新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
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スミレ:菫(スミレという名のスミレ)

2008-04-13 07:34:44 | 植物観察1日1題




つい2週間くらい前には見られなかったスミレが何時のまにか道端のあちこちに咲いています。
スミレ属は温帯に広く400種以上分布する大きいグループで、日本はそのうち50種以上が自生するスミレ王国です。
「春の野に すみれ摘みにと 来し我ぞ 野をなつかしみ 一夜寝にける」(万葉集巻八-1424)は、あまりにも有名な山部赤人の名歌です。万葉仮名で"須美礼“と書かれたスミレは、ゲンゲであるとか、恋人のことであるとか、異説もありますが、ここはやはり素直にスミレとしたいところです。このように昔から詩歌にも取り上げられてきたスミレはだれにも親しまれているごく身近な草花ですが、昔はスミレの多様性に対する関心が低く、江戸時代の植物の本では、色々変化があって種類の区別は難しいと分類を放棄しているといいます。さすがに近年になってスミレ研究が進み今では日本の野生植物の中でも最も詳しい情報が蓄積されているグループに属するそうです。
とはいっても、色彩の変化、花の大小、形、また生育環境のなどによって多様な変化を見せるスミレの同定は素人観察者にとって大変難しいものです。
スミレという名を持つスミレ:菫(スミレ科スミレ属)は、ごくふつうに見られるものです。葉が根元から立ち上がるようにのび、葉柄に広い翼があるのが特徴で、長さ2~9cmの葉は、ふつう長楕円状披針形で、先が丸くなります。花は直径1~2.5cm、ふつうは濃い紫色ですが、白色もあります。
写真は、舗装道路のすき間に咲く紫色と白色のすみれです。葉の形などからいずれもスミレというスミレと見立てましたが、自信はありません。今日から何回かスミレを取り上げますが、いずれも同定には自信がありません。ご意見をいただければ幸甚です。