今朝の朝日新聞「けいざいノート」に、企業不祥事なぜ相次ぐ、日本型のシステムが変質、プロ意識育て倫理再生をと題して、小林慶一郎・朝日新聞客員論説委員の記事がある。
要旨は、企業にとって利益を追求する前提となる安全や品質にまつわる昨今の事故や不祥事は、利益のためには何でもありとする企業行動によって引き起こされている、これまでは高度成長期の終身雇用制による企業への忠誠心や帰属意識によって安全倫理が保たれていたが、経済の成熟による低成長時代ではそれに変わる安全倫理を保つための動機づけのメカニズムが必要であり、それは安全に携わる技術者のプロ意識や誇りといった職能人の自覚に委ねられているのではないか、という主張である。
利益優先の思想が安全や品質をないがしろにしていることや、終身雇用制を評価している点(マイナス面も指摘している)はビル・トッテン氏の主張にも通ずるところがあり、これからの安全倫理を保つためにはプロフェッショナリズムが重要とするのは、先の「プロフェッショナル原論」を思い起こさせる。
これまで部分的にではあったが感銘を受けてきたものが、あらためてここで有機的に結びついたようで、この記事には感服させられた。
どこで我々は安全倫理を見失ってきたのか、ということに関連し、どこでそれを保ってきたのかという考察が自分にはなかった。企業を守ろうとする動機に終身雇用制があったとは卓見かと思われた。今ふうにいえば、さらに職員満足(ES)や社会的責任(SR)の文化も加えておきたい感じがする。
プロ意識も安全倫理維持のためだけではなく、むしろ顧客満足(CS)を果たすうえで欠かせない。安全管理、リスクマネジメントを支える動機付けに、プロ意識の醸成が重要だという主張には、なるほどど思わされた
要旨は、企業にとって利益を追求する前提となる安全や品質にまつわる昨今の事故や不祥事は、利益のためには何でもありとする企業行動によって引き起こされている、これまでは高度成長期の終身雇用制による企業への忠誠心や帰属意識によって安全倫理が保たれていたが、経済の成熟による低成長時代ではそれに変わる安全倫理を保つための動機づけのメカニズムが必要であり、それは安全に携わる技術者のプロ意識や誇りといった職能人の自覚に委ねられているのではないか、という主張である。
利益優先の思想が安全や品質をないがしろにしていることや、終身雇用制を評価している点(マイナス面も指摘している)はビル・トッテン氏の主張にも通ずるところがあり、これからの安全倫理を保つためにはプロフェッショナリズムが重要とするのは、先の「プロフェッショナル原論」を思い起こさせる。
これまで部分的にではあったが感銘を受けてきたものが、あらためてここで有機的に結びついたようで、この記事には感服させられた。
どこで我々は安全倫理を見失ってきたのか、ということに関連し、どこでそれを保ってきたのかという考察が自分にはなかった。企業を守ろうとする動機に終身雇用制があったとは卓見かと思われた。今ふうにいえば、さらに職員満足(ES)や社会的責任(SR)の文化も加えておきたい感じがする。
プロ意識も安全倫理維持のためだけではなく、むしろ顧客満足(CS)を果たすうえで欠かせない。安全管理、リスクマネジメントを支える動機付けに、プロ意識の醸成が重要だという主張には、なるほどど思わされた