栂池自然園の雪解け水の流れるあたりヤマガラシ:山辛子(アブラナ科ヤマガラシ属)が黄色い十字花をつけていました。
本州伊吹山以北、北海道の温帯から寒帯に分布し、深山の渓流沿いや湿った礫地にはえる高さ20~60cmの多年草です。葉は羽状に切れ込み、頂裂片は円形~楕円形、茎葉の基部は翼状に広がって茎を抱きます。
花は初夏、茎の先に黄色い花が10~20個固まってつき、花弁の長さは5~7mm、長角果は長さ2.5~4cmで、やや平たい4稜形となります。
ミヤマガラシの別名のほか、採集地より、伊吹辛、中禅寺菜などの名もあります。
近年、特に本州中部地方以北で黄色い花の群落をよく見かけるのが、ずいぶん奥地まで広がっている外来のハルザキヤマガラシです。さすがに栂池自然園まではまだ広がっていないようです。
7月4日の栂池自然園は雪解けを待ちかねた高山植物たちが私たちを迎えてくれました。
まだまだたくさんの出会いがありましたが、すでに“むかご”で取り上げている植物(下記)などは割愛しました。今回の栂池シリーズはひとまずこれで終わります。
カラマツソウ
ゴゼンタチバナ
コヨウラクツツジ
シナノキンバイ
ヅダヤクシュ
チングルマ
タケシマラン
オオバタケシマラン
ツマトリソウ
テングクワガタ
ノウゴウイチゴ
ノビネチドリ
ハクサンチドリ
ミズバショウ
ミヤマキンポウゲ
ムラサキヤシオ
ヒロハユキザサ