新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
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不人気はなぜ? ヒガンバナ:彼岸花

2005-09-23 06:12:30 | 植物観察1日1題
今日は彼岸の中日。秋のお彼岸といえばヒガンバナ、うっかり花時を見過ごすことが無いので毎年有名な場所へカメラを提げて出かけます。
ヒガンバナ:彼岸花(ヒガンバナ科)は別名の梵語の“天上に咲く花”の意から来た「曼珠沙華」でも有名ですが、500とも1000とも言われる地方名の多さでも知られています。
綺麗な花なのに、有毒であることや、墓地や寺院に多く見られ、血を思わせるような赤一色なのが日本人の美意識に合わないのか、死人花、幽霊花、鬼花、毒花、痺花、などといわれ敬遠されることが多いようです。
でも属名のLycorisはギリシャ神話の海の女神リコリスに見立てて命名されたもので、リコリスの名で園芸店に出る彼岸花の改良種の方は、海外はもちろん、わが国でも人気があります。
別名“葉見ず花見ず”の名のように、晩秋に生える葉は翌年春には消えて、秋、彼岸のころに高さ30~40㎝の花茎を立て、頂きに数花をつけます。長さ4㎝くらいの6個の花被片は強く外曲し、縁は波状になります。雄ずいは6個あり、花外に長く突き出ます。三倍体のため結実しません。
有史前帰化植物といわれ、田んぼの畦などに群生しているのは、飢饉に備える救荒植物として(鱗茎を水洗いしてリコリンなどの有毒成分を除いて澱粉を食べる)、あるいは畦を鼠害から守るためなどといわれています。