モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語岩波書店このアイテムの詳細を見る |
ここ最近でもっとも楽しんで読んでいる一冊がこれです。
著者はミヒャエル・エンデ。エンデの作品では「はてしない物語」が映画化されてヒットしたので(ネバーエンディングストーリー)有名ですね。「モモ」も映画化されているようですが、観る気には…。
さて「モモ」ですが、小学生の頃に読んだと言う人も多いようです。僕は読んだことがありませんでした。読んでみたいと思ってたのですが機会のないまま大人になってしまいました。で、ちょっと前に「経営品質」を勉強している中の参考図書にこの本の名前があったのをきっかけに手に取りました。
こどもの頃に読んでおけば良かった!と思いました。そして今読めてよかった、とも。物語がとにかく面白いです。宮崎駿作品が楽しめる人は問題なく面白く読めるはず。その上で、チャップリンの「モダンタイムス」のような風刺と警告が感じられ、さらに「星の王子様」のように私たちの心の奥にある大切なものに深く気づかせてくれます。安易な効率化は結局全てを失わせる…。人と人との信頼関係や目に見えないもの、時間の意味…。
“時間どろぼう”と主人公モモの戦いは手に汗握るところですが、僕はジジがモモに語る物語とかの前半部分もかなりお気に入りです。切なくてホロリと涙が出てしまいました…。ここのところ泣いてばかりですね~。