何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

儲けたい気持ちから経営改善はできない

2006-10-25 23:08:43 | 薬局経営
 業績悪化で上場を果たせなかった薬局が、再生プランを立てようとしているが、その手法が通用しなかったにもかかわらず、誰も責任をとらないばかりか、既定路線を強化しようとしている。誰の目からも行き詰まりが見えているのに、新しいソフトを入れれば何かできると思っているようだ。入れ替えるのはOSであるにもかかわらず

 その最たる例が服薬指導加算算定率アップの大号令である。ある経営者は、毎月、その数字ばかり追いかけて、スタッフが頑張っているかとか、みな仕事をしているかなどと、目を光らせているようだが、改めてそれが最大の悪循環を招いている原因であることを、順を追って説明しておきたい。

▼算定率アップの指示を出す。
▼スタッフは、算定率アップのために、何か“指導”をしなきゃいけないと考える
▼無理しても何か言おうと、処方された薬の中から注意事項がありそうな薬を選び、ネタを探して“薬に由来する”何かを言う
▼その内容は、薬に付随したことなので、たとえ正しい情報であっても“その患者さんの状況や背景に依拠した内容ではないので”、一般的注意の域を出ない
▼その(一方的な)“指導”内容が繰り返されると、患者にしてみれば決まりきった指導であり、画一的な情報提供に過ぎないので、患者自身のためというよりも、不特定多数に向けた情報提供だと受けとめられる
▼換言すれば、そのような情報提供や指導は、患者にしてみれば、その薬を飲む人なら誰にも当てはまる内容であり、自分のことを理解してくれて声をかけてくれた内容ではないので、意義や必要性を、ひいては価値を感じない(薬局の事情を知っている者なら、指導料算定のために話しかけているにすぎないと、看破する)
▼患者はそんな薬局に対して、自らのことをさらけだし、悩み事があっても打ち明けて相談しようとはしないし、当然、かかりつけ薬局になど選ぼうとしない
▼薬局は信頼を失い、評判を下げる
▼患者は減少する
▼経営は悪化し、経営者はますます算定率アップを強制するがごとく、指示する(悪循環)

 ではどうすればよいかは、これまで述べてきたので、ここでは繰り返さないが、では服薬指導はどうすべきか、患者さんにどう接すべきか考えて、近々出してみようと思う。

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1 Comments

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そっくり (お疲れ)
2006-10-31 14:00:20
 売上げという結果ばかり気にして・求めるのではなく、その前にすべきことをしよう、というのは、何としても勝たなければと結果にこだわるあまり負けたドラゴンズと、楽しく・のびのびと、自分たちの持てる力を発揮しようとしたファイターズの例を見ても、当てはまるものと思われます。
 儲けたい一心で指示・命令、組織を指揮するのでは得るものも得られず、自分たちができる最善を果たそうとするほうが顧客に訴えることとなり、評価も得られるでしょうし、結果もついてくるものと確信します。
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