At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Convida / O Trio 3-D

2006-02-04 | Brasil
もう少しだけジャズ・ボッサの紹介を続けさせてください。こちらはAntonio Adolfoというピアニストが中心となって結成された3Dによる65年の2nd。基本的にはユニット名の通りピアノ・トリオなのですが、後にヴォーカルを加えてソフトロック的なアプローチを行うConjunto 3Dなども、ここから派生したバンドだったりします。で、本作なのですがConvida(招待)というタイトル通り、ベースとなるトリオ演奏に数人のゲストを迎えての録音となっています。とは言え全編においてゲストが入っているかと言うとそうではなく、LPのB面に当たるサイドのみにゲストを配した構成なのですけれど。ワン・ホーンながらバップ・テイストなM-10のBye, Bye BlackbirdやM-11のO Passarinhoなどなかなかの佳作が並びます。晴れた日によく似合いそうなジャズ・ボッサと言ったところでしょうか?ちなみに個人的に最も気に入っているのはラストを飾るM-12のPeter Samba。速すぎず緩すぎずと言った感じのテンポでフロアを暖めるのにはよろしいかと思われます。と言うかこの曲以外はどれもアレンジがややこしくて、いかんせん他の曲と混ぜてかけにくそうですね…。ちなみにこの間のOs Cobras同様プロデューサーにRobert Jorgeが絡んでいる模様。1st程じゃないにしろLPだと高いので、よほどのマニアでない限り再発CDで充分だと思います。
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A Grande Musica Brasileira / Various Artists

2006-02-04 | Brasil
普段あまりコンピレーションCDを紹介することもないのですが、この盤はよくあるクラブ系のコンピレーションとも毛色が違うのでここで紹介しようと思います。60年代中盤にブラジルのFormaレーベルに残された録音を3枚組ベストとして編集したのがこの作品。どうやら90年代中期頃に輸入盤のみで販売されていた模様です。Quarteto Em CyやBossatresやLuis Carlos Vinhas辺りのジャズ・ボッサ的な作品が並ぶ中、当ブログ的に注目したいのはVictor Assis Brasilによる4曲。サバービア誌などにも掲載され、伝説のピアニストTenorio Jr.が参加した数少ないアルバムとしても知られるレア&名盤Desenhosから良いとこ取りな形で収録されているのです。もちろんJazz Next Standard誌上でNicola ConteがリコメンドしていたNaquela Baseも収録。Tenorio Jr.のピアノとVictor Assis Brasilのアルトが絡み合う高速調のジャズ・サンバでかなり格好いい。そして僕自身が最も気に入っているのがAmor De Nadaという曲。ボッサとジャズ・ワルツの合いの子のような本作は、数あるジャズ・ボッサの中でも最も気品に満ち溢れた一曲だと思います。静寂の中を進む一筋の光のようなアルト・サックスが絶品。もちろんオリジナルLPで聴きたいのですが、このDesenhosは余りに高額過ぎるので、再発が出るまではこれで我慢しようと思います。オススメ。
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