常識について思うこと

考えていることを書き連ねたブログ

時間との付き合い方

2009年03月05日 | 人生

-時間はけっして戻ることがなく、永遠に流れ続けるものである-

至極、当たり前のことのような気がします。当たり前すぎて、今更こんなことを書き記すこと自体に、どれだけの意味があるのかと思われるかもしれません。

しかし、この当たり前のことが、多くの人々にとって、あまり真剣に向き合われていないテーマであるようにも思うので、ひとまず自分の感性に基づいて、気付くことを簡単にまとめてみます。

上記は、大きく二つに分かれます。

①時間はけっして戻ることがない(過去)
②時間は永遠に流れ続ける(未来)

私たちが生きているのは、あくまでも「現在」です。その「現在」は、次の瞬間には「過去」になり、「未来」だったものが「現在」になってしまうので、一言で「現在」と言っても、捉えることが非常に難しいものです。しかし、そうした難しさもひっくるめて、私たちが生きているのは「現在」であることに間違いありません。

したがって、上記の二つの当たり前について、現在をどう生きるかに結び付けて、解釈を加えてみたいと思います。

①「時間はけっして戻ることがない」から読み取ること

「覆水盆に返らず」という言葉がありますが、起こってしまったことはけっして元に戻すことはできません。人間は、時に後悔をしたりします。それは人間の弱さゆえに、どうしても仕方のないことなのかもしれません。しかし、時間を遡らせることができないというのは、普遍的事実でしょう。そして、どうやってもそれを覆すことができないのであれば、現在を生きる人間がするべきことはただひとつです。それは後悔している事柄を教訓にして、前を向いて生きていくことです。

くよくよしていても仕方ありません。次々に訪れてくる時間の波、現在のなかで、二度と後悔をしないように生きていくということしかないのです。そのことをもう少し積極的に解釈するならば、今後、後悔しないように一瞬一瞬を命がけの覚悟で生きるということでもあるでしょう。

これは、あくまでも個人的な話ではありますが、私には後悔をするという感覚がありません。言い方を変えれば、単なる鈍感なのでしょう。しかしいずれにしても、過去にあった諸々の事象が、現在を生きる私にとって、全てプラスのエネルギーとして作用しているように感じるのです。それは、私が一瞬一瞬、命がけで生きているというような大げさな表現が適切ではないかもしれません(ただ、私自身はそのつもりでおります)が、少なくとも常に「死」と向き合っていたこととは関係しているように思います(「死の淵から得られるもの」、「無意識の記憶の力」参照)。

②「時間は永遠に流れ続ける」から読み取ること

時間が流れ続けるなどということも、あまりに当たり前すぎて、さほど深く考える必要がないと思われるかもしれません。そう思われる方々に対して、私から深く突っ込んでお話しする必要はないでしょう。しかし、何かしらのきっかけがあって、せっかくこの文章を読んでいただいている方々に対しては、敢えてひとつのメッセージを伝えておきたいと思います。

それは、「あなたは必ず死ぬ」ということです。

命は有限です。時間が永遠に流れ続ける以上、どこかで果てるはずなのです。その当たり前のことと向き合わない限りにおいては、命とは何かを真剣に読み解くことは極めて難しいでしょう。そして、それは前項にあるように、後悔しない人生を送るために、現在を一瞬一瞬、命がけで生きることを実践する意味でも、非常に重要なことだと思います。充実した「生」を実践するためには、真剣に死と向き合わなければならないと考えるからです(「生き方の裏にある死に方」参照)。

死ぬことが分かってから、ジタバタするような生き方を否定するわけではありません。しかし、どうせ死ぬことが分かっているのなら、きちんとそれを受け止めることも大切です。自分の死を受け入れることができるようになったとき、人間はより多くのものを背負って生きることができるようになるでしょう。そしてそれは、その人の人生や言動に重みを加える作用を及ぼすことになると思います。現在を一瞬一瞬、命がけで生きるためには、そうした時間に対する概念の理解が、極めて重要ではないかと思うわけです。

以上、「時間はけっして戻ることがなく、永遠に流れ続けるものである」という言葉の意味について感じることを、簡単に書き記してみました。

時間との勝負という言葉がありますが、時間と勝負しても絶対に勝てません。時間とは常に友達、あるいは一体化できる感覚が大切です。時間を活かして、時間に乗って、時間を味方にしながら、上手にお付き合いされてはどうかと思うのです。

コメント (2)
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