若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

先祖祭り

2006年04月23日 | 近ごろの十四代目
今日はこの地域の特異な風習の一つ、「林田家先祖追弔法要」(先祖祭り)がありました。

林田姓の家が年に一度、4月のこの時期に集まってご先祖様の法要をする、というものです。ですが、集まった林田家の人々は、それぞれがどのような縁戚関係にあるのか、実はよくわかっていません(笑)。普段のお付き合いも、同じ集落でなければほとんど無い方々ばかりです。でも年に一度集まって、お経をあげます。

常行寺(浄土真宗)のご院下さん(僕ら門徒はご住職のことをゴインゲさんと呼びます)が、「先祖祭り」の意義をこうお話になりました。

「ここにお集まりの方々は、何百年も前に命を同胞として受けた、という縁があります。しかしその縁は何代も経ったいまでは薄いものかもしれません。ですがただ苗字が同じ、というだけではなく、信心を同じくしていることが大事なのだと思います」

…う~ん、なるほど…
「信心を同じくする」という言葉に感じ入りました。

94歳のおじいちゃんや90歳のおばあちゃん達と一緒に読むお経。普段の生活の中で忘れてしまっている言葉が、独特の音韻とともに身体に染み込んできます。