この一滑は絶対無二の一滑なり

シーズン終了。それにしても雪不足で大変なシーズンでしたね!

スキー指導員検定が変わることについて

2013-10-12 12:59:44 | 指導員検定・研修

クラブ内周知や養成講習会、雑誌記事などで既にご存じかと思いますが、今シーズンのSAJ公認スキー指導員検定が変わります。

特に大きく変わるのは、これまでの単位制(A・B・C・D単位)が廃止されて、基礎課程4種目+実践課程4種目+理論による検定になります。

昨シーズンまでの単位取得者については驚くべき経過措置(という名の救済策)が盛り込まれました。正指導員受検者に関しては(1)検定会を受検し、(2)養成講習に参加し、(3)加盟団体長の推薦があれば、全員公認となります。加盟団体長(=所属クラブ長)が推薦しないはずはないので、講習会に参加して検定会を受検しさえすれば、点数に関わらず全員合格ということを意味します。

準指導員受検者に関しては所属県連の裁量に任されることになったので、例えば神奈川県連は正指導員と同じく実質全員合格(?)、東京都連は「取得単位を最大限考慮する」が全員合格は保証しない、千葉県連は取得単位を全く考慮しない(?)など、県連により大きく対応が異なっているようです。

それにしても、正指導員の実質全員合格はいかがなものでしょうか。正指合格率は約6割で、単位受検者の合格率はこれよりも少し高い7割くらいです。つまり昨シーズンであれば落ちるはずの3割の方が滑りのレベル如何に関わらず「正指導員」として公認されてしまうことになります。

もっとも「ラッキー」なパターンとしては、D単位(理論)だけ取得して実技種目が一つも合格点に達しなかった人も、今シーズンは受検するだけで正指導員に公認されてしまうことになります。

長い伝統と歴史のある指導員検定にこのような「救済策」が採用されたことは、本当に残念なことで間違っていると僕は思います。指導員資格の権威を損なうことだとすら思います。

スキー教程が良い方向に変わりつつあることを喜ばしいと感じる今シーズンでしたが、このSAJの判断は本当に残念でなりません。