初期のテングス病
前回の記事もそうでしたが、冬枯れの野山を歩いていると、よく目につくのが異常な植物です。
マダケの竹林が一面白く立ち枯れたようになっています。
テングス病(天狗巣病)に犯されている様子です。この病気は、Aciculosporium take Miyake病原菌によるもので、近年各地のマダケ林で猛威を振るっているといます。
この病気にかかると、最初は、ほうきやつる状の枝が大量に生じ房状になり、竹が弱ると落葉が始まり、さらに進行すると竹の桿全体が落葉し立ち枯れ状態になります。
竹の花が咲いているという話は、たいてい初期のテングス病を見ての誤認だそうです。
テングス病はタケのほか、ソメイヨシノなどサクラ類、ツツジ、シイ、カシ、キリなどにも発生しますが、それぞれ病原菌は異なります。
テングス病は、長年放置されて人手が入らない竹林に多く発生するといいます。最近問題になっているナラ枯れ現象も里山に人手が入らなくなって増えましたが、自然に帰った筈の林が病原菌や害虫に犯されやすくなっているというのは、どうしたことなの