時々歩く散歩道脇に木に絡んだ葛になにやら奇妙な形をした実がいくつも成っていました。
葛そのものは見慣れた形なのに、この実は初めてです。
写真を撮って帰り、知人に尋ねると、テイカカズラ:定家葛(キョウチクトウ科テイカカズラ属)の虫こぶで、テイカカズラミタマバエ(双翅目タマバエ科)が作ったテイカカズラミサキフクレフシ:定家鬘実先膨五倍子と教えてくれました。対をなして逆V字状になっている果実 (06年12月2日記事)の先端が接したまま肥大した虫えいで、内部に多数の虫室があり、それぞれ黄色の幼虫が住みます。
V字型に開いた二つの先端がどうしてひとつに合体して虫こぶを作るのか不思議です。果実の先が開かないごく初期のうちにタマバエが入って作業したのでしょうか。
テイカカズラについては、05年6月9日記事でも取り上げていますが、話題の多い葛ではあります。