本日は正指導員検定の着眼点および演技のポイントなどの傾向について振り返りを行おうと思います。私が受けてきた養成講習講師やブロック技術員からのフィードバック、および閉会式での種目別講評などを思い出しながら書きました。主に正指検定を想定しましたが、今度受けるB級検定員検定でジャッジする準指検定のことも少し想定しながら書きました。
A単位について
A単位で必要なのは、「見せるべき運動要素の理解と表現」と「やってはいけない運動要素の把握」です。「演技種目」だと思って、見せるべき運動要素(今年であれば内脚主導・外脚従働とニュートラルポジション)をはっきり大きめに表現して滑りました。またコツとして、少し後傾気味のポジション(かかと荷重のポジション)で滑ると演技しやすいです。
(a) 制動要素:見せるべき要素は、明確なニュートラルポジション→内股関節の屈曲→谷回りで内スキー横ズレ(ダダ漏れ)の表現→山回りで外スキーのズレ弧の表現→内股関節の伸展→明確なニュートラルポジション(以下繰り返し)という、一連の身体運動の連鎖です。本来はスムースに繋がるのが良いのですが、検定ではそれぞれの段階を明確に区切って表現するのもジャッジにアピールできてより安全だと思います。また、やってはいけない要素としては、外脚を動かしたり長さを変えること(外脚主導と見なされる)、外スキーの角が立ったズレの少ないターンをしないこと、遅すぎないこと(速すぎないこと)などです。
(b) 推進要素:見せるべき要素は、明確なニュートラルポジション→内股関節の屈曲→谷回りをやや長く取る(ダダ漏れは不要)→山回りで外スキーがズレながらも走る感じを表現→内股関節の伸展→明確なニュートラルポジション(以下繰り返し)。やってはいけない要素として、推進要素なのでスピードが遅すぎないこと、逆にスピードが速すぎて体軸が傾いて両スキーの外に漏れだしてしまうこと、外スキーを動かしたりすること、などです。
B単位について
(a) 大回り:かつては上手ければ取れるといわれたB単位ですが、今年の検定会からは「自然で楽なスキー」の要素を考慮したといわれています。なので、ポジショニング・ターン弧の質・スピードなど基本技能に加えて、谷回りをしっかり長く見せること、低いポジションは封印して腰高での切り替え、明確なニュートラル・ゾーンなど、教程に沿った滑りを表現することを心掛けました。
(b) 小回り:上手ければよいと思います(笑)。講評によると、トップとテールが同じ幅で動いていること、上下動を使わないこと、ターン後半で強いエッジングによる切り替えを行わないことなどが着眼点として見られていたようです。トップの動きが少ないテール振りだけの小回りはにならないように注意して、板全体がよく動きながらも荷重し続ける、今風のひねり系小回りで滑りました。
C単位
(a) フリー滑降: リズム変化を明確に出すこと。その上でスキーヤーとしての上手さ(スピードの高さや運動の大きさ)を見せればいいのかなと思います。
(b) 不整地小回り: コブの中をしっかりターン弧を作って滑ることが求められました。講評ではズレの多い安全滑りは評価されないということでした。
D単位(理論)
SAJのHPに掲載される「養成講習カリキュラム・自主学習用資料」に出ている箇所を集中的に丸暗記しました。その上で、常識で解ける「点くれ問題」と、必ず出される指導者規約と、小論文問題を合わせれば合格点の60点以上は確実に取れるはずです。小論文問題は高配点(30点くらい)といわれていますので、自分の言葉で指導者としての熱い決意を、SAJに対して肯定的な立場(笑)から、できるだけ余白を残さず解答用紙いっぱいに書きました。それに対して、「自然で楽なスキー」「谷回りの連続」「体幹主導」など技術用語問題の多くは、教程を理解しているだけでは不十分で、教程中の文章を「一字一句、正確に丸暗記」していないと解答できないやっかいな問題が出されました。広範囲にわたるテキスト文章を丸暗記することなど無理なので、自主学習用資料で憶えた範囲で解答し、当たったらラッキーくらいの軽い気持ちで臨むのがよいと思います(笑)。
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今夜から菅平入りしましたが、だいぶ暖かい様子です。来る途中は雨にも降られました…
まとめたのはいいのですが、準指検定のジャッジの視点が分からないので、
週末のB検が不安で夜も眠れません…w
そうなんですよ、B検ではどこまで許容するかで、きっと悩むことになると思います…
一発合格できる訳です。
みんながみんな、そこまで分析できていないので、
きっとB検では、やってはいけないオンパレードを見て、
誰を合格させるべきか悩んでしまうかもしれませんね(笑)