新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
目標は毎日1記事です。

イヌノフグリ:犬の陰嚢 (さすが本家はリアル)

2012-04-15 21:32:44 | 植物観察1日1題

伊吹山の登山口付近でイヌノフグリ:犬の陰嚢(ゴマノハグサ科クワガタソウ属)に初めて出逢いました。本来日本のどこでも見られたというイヌノフグリですが、最近はもっぱら外来のオオイヌノフグリ、タチイヌノフグリや、明治以前の渡来植物であるフラサバソウなどに押されて、今では山間部に行かないと見られないほどの珍しい植物になっています。
道端や石垣の間などに見られる2年草で、茎は下部で分枝し、葉は茎の下部で対生、上部では互生します。上部の葉脇から長さ約1㎝の花柄を出して、淡紅白色に紅紫色の筋のある小さな花を1個つけます。
果実は果で、長さ約3㎜、幅4~5㎜でやや膨らみ、2個の珠をくっつけたたような形が、犬の陰嚢(ふぐり)に似ているということでこの名があります。
今ではすっかりおなじみになった仲間のオオイヌノフグリは、小さくてもきれいな花で人気がありますが、最近では相当年配の方でも“ふぐり“知らない人が多くて、ときどき植物観察で、妙齢の婦人に意味を訊ねられて当惑したという話をよく聞きます。オオイヌノフグリもタチイヌノフグリも、果実はそれほどは似ていないといえますが、さすが本家のイヌノフグリの果実は名のとおりのリアルさでした。

ヒメナズナ:姫薺(よく見れば4弁花) 

2012-04-15 10:51:29 | 植物観察1日1題
伊吹山登山口の駐車場付近の広場にヒメナズナ:姫薺(アブラナ科)が一面に生えてました。
よく見ないと見落としそうな小さな草でしたが、ロゼット葉、8弁に見える花、それに楕円形の果実までつけています。
ヨーロッパ原産で、北アメリカやオーストラリアにも帰化しているロゼット状の越年生の草本で、楔形の根生葉は全円または粗い鋸歯があり、小さい毛があります。
早春に直立する花茎を伸ばし、先端に長い花序を出して直径3㎜ほどの白色の4弁花を穂状につけます。
花弁の先はハコベのように切れ込み、8弁のように見えます。
芝生の種子などに混入して渡来したものとおもわれ、札幌で初出したとか、1900年ごろ東京の上野公園で見出されたとかの話がありますが、今では各地に広がっているようです。