新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
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ニガクサ:苦草(名前で損の凝った花)

2008-07-23 06:27:00 | 植物観察1日1題

高槻摂津峡の川辺にニガクサ:苦草(シソ科ニガクサ属)が咲いています。
山野のやや湿った林縁などに生える多年草で、茎は方形で直立し、高さ30~70cm、地下に長い匍匐枝をだします。対生する葉は卵状楕円形で長さ5~10cm。
7~9月茎の先に花穂をつくって紅紫色の小形の花をつけます。
唇形花は一風変わっており、上唇は小さくて深く2裂、下唇は3裂し、中央裂片は非常に大きく、舌のように垂れ下がります。上唇の裂片は下唇の側裂片にくっついているので、下唇が5裂しているように見えます。雄蕊と雌蕊は上唇の裂け目から長く突き出ています。
凝ったきれいな花なのに、苦草の名は似つかわしくなく、ためしに葉を噛んでみましたがそれほどの苦味はありませんでした。名前で損をしている一例です。