新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
目標は毎日1記事です。

ミョウガ:茗荷(食せずとも物忘れの歳)

2006-10-01 07:22:55 | 植物観察1日1題
旅籠の亭主が、客の財布を置き忘れさせようとして茗荷を食べさせたのはよいが、己も食べたので翌朝宿賃をもらうのを忘れたという笑い話は、仏教説話が下地になっているようです。
釈迦の弟子に物忘れのひどい男がいましたが、生真面目なところがあり人に馬鹿にされながらも釈迦によく仕えました。釈迦はこれを嘉し、1本の箒を与えます。彼は毎日枯葉を掃除しますがそのたびに秋風に散らされてしまいます。しかし懲りずに黙々と何日も繰り返すうちにやがて悟りを開き高徳の僧になります。死後、彼の墓石の下から生え出したのが彼の霊である茗荷だというのです。ミョウガ:茗荷(ショウガ科ショウガ属)は日本には古い時代から中国から入り、今では栽培のほかあちこちの木陰などに野生化している多年草です。高さ40~100m、独特の芳香があります。
若芽とともに食用にされるのは花穂です。花期は7~9月、地中の根茎から長さ5cmほどの花穂を出します。花穂は重なり合った緑色の苞葉に包まれ、その間から淡黄色の一日花を次々に咲かせます。時には液果を生じるとありますが見たことはありません。
ミョウガ好きの私は裏庭に植えて毎年楽しんでいます。我が家のミョウガは、毎年店頭に出回るよりなぜか一月以上も遅く今出盛りです。づんぐり形で青黒く不恰好ですが、もぎたてのシャキシャキした香味はまた格別です。輪切りにすると苞葉に包まれた花芽がきれいな断面模様を作っています。

最新の画像もっと見る