何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

沈黙のクレーマー

2009-11-28 23:55:40 | Book Reviews
顧客満足度100%のツボ 沈黙のクレーマー」 宮崎聡子・著、青春出版社、2008年7月15日

p.24-5 サイレント・クレーマーとは、不平不満があっても口には出さないお客様のことを言います。このような人たちは、黙って店を去っていく代わりに、二度と来店しないこともあります。

p.62 お客様の目的を、自分の仕事の目的としなければ、まったく意味がないのです。これが、“顧客志向”であり、お客様の心をつかむのです。

p.76 クレームを言わない理由のひとつとして、「クレームを言いにくいテーマだから」ということもあります。それは、クレームの内容が人の応対や接客に関することの場合です。
 人は、あいまいなものに対しては、やはり文句を言いにくいものです。ほとんどの人が「自分が正しい」という確信が持てないまま、人に文句を言うことができないため、サイレント・クレーマーが生まれてしまうのです。

p.77 継続的な取引がある、よく通ってくださるといって、必ずしもお客様は満足しているわけではありません。普通は、何らかの不平、不満を抱えながら、自社をご利用いただいていると考えたほうが懸命です。なぜなら、人間というのは簡単に100%、120%満足するわけではないからです。

p.95-6 (初対面や一見のお客様と対応しているときに)そこへ常連客が来て、満面の笑みを浮かべながら楽しそうに話しはじめたらどうでしょう? 当然、新規のお客様は寂しく思います。差をつけられたことで心が傷つくのです。
 人は寂しい思いをするところ、寂しくさせられるところにはもう行きたいと思いません。

p.98 わからないのに、「このぐらい、いいじゃないか」は危険です。それはあなたの考えで、お客様はそうではないかもしれないのです。

p.153 お客様は、「このお店とこれ以上話をしても無駄だ」と思ったとき、無言で立ち去ります。けれどもそれは「納得している」という意味ではないのです。
 クレームは、再来店いただけたときが本当のゴールです。

p.160 変えることで、新たに払わなければならないコストがあります。自分の労力、時間、お金です。これらを「スイッチング・コスト」と言います。スイッチング・コストが高いと、人は我慢しがちです。

p.175-6 人間には“有能感”という欲求があります。きちんと意思決定できる、物事を判断できる自分でありたいという欲求です。テキパキと判断し、テキパキと行動できる自分でありたいという欲求なのです。誰もがもっている基本的な欲求です。
 わかりにくいお店に行くと、この有能感がすごく低められます。だから、それを回復させようとして、「こんなに自分をイライラさせるお店が悪い」と店側に文句を言ったりするのです。具体的には「陳列の仕方が悪い」「案内表示の出し方が悪い」「きちんと書いておけ」などです。

p.205 声の中には、致命的とも言える企業やお店のミスもありますし、そうではないものもあります。
 時に、そうではないものが曲者です。致命的であれば、お客様も意見を言いやすいのですが、そうではないもの、つまり、「100%企業のミスではない」という領域は、意見を言いにくいからです。
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