(なかびき)」を入れるので、これで水平剛性は取れるのですが、どうしても「火打梁」を入れないと基準法違反になってしまい、保険が利かないので、これだけは守らなければならない・・

火打梁は斜めに入れる部材ですが、このウィークポイントは横架材との接合部分で、強い揺れを受ければ、この部分で折れてしまう危険がある。
それゆえ、なるべく欠損を少なくして「形だけ」の火打ちにしています。



それでも、金物で固定するのは嫌なので、丸栓により固定しています。

何故金物を入れないことにこだわるのか・・

それは中越地震で被災した住宅の外装を剥いだとき、小屋の火打ちボルトや羽子板ボルトが緩んでいたことも理由の一つです。
新築時に金物を締めて引き渡しても、木がやせることで、金物が緩んでしまう・・
ちゃんと固定しておかなければ構造として不安定となる在来木造にとって、これはウィークポイントで、後に締め直す行為をしなければ維持できない。

あと、木と金物は馴染まず、金物が結露を起してしまい、錆びたりカビが発生したりしてしまう。
木と木ならば、馴染んでくれるし、結露も起さない。

そして、何よりも、山の木を活かす醍醐味としての木組みの味が出ることです。
栓や込み栓ならば、露出していても「飾り」にすることができます。
金物はどうしても、埋めて隠すか、色を塗るとかしなければならず、不自然になってしまう。


屋根のフェルト(ルーフィング)施工が終了し、いよいよ、この建物も構造が見せられる段階となりました。
今回は、大々的な見学会は予定していませんが、ご連絡くださればご案内する形をとりたいと思います。

「毎日が見学会」

そんな現場を目指しています。
(とはいえ、大工は作業していて対応できませんが・・)
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