枝や葉が子供が手を合わせて立っている姿に見えるところからこの名があるコノテガシワ:児の手柏(ヒノキ科コノテガシワ属またはクロベ属)ですが、万葉集―3836に“奈良山の児手柏の両面(ふたおもて)に かにもかくにも佞人(ねじけびと)の徒(とも)” があり、現代は裏表のない人を善人としますから、昔とは意味が逆になります。
そんなことから万葉の歌のは今のコノテガシワではなく、コナラ、カシワの若葉か、トチノキだという異説があります。
中国原産で、庭木として栽培される常緑低木ないし小高木です。雌雄同株で、花はともに単生し
3~4月枝先に付きます。雌花は淡紅色の鱗片の間から徳利状の胚珠をのぞかせ、雄花は葉の先につきます。初夏のころ粉をふいたような白緑色でよくめだつ球果をつけます。(07年7月22日記事)