新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
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初秋の栂池高原(3)(ミヤマ?)トリカブト:(深山?)鳥兜 

2005-09-06 06:54:27 | 植物観察1日1題
山を歩いていて、この花の名を聞くと、あまり植物に関心の無い人でも一様に強い関心を持ち、冗談のひとつも出てきます。以前世間を騒がせた“ロス疑惑”や類似の事件が影響しているようです。
猛毒を持つので知られるトリカブト:鳥兜(キンポウゲ科)は、それでなくても濃紺で独特の形の花を持つことで、秋の野山では目立つ花です。
鳥兜の花でもっとも特徴的なのは、いかにも5個の花弁のように見えるのは実は萼片で、本当の花弁は萼片の中に隠れていて見えません。一番上の萼片は兜状の独特の形をしており名前の由来になっています。
基部に隠れている蘂の集団のところを押すと、頂萼片に隠れている2個の花弁が見えます(下の写真右端)。この花弁も独特の形をもち、密を分泌する器官になっています。
異種間での交雑がおきやすく、分類が複雑で、同定が難しい種のひとつです。
アルカロイドを含み猛毒を持つものが多く、根は勿論、茎や葉にも注意です。それでも減毒した根は烏頭(うず)または炮附子といって漢方に用いられます。毒にも薬にもの好例です。

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