いつのころからか庭にあって、自然にあちこちに殖え、芙蓉のような小さい白い花を寒くなるまでつける木の名が、タカサゴフヨウ:高砂芙蓉だとは聞いていましたが、本名が大仰なヤノネボンテンカ:矢の根梵天花(フヨウ科)だと知ったのは最近のことでした。
花は白く、中心部が赤褐色です。細い葉の形が矢じりに似ているところから、ヤノネの名がついたといわれますが、仏教の天部のひとつ梵天の名が後ろについている意味は分かりません。
当初、花木として庭に植えられたのでしょうが、今ではあちこちで野生化したものも見られます。結構身近な花の割には本名が知られていない品種といえます。