シーウィンドのキム・ハッチクロフトがプロデュースを務める、カリフォルニア録音のフュージョン系CCM作品。一般的な知名度は皆無と言っていいと思いますが、一部マニアの間でひそかに人気のあるLPで、3年ほど前には何と紙ジャケでCD化までされてしまいました。その出自とバンド編成からシーウィンドのフォロワーであることは間違いないですが、演奏力やオリジナル曲のクォリティが高く、個人的には最近わりと気に入っている一枚。CD化された際に初めて聴いたときはいまいちピンと来ずスルーしてしまいましたが、最近になってオリジナル盤を買いました。購入の決め手はA-2のYour LoveとB-1のNo Disguise。どちらもタイトなホーンが気持ちいいライトメロウなファンク・ナンバーで、LemuriaやAuraなどのコンテンポラリー・ハワイアン系ファンクに通じる雰囲気が良い感じです。ヴォーカルを務めるデビー・セイバートなる女性の声が非常に好み。透明感ある白人女性ヴォーカルが、時にソウルフルに歌い上げる様はやはり自分にとってツボです。演奏・ヴォーカル含めて、これ以上ファンク方面に寄ってしまうと個人的にはNGなのですが、この盤についてはギリギリのラインで踏みとどまっているので好感度大。白すぎても黒すぎてもダメという僕のわがままニーズに良く答えてくれます。B-5のFollow Your Roadは本家シーウィンドのカバー。原曲に忠実なサンセット・メロウ・フローターに仕上げています。この曲とA-3のSpot Lightは収録曲中でも特にアイランド・メロウ度が高いので、知らない人が聴いたらハワイ産の曲だと感じるかもしれません。一応CCMというくくりの中の作品ではありますが、全体的にCCM度はかなり低いので、どちらかと言うとリゾート~オーシャン路線のAORが好きな人におすすめ。特にタワーレコードが何年か立て続けで出していたMellow Grooveというコンピシリーズが好きなら、きっと気に入ると思います。オリジナルのLPは店によってはまだかなり高く、正直マニア層以外には敷居が高いので、気軽に聴きたいという人は冒頭で紹介したVividから出てる紙ジャケCDがおすすめ。あと何年かしたら分かりませんが、どうやら今のところは普通に買えるようです。
最新の画像[もっと見る]
- Junior / Same 10年前
- Robson Jorge / Same 10年前
- Nesse Inverno / Tony Bizarro 10年前
- New Horizons / Wickety Wak 12年前
- Love Trip / 間宮 貴子 12年前
- The Radio Jazz Group / Same 15年前
- Jazz In Italy N.1 / Franco Mondini 17年前
- Jazz Quintet 58 / Same 18年前
- Bossa Nova! / Quintetto Basso Valdambrini 18年前
- New Sound From Italy / Basso-Valdambrini Octet 18年前
「CCM」カテゴリの最新記事
- We Shall See Him As He Is / The Family Tree
- Refiner's Fire / Friends of Jesus
- He Will Always Be / Promise
- Bix / Bix Phillip
- Spread The Word / Infinity
- Back To The Rock! / Various Artists
- Run From The Night / Omega Sunrise
- Faith Is The Key / Enlightment
- Crystal Clear / Sapphire
- Things I Can't Deny / Ken Priddy
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます