新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
目標は毎日1記事です。

もう一つのさくらんぼ:ウワミズザクラ 

2005-07-15 06:16:00 | 植物観察1日1題
5月6日付”これでも桜です”の見出しで当ブログに書き込みしたウワミズザクラ(上溝桜)実が熟してきました。春、新枝の先に長い花序をつけて白い小花を多数つけていたのが、いま、やはり穂状の柄に黄色や赤の小さいさくらんぼをたくさんつけています。
このさくらんぼ山形地方などでは、杏仁子とよばれ、食用にされます。杏仁(あんにん又はきょうにん)とは、杏子(あんず)の実の内果皮の中の種を干したもので、漢方で鎮咳、去痰に用いられます。杏子の仁を用いた香りのよい杏仁豆腐も中華料理のデザートで人気です。実は山形では、このウワミズザクラの青い実を塩漬けしたものが、杏仁豆腐そのままの香りがするので、酒のつまみなどに珍重されているというのです。またこれで作った果実酒も美味しいそうです。
ものは試しと、たくさん実ったこのさくらんぼを摘んできて、塩漬けと果実酒を仕込みました。果実酒は時間を置くつもりで後のお楽しみですが、塩漬けは1週間ほどして色が茶色の変わったところで試食しました。成る程強い杏仁豆腐の香りがし、種のプチプチ感もあってなかなか乙なものです。しかし改まって美味しいかと聞かれれば、うーむ確かに珍味ですと答えておきましょう。
(余分に漬けていますので、ご希望の方はお申し出を)