大きい葉をすっかり落とした公園のアオギリ:青桐・碧梧桐(アオギリ科アオギリ属)のしたに、面白い形をした果実が落ちています。
沖縄、中国、台湾、インドネシアなどに分布する落葉高木で、成長が早いことから街路樹や公園によく植えられています。
名のとおり樹皮は緑色で滑らか、枝先に集まって互生する葉は幅15~30cmと大きく、掌状に切れ込みます。
面白いのは果実で、雌雄異花の雌花の子房は5枚の心皮(花葉)からできていて、この子房が大きくなった果実は、熟すと心皮が1枚ずつばらばらに分かれておわん形になり、これが1枚ずつ離れて、種子はこの心皮についたまま風に飛ばされ散布されます。
このことから子房(雌蕊)は葉から出来ていることがわかるので、アオギリは被子植物の成り立ちの観察に好適だといわれています。
写真は少々細工して、比較のために大きな枯葉に、この変わった形の心皮に付いた種子を配して撮ってみました。