ゆみねこ日記

日常日記です。

8月の読書記録 その2

2014-09-01 11:14:04 | ブックレビュー

文字数が3万字をオーバーしたので、パート2に。




かばん屋の相続 (文春文庫)かばん屋の相続 (文春文庫)感想
表題作を含む6つの短編からなる。どの物語も読みごたえがあり、面白かった。やっぱり「かばん屋の相続」がイチオシ、「セールストーク」も良かった。かばん屋は、想像していた通り、あの有名な騒動がモデルだったのですね~。
読了日:8月6日 著者:池井戸潤
殺意の構図 探偵の依頼人殺意の構図 探偵の依頼人感想
単純な放火殺人と、婿養子の犯行かと思われた1つの事件。彼が無罪になったのは、アリバイがあったから。「一事不再理」と犯人の狙い、登場人物の人間関係が複雑でやや混乱はしましたが、さすがに元弁護士さんの作品、読み応えがありました。探偵と依頼人、なるほど!
読了日:8月6日 著者:深木章子
野の風野の風感想
若くして会社での地位を得た勇一は、いつしか家庭がバラバラになっていることにも気付かずにいた。広島に住む父の危篤の連絡を受け、一家3人で駆けつけ、家族が再生して行く。父が最期に教えてくれたのは、家族の大切さなのでしょうね。読友さんの感想から、いい本でした。
読了日:8月5日 著者:辻内智貴
海を抱いたビー玉―甦ったボンネットバスと少年たちの物語海を抱いたビー玉―甦ったボンネットバスと少年たちの物語感想
ガソリン生活では車が会話をしていましたが、こちらのボンネットバスも魂を持っています。瀬戸の大三島、海を渡って広島県の竹原、福山、そして越後湯沢へと。2004年の中越地震と山古志村のことを絡め、ほぼ実話で出来た物語。心温まる素敵な本でした。
読了日:8月5日 著者:森沢明夫
監督‐挫折と栄光の箱根駅伝‐監督‐挫折と栄光の箱根駅伝‐感想
低迷する大学駅伝部の立て直しのために、旭化成から東洋大学へ出向という形で監督に就任した川嶋氏。不祥事で監督を辞任した場面から、自身の選手時代から監督経験を振り返ると言う構成になっている。現在の強い東洋大学の基礎を築いたのは、間違いなく川嶋さんあってのことだと納得。マネージメント論など、人を育てる立場の方には参考になるのでは?
読了日:8月4日 著者:川嶋伸次
姥捨てバス姥捨てバス感想
白バスのドライバーと、元旅行社勤務のツアーコンダクターの相棒が、目をつけたのは高齢の女性たちをターゲットにした自給自足の湯治旅。姥捨てツアーという自虐的なネーミングもなんのその、集まったのは100人以上の老婆たち。高齢化社会を皮肉ったような、居場所のない、何もすることもない老後になってしまったら?などど考えるとちょっと身につまされる。白熊五郎さんがいい味を出していた。
読了日:8月4日 著者:原宏一
トライアウトトライアウト感想
新聞社で働くシングルマザーの可南子が校閲部から異動になったのは運動部。初めての取材は戦力外になった選手たちのトライアウト。可南子は好きなキャラクターではなかったのですが、妹柚菜の性格がステキ。深澤投手の生き方も格好良いと思った。何と言っても考太君がいい子で、ラストも好み。面白かったです。
読了日:8月3日 著者:藤岡陽子
迎え猫 古道具屋 皆塵堂迎え猫 古道具屋 皆塵堂感想
皆塵堂に集まるのは曰くつきの古道具だけではなく、子猫たちまで。猫好きの魚屋巳之助と大家の清左衛門の名付け争いが笑えた。太一郎のように猫に好かれてみたい。
読了日:8月3日 著者:輪渡颯介
代償 (単行本)代償 (単行本)感想
小学6年生の冬休みに起こった自宅の火災で両親を失った圭輔。親戚である同学年の達也の家に同居せざるを得なくなり、環境が一変する。小学生でありながらも恐ろしい達也の所業に絶句する…。時を経て弁護士になった圭輔は、達也の弁護を引き受けることに。人の心を支配する天才と、生真面目な優等生の対決、面白くて一気読みでした。これはお勧めです。
読了日:8月3日 著者:伊岡瞬
石の繭 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)石の繭 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)感想
麻見さん、初読。中々面白かったです。ヒロインは父と娘、2代に渡る警視庁の新人刑事如月塔子。新橋の廃ビルで殺人事件が起こり、捜査会議の最中に犯人を名乗る人物から電話が入る。犯人の目的は何なのか?展開がスピーディーで読みやすかった。これはシリーズのようなので、ちょっと追いかけて読んでみたくなりました。
読了日:8月2日 著者:麻見和史
ちっぽけな恋 珈琲屋の人々ちっぽけな恋 珈琲屋の人々感想
珈琲屋の人々の続編。表題作を含む7編の連作短編集ですが、どの登場人物も行介の人を殺した過去とその手を見に店にやって来る。生真面目で恋愛に無器用な行介と、ひたすら待っている冬子に幸せが訪れるのはいつなのでしょうか?続編待っていた方がいいのかしら?「ちっぽけな恋」の中学生たちが、可愛かったです。「大人の言い分」は、子供が可哀そうで痛々しくて読み難かったですね…。
読了日:8月2日 著者:池永陽
禁断の魔術 ガリレオ8禁断の魔術 ガリレオ8感想
シリーズだけど、どこから読んでも安定の面白さ。透視す・曲球る・念波る・猛射つの4編。猛射つが一番面白くてハラハラドキドキです。東野さんの本は予約がいつもいっぱいなので、返却棚で未読の本を見つけて読了、ラッキーでした。
読了日:8月1日 著者:東野圭吾
さわらびの譜 (単行本)さわらびの譜 (単行本)感想
弓矢小町と呼ばれる伊也と、奉納試合で出会った樋口清四郎。互いに想いはあれどお家の事情でままならない。伊也の一途さとやや短絡的な振る舞いに最初はちょっと読み難かったのですが、刺客3人との戦いあたりから面白さがアップ。さらりと読むには良いかもしれません。
読了日:8月1日 著者:葉室麟

読書メーター
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8月の読書記録 その1

2014-09-01 09:41:25 | ブックレビュー
8月も良い本に沢山出会えました。

今月のイチオシは、シリーズ最終巻のみをつくし料理帖
シリーズの「天の梯」
大団円の最終巻、高田郁先生に感謝です!

伊岡瞬さんの「代償」もお勧めです。



2014年8月の読書メーター
読んだ本の数:50冊
読んだページ数:15457ページ
ナイス数:4671ナイス

てらさふてらさふ感想
有名になり、ウィキペディアで経歴を綴られるようになるために、堂上弥子はビジュアルの美しいニコを最年少芥川賞作家に仕立て上げる。2010年代を疾走する10代の女の子になりたいと願う弥子が痛々しい。ひいちゃんとニコの穏やかな暮らしが戻ってくれて安心した。弥子がこれからどうなって行くのか、この先の物語はないのかしら?
読了日:8月31日 著者:朝倉かすみ
作家と猫のものがたり (とんぼの本)作家と猫のものがたり (とんぼの本)感想
猫を愛する女性作家10人のエッセイ集です。愛猫の写真と、猫と暮らす幸せと痛みを語る。猫は人に飼われているのではなく、人間の方がこの愛すべきものたちの僕となっているのではと思いました。私もいつかは猫と暮らしたいなぁ。。
読了日:8月31日 著者:
三人目の幽霊 (創元クライム・クラブ)三人目の幽霊 (創元クライム・クラブ)感想
憧れの編集者になった間宮緑が配属されたのは、「季刊落語」という年4回発行の落語専門誌。唯一の上司、牧大路とともに寄席や噺家さんたちにまつわる摩訶不思議な出来事を探る。落語を知っていれば、もっと楽しめた作品でしょうね。牧さん、凄過ぎ。
読了日:8月31日 著者:大倉崇裕
虚空の糸 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)虚空の糸 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)感想
警視庁を相手に都民1300万人を人質にして2億円を要求する脅迫状が届く。犠牲者は一見何の接点もなさそうな中年の男性たち。塔子たち11係の活躍は見事だけど、真犯人のパターン、シリーズ1作目とちょっと似通っていると感じました。シリーズもあと1冊、鷹野と塔子のコンビはどうなるのかな?
読了日:8月30日 著者:麻見和史
ピンザの島 (一般書)ピンザの島 (一般書)感想
ピンザとはヤギのこと。離島でヤギのチーズを作ろうと努力する若者、島の文化はヤギは食用にするもの。かつて父が夢見たヤギチーズ作りを志す涼介と、父の親友で共同経営者であったハシさん。島特有の閉塞感と排他性、涼介の未来はどうなるのか、作者はそれを読者の想像にまかせたのでしょうか?ドリアンさん2作目、文章は読みやすくて結構好きです。
読了日:8月29日 著者:ドリアン助川
黄金の烏黄金の烏感想
シリーズ3作目、今回は八咫烏の世界を脅かす大猿との戦いがメイン。面白くて一気に読了。雪哉がグングン成長していくのが頼もしい。次作を楽しみに待ちたいですね。
読了日:8月29日 著者:阿部智里
偽りの学舎 (小学館ミステリー21)偽りの学舎 (小学館ミステリー21)感想
軽井沢で小さなペンションを経営している来生の元に、警察官時代の部下が奇妙な依頼に訪れる。大手の進学塾に脅迫状が舞い込み、しかも差出人は2年前に自殺した元講師だと。塾の内情や、テキストの選定など、未知の世界をちょっと垣間見ることが出来てそれなりに楽しめました。でも、さらりと読めた分、すぐに中身を忘れるかも?
読了日:8月28日 著者:青木知己
グレイグレイ感想
ふと手にした一枚のアルバイト募集のチラシ。お金に不自由している大学2年生の波田は、「北川社会情報研究所」の街頭アンケート要員として働き始める。1983年という時代感が良く描かれていて、バブル期に向かう東京の様子が面白い。これから一番儲けられるのは、情報。当時からそこに目をつけていた人達がいたのでしょうね。大学を卒業してからの波田の暗躍ぶりもちょっと見てみたくなりました。いつもの堂場さんの小説とちょっとカラーが違っていたけれど、これはこれで良し。
読了日:8月28日 著者:堂場瞬一
いろは匂へどいろは匂へど感想
恋愛ものは、やっぱり苦手ですねぇ^^; 何故にいい加減な男に惚れる?藤代さんが大人で、紫さんは…。ブライアンの良い人ぶりだけが印象的でした。京都の雰囲気や、草木染めのこととか、恋愛以外のことは、好きなタイプのお話でした。次を期待。
読了日:8月27日 著者:瀧羽麻子
潮鳴り潮鳴り感想
これは良書!一度は躓いた男「櫂蔵」、襤褸をまとってうらぶれた暮らしをしたことから「襤褸蔵」と呼ばれた武士が、弟の切腹を機に落ちた花をもう一度咲かすべく戦う物語。梟の鳴き声は「襤褸着て奉公」、なるほど!
読了日:8月27日 著者:葉室麟
衣更月家の一族 (ミステリー・リーグ)衣更月家の一族 (ミステリー・リーグ)感想
プロローグの情死事件。そして廣田家・楠原家・鷹尾家と続く殺人事件。巻き込まれた形の彼の死は、ちょっと気の毒過ぎる。そして何故に彼はそこまでして彼女を守りたかったのか?その辺がちょっとスッキリしなかったけど、血筋が絡み金銭が絡むと人間はこうも浅ましく汚くもなるという物語。作者はこういう複雑な血縁関係の物語が得意なのかも。鬼畜の家、殺意の構図に比べると作品としての出来栄えは今一つの気がします。
読了日:8月27日 著者:深木章子
奇跡の学校―おといねっぷの森から奇跡の学校―おといねっぷの森から感想
読友さんの感想でこの本に出会いました。北海道北の小さな村、音威子府(おといねっぷ)の美術工芸高校の校長先生の手記。豊かな自然と理解ある教師に才能をはぐくまれる高校生たち。中学校時代に不登校だった子も、周りに馴染めなかった子も、ここで才能を開花させ、成長して行く。子供にとっての最大の教育環境は教師であると再確認しました。そして、この村の自然や村人たち、理解ある家族や親しい友人、どれ一つが欠けてもここに出てくる生徒たちの成長はなかったでしょうね。良い本でした。
読了日:8月26日 著者:石塚耕一
きりきり舞いきりきり舞い感想
十返舎一九の娘舞と、葛飾北斎の娘お栄のドタバタお江戸コメディー。才能はあれど奇人変人と呼ばれた天才たちとその娘、父に対する敬愛と、愛するが故の憎らしさ、面白く読みました。
読了日:8月26日 著者:諸田玲子
小説 となりのトトロ (アニメージュ文庫)小説 となりのトトロ (アニメージュ文庫)感想
アニメでお馴染みの物語。でも、こちらではサツキのお姉ちゃんとしての心の動き、お父さんのお仕事の話、カンタのお家のことも詳しく描いている。 何よりお母さんの実家のことまで。こちらも夏に読むのにピッタリでした。長女の私はサツキの気持ちに共感!
読了日:8月25日 著者:宮崎駿,久保つぎこ
初恋料理教室 (一般書)初恋料理教室 (一般書)感想
京都の町屋で開かれる愛子先生の料理教室。土曜日の教室は男性のみ。集まる4人はそれぞれに個性的。建築家の智久、フランス人パティシエのヴィンセント、寡黙な佐伯、女装のミキ。こんな料理教室が近所にあったら、私もぜひ教えを請いたいなぁ。巻末のレシピも素敵で、これは文庫待ちですね。年齢的に一番近い佐伯さんの章が印象的でした。
読了日:8月23日 著者:藤野恵美
桃ノ木坂互助会 (文芸書)桃ノ木坂互助会 (文芸書)感想
有川さんの三匹のおっさん風な作品を期待して読み始めたら、もっとダークでドロドロしていました!桃の木坂の平穏な生活環境を守るための老人たちの互助会と、DV男に復讐をする女のターゲットは同一人物。中々スリリングな展開で面白かったです。歳を取っても男と女の感情は難しいものですねぇ。
読了日:8月23日 著者:川瀬七緒
蝿の帝国―軍医たちの黙示録蝿の帝国―軍医たちの黙示録感想
昔、どなたかの「戦争とは不潔そのものである」という文章を読んだ記憶がありますが、ここに綴られた15編の軍医の語ることは、まさにその通り。15編の中には正直ここに載せなくても良いのでは?と思った物も数編ありましたが、原爆投下後の広島のことや、特攻隊員を送りだす立場の方のこと、東京大空襲で家族を亡くされた方の3編は強く印象に残りました。8月に読む事が出来て良かったです。
読了日:8月22日 著者:帚木蓬生
人生オークション人生オークション感想
東京ロンダリングが中々面白かったので、こちらも。表題の「人生オークション」は就職に失敗した瑞希が、離婚してアパートで暮らし始めた叔母と、ネットオークションで生きる力を取り戻して行く物語。もう1編の「あめよび」は恋愛もの。どちらもサラリと読めるのですが、あまり印象に残らないかもしれません。若い作家さんなので、これからが楽しみですね。
読了日:8月21日 著者:原田ひ香
水晶の鼓動 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)水晶の鼓動 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)感想
シリーズ第3弾。一見猟奇的な連続殺人かと思われた事件と、ほぼ同時に起こった連続爆破事件。今回は鷹野が冴えていましたね。塔子が失敗をして、それをカバーするという活躍が出来たのも、コンビが上手く機能しているからこそで。次も読みたいと思います。
読了日:8月20日 著者:麻見和史
村岡花子童話集 たんぽぽの目村岡花子童話集 たんぽぽの目感想
とてもやさしい童話集でした。花子さんが小さな子供たちに読み聞かせてくれているような、そんな気持ちで読了しました。
読了日:8月20日 著者:村岡花子
天の梯 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)天の梯 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)感想
雲外蒼天、まさにその通りの澪の人生。厚く覆われた雲の切れ間から美しい青空がのぞく、まさに素晴らしい物語の完結。「食は人の天」、この言葉を体現しゆく澪の生き方に感動しました。高田先生、素敵な物語をどうもありがとうございました。また八朔の雪から読み返したくなりますね。
読了日:8月20日 著者:高田郁
アンダーリポートアンダーリポート感想
再読。でも、全く内容に記憶がなかったので、ほぼ初読み状態。検察事務官の古堀と、15年前に交流があった隣人母子。そのころ交際していた女性とその叔母。15年ぶりに当時4歳だった娘が訪ねて来たことで、記憶の底に沈んでいた事件の謎を追いかけると言う物語。出てくる女性たちがみんな嫌いなタイプ、そして古堀も何だか煮え切らない男性という印象しか残らず。ここに感想を書きとめておかないと、多分また忘れそうなので記録。
読了日:8月19日 著者:佐藤正午
犯罪者 クリミナル 下犯罪者 クリミナル 下感想
あぁ、面白かった!脚本家さんらしく、ストーリーの展開が見事。幻夏を読んでからこちらを読みましたが、この先追いかけたい作家さんがまた一人増えました。ネタバレになるので書きません。ぜひ読んでみてくださいね。
読了日:8月19日 著者:太田愛
犯罪者 クリミナル 上犯罪者 クリミナル 上感想
深大寺駅前で起こった無差別殺人事件と、乳児に発症した謎の奇病。命を狙われたひとりの少年と、はみ出し者の刑事、売文屋。ストーリーの展開がスピーディーで読みやすい。感想は下巻で。
読了日:8月17日 著者:太田愛
穢れた手穢れた手感想
同期の警察官高坂が汚職の疑いで逮捕され、処分保留で20日後に釈放された。彼の名誉を取り戻し、警察官として復職させたいと一人で事件を追う桐谷。うーん、これは堂場さんの作品としては、やや不満足。面白くないわけではありませんが、桐谷の一人相撲と迂闊さだけが印象に残りそうで。20年来の同期は、20年同じ疵を負い、それがすべての根っこにあったとは。冬の松城市、イメージとしては松本市が舞台なので、寒い時期に読んだ方がリアルでよかったかもしれません。
読了日:8月14日 著者:堂場瞬一
給食のおにいさん 卒業 (幻冬舎文庫)給食のおにいさん 卒業 (幻冬舎文庫)感想
自分の目標をしっかりと見つけられた佐々目。最後、泣かされました!黒チワワ、素敵過ぎる。佐々目宗、卒業おめでとう。
読了日:8月13日 著者:遠藤彩見
満月の道: 流転の海 第七部満月の道: 流転の海 第七部感想
シリーズも第七部に入り、伸仁が高校生に。熊吾の事業も中古車ブームに乗って上り調子かと思われたら…。同じ失敗を繰り返してしまうのも、この人の性格なのでしょう。すでに第八部を執筆中で第九部で完結ということだそうで、先の物語を楽しみに待ちたいですね。これも、文庫をまとめて一気に読み切りたいなぁ。
読了日:8月13日 著者:宮本輝
代官山コールドケース代官山コールドケース感想
17年前に起こった一人暮らしの女性殺人事件。代官山が再開発される前の古いたたずまいが残っていた頃に起きたその事件は、被疑者死亡という形でけりがついていた。時を経て、川崎市で起きた女性暴行殺人事件で同じDNAの残留物が見つかる。水戸部は女性捜査員朝香とコンビを組み、親友の科捜研職員中島の協力を得て丹念に資料や当時の関係者を探って行く。前作「地層捜査」でも感心したけれど、本当に丁寧な地形描写で、その地をよく分かる人にはたまらない読み心地ですね。面白かったです。
読了日:8月12日 著者:佐々木譲
ホテル・ピーベリーホテル・ピーベリー感想
教員をやめ、長すぎる休みを過ごすためにハワイ島の小さなホテルピーベリーに滞在することを決めた木崎淳平。お客の一人が不可解な死に方をし、ホテルを出て行ったもう一人の客も事故で亡くなる。無愛想なオーナーとホテルを一人で切り盛りする妻の和美。そして死んだお客の本当の身元は?さらりと読めてしまうので、旅のお供には良いかもしれません。
読了日:8月11日 著者:近藤史恵
還れぬ家還れぬ家感想
年老いた父の認知症がきっかけとなり、老々介護の母を助ける作家早瀬とその妻。地元にお住まいの佐伯さんの実体験を元に書かれています。去年の暮れに父を見送ったばかりの私にも、身につまされるようなことが多々。作者と同年代の老親を持つ人には共感できる本ではないでしょうか。今、この本のその後を読売新聞で「空にみずうみ」として連載中です。
読了日:8月11日 著者:佐伯一麦
おれたちの故郷 (おれのおばさん)おれたちの故郷 (おれのおばさん)感想
震災の後、全国的に耐震強度を見直す動きになり、陽介のおばさんが営む「魴鮄舎」が閉鎖の危機に。バレーボールの一流選手として活躍する卓也や、陽介の学友たちも巻き込んでの騒動の結末まで。恵子おばさんは自らの悩みを一人で抱え込みすぎてる感あり。さて、目標が定まった陽介のこれからはいかに?さらりとした内容であっという間に読了しました。
読了日:8月10日 著者:佐川光晴
そして、星の輝く夜がくるそして、星の輝く夜がくる感想
3.11から3カ月後、神戸から東北の海辺の町へ派遣教師としてやって来た「小野寺徹平」。子供たち、その親、教師、ボランティア、そして徹平自身の心の動き。実話をもとに丹念に描かれていると思います。私は遠間小学校で一番の人物は校長先生だと思いました。
読了日:8月9日 著者:真山仁
蟻の階段 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)蟻の階段 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)感想
如月塔子シリーズ2作目。南品川で不可解な殺人遺体が発見され、遺体の周辺に置かれていた不思議な遺留品。ヴァニタス画とよばれるものを模した、その謎を追う十一係のメンバーたち。中々面白く、楽しめました。折を見て3作目も読もうかな?
読了日:8月9日 著者:麻見和史
破門 (単行本)破門 (単行本)感想
直木賞受賞作。映画製作への出資金詐欺にあった二宮と桑原は、資金回収のために奔走する。単純な詐欺事件ではなく、組同士のトラブルも絡んで関西、マカオ、愛媛と舞台が移り変わる。関西の地理が良くわからないのと、ギャンブルに全く興味がないので、ちょっと入り込み難かった。話の展開はスピーディーで一気に読了できました。シリーズ5作目ということなので、さかのぼって読んでみることにします。
読了日:8月8日 著者:黒川博行
冠・婚・葬・祭冠・婚・葬・祭感想
「冠婚葬祭とは、元服・婚礼・葬儀・祖先の祭祀のこと」と中扉にありました。まさにその4つの大きな儀式を描いた4つの短編。どれもみな味わい深く、素敵な物語でした。中島さんの文章は温かみがあり、好きです。
読了日:8月8日 著者:中島京子
とっさの方言 (ポプラ文庫)とっさの方言 (ポプラ文庫)感想
出身地を離れて四半世紀、テレビで故郷の言葉を聞くと懐かしく、しかも年配の方の言葉はテロップをつけないと他の地方の方々には通じない。そこに居るときは何の疑問もなく使っていた言葉が地域限定だと分かった時の衝撃(笑)面白く読ませてもらいました。そうそう、模造紙のことを「大用紙=たいようし」というのは、新潟県のみ。これを田舎に帰ってみんなに教えた時のビックリ顔が忘れられません。
読了日:8月7日 著者:小路幸也,大崎善生
12月の向日葵12月の向日葵感想
高校の同級生で同じ柔道部員の二人、香坂一と弓削慎二。ヤクザと刑事という真逆な人生を歩むことになる。ヤクザなのに一の生き方にどんどん共感してしまい、慎二は真面目で正義感もあるのに、何故か好きになれず。ドラマにしたら面白くなりそうかも?
読了日:8月7日 著者:永瀬隼介
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