何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

市民のほうを向いて仕事をしてきたか?

2006-05-16 23:39:13 | 薬局経営
 TV東京「ガイアの夜明け」 赤字まみれの公立病院 元凶の“お役人体質”を改革せよ 2006.5.16 22:00-23:00

 病院改革仕掛人として、長隆(おさ・たかし)氏が赤字に苦しむ各地の公立病院の再建に挑む。そこで真剣に熱く投げかける言葉が、“市民のほうを向いて仕事をしてきたのか?”という言葉。少なからず、市民のことを考えてきたのかもしれないが、甘い、甘すぎる!、そんなのは向いたうちに入らない!、という指摘だ。
 “それができないのなら、経営陣は総退陣せよ”と迫るところも圧巻だ。

 番組で取り上げられた公立病院に、市民病院もあったが、国保の病院が2病院もあったのには思わず苦笑。保険料徴収の未払いばかりを責められないのでは? 国保が破綻するわけだ。
 長さんは、再建のために病院を訪れると、医師や看護師の宿舎を必ず見るという。多くの場合、とても人が住む気のしないようなところらしい。職員をないがしろにしておいて、モチベーションを挙げろ、というほうが無理だということだろう。

 公立病院のお役所体質。税金による繰り入れ金を充てにしてきている。公立病院には、民間病院にはできない医療を行う使命があるということだが、補助をもらいつつ、結局は廃院に追い込まれるのだから、誰かが助けてくれると、あぐらをかいてきたのでしょう、ということになる。言い訳だけは立派な公務員。

 公立病院に提示される改革案は、公設民営化か、完全な民営化。“お役所”であろうとなかろうと、体質が変わらない限り、一時的なことはあっても継続する将来はない。悪しき体質の改善。少なくても、今のままでは「努力した者が報われる体質ができない」と、改革をつきつける。

 民間なら必ずいいか、というとそうではない。当り前だ。薬価差益を頼りに、ぬるま湯体質に浸りきっている薬局。売り手志向のまま、保身ありきで買い手に目が向かない。「企業だから儲けることが目的で当然だ」という、医療提供施設の風上にも置けない考えのある薬局。体質改善なくして将来展望がないのは、患者志向なくして存続などありえないのは、民間も同じことなのだ。

 公立病院のまま、2年先を睨んだ改革をするという選択をとった愛知県新城市民病院。果たして、改革はできるのか。自己評価で、自己満足程度の変化で「改革ができた」と今から結論ありきなのではないかと心配する。是非、その結果も報道して欲しい 
Comment (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

薬局の危機感

2006-05-16 08:52:17 | 薬局経営
 GWも明けて、薬局では4月の実績もおよそ掴んでいることと思う。
例年、GWがあるために直前の受診や長期処方によって、4月は月平均より業績が良い方向にぶれるのだが、どうだっただろうか。ジェネリックの影響で、思ったより伸びなかったところがあるかもしれない。もちろん、調剤報酬減額の影響もあろう。

 そういう数字で物事を見ると、収益が少ないことに危機感を抱く経営者もいることだろう。5月は4月の反動で、業績は下方にぶれるから、余計だ。
 しかし、そういう経営者ほど、数字で一喜一憂しているだけで、本質を見失っていると思われてならない。
 ジェネリックによって下がるのは薬剤費だけだ。つまり、薬価差益頼みの経営をしているから、そうなる。技術料については、いかんともしがたいので、かかりつけと評価してくれる患者さんを増やすしかないのだが、えてして数字が何より大事な経営者ほど、そこに最大のエネルギーを注いでいないことが多い。

 そう考えると危機感とは、業績に見られる数字の多寡ではなく、生産性に乏しい体質、薬局でスタッフが活気のある活動を行われていない日常、顧客のニーズに応えられていない環境、そういったところにこそ、抱くべきではないだろうか。

 とりもなおさず、それは経営者の過去の成績にすぎない。そういう体質や文化は一朝一夕にできるものではないからだ。苦境を招いた主因は、バブル期から今に至るまでの自分たちの方針の誤りにあるのではないか。

 逆風下において、傘がキノコになって吹き飛ばされかかっている姿と、しっかり風上に傘の先を向けて着実に歩を進めようとしている姿と、ますます薬局は二分されているかのようだ。それは危機感の抱きかたに現れているように思う 
Comment
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする