かつら たろう(桑本栄太郎)/花冠同人

かつら たろう(桑本栄太郎)の俳句ブログ

四葩(よひら)、6月29日(金)

2012-06-29 21:03:08 | Weblog

☆沙羅の花落ちて覚悟を決めにけり
☆曇りても日々に色染む四葩かな
☆梅雨月の嶺の彼方は茜かな
☆自転車の尾灯点滅梅雨の月
☆咲きつて居ても小粒や花南天
☆梔子の花の香りや暗闇に
☆手をつなぎ老いの散歩の梅雨晴間
☆梅雨寒の空なき空のとの曇り
☆梅雨寒のみどりの音の葉擦れかな
☆下向きに花をたたみし額の花
☆葉の影の揺れもせずなり梅雨晴間

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沙羅の花、6月27日(水)

2012-06-27 19:34:58 | Weblog

☆吾いまだ盛者とならず沙羅の花
☆梅雨雲の滲む朝日の頭上かな
☆散り敷きる夏の椿の蕊の黄よ
☆雨傘を日傘がわりに歩みけり
☆あじさいの青深まりて群青に
☆あじさいの青ざめいたる陽射しかな
☆鴨川のあじさい蒼き河畔かな
☆鴨川の河畔に群れし未央柳
☆高瀬川四条小橋の夏やなぎ
☆喧騒の四条通りや夏きざす
☆池の端の石垣見えず葛茂る

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吊忍(つりしのぶ)、6月25日(月)

2012-06-25 15:39:35 | Weblog

☆いさぎ良く散りて覚悟や沙羅の花
☆ほゝ紅の如くうす染め額の花
☆梅雨晴や竿の先まですすぎもの
☆水色の湾処(わんど)の釣りの日傘かな・・・FB句会秀句
<四条大橋~祇園界隈散策>
☆緑陰の塀を辿りて建仁寺
☆路地うらの祇園小路やつりしのぶ・・・FB句会秀句
☆紫陽花の鉢を競えり路地の朝
☆朝なれば覆い掛けられ川床座敷
☆ごうごうと四条の堰や夏出水
☆鴨川の木陰に風の夏柳
☆水匂い風の薫るや鴨河原
☆鴨川の堰水白く梅雨出水

=注釈=

吊忍・・・つりしのぶ・・・忍草を舟形、井桁に組み
               軒先に吊るし、涼感を出す。
               夏の季語

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夏暁、6月23日(土)

2012-06-23 19:04:59 | Weblog

☆ほゝ紅を刷くが如くに四葩かな
☆足もとの落花に見上げし沙羅の花
☆くずれ落つ沙羅の花咲く舗道かな
☆朴の葉をばさりと落とし梅雨晴間
☆夏暁(なつあけ)やベンチで憩う老夫婦
☆梅雨寒の風の波動の葉擦れかな
☆雨上がり樟の大樹の風薫る
☆雨上がり紫陽花丸き青となる
☆雨あがり園児の歌う額の花
☆虹色となりて晴れ間の額の花
☆梅雨寒の腕(かいな)を抱く家路かな
☆沖縄の梅雨の明け居り慰霊の日

=「梅雨明け」の句によせて=・・・24日追記
沖縄が梅雨明けと言う事をパソコンのニュースで
知った。
そして折りしも今日は沖縄全戦没者追悼の慰霊
の日であり、京都新聞の夕刊で県立首里高校
3年生金城美奈さんが「礎(いしじ)に思いを重ねて」
と題し、慰霊の為の詩を朗読した事を知った。
読んでいて涙が溢れる素晴らしさであった。

「礎に思いを重ねて」・・・県立首里高校三年金城奈美
月桃の花が白くきらめく頃
私はあの手紙と出逢った
それは祖父の兄が家族に宛てた
一通の手紙
彼の人生で家族に送った最後の手紙
第三中学校から届いたその手紙には
戦争のことは何一つ書かれていなくて
勉学に励み
家族を思いやる真っ直ぐな青年の心が
記されていた
これから迫る
黒い影とは対照的に
その手紙は温かく
誠実さで溢れていて
白い光りで包まれているようだった
この手紙と出逢った後
私は初めて
彼の礎の前にたった
礎に刻まれた
その名前
ぎらぎらと太陽に照りつけられた
その名前
指でなぞると一文字一文字が
焼けるように熱くて
あなたの思いの熱さが伝わってくる
わたしの心に伝わってくる
礎に刻まれた
あなたの名前は
とても小さくて
とても窮屈そうで
この文字では表せないほどの人生が
あなたにはあった
この文字では抱えきれないほどの未来が
あなたには待っていた
でも何もかも奪われてしまった
あなたが過ごしたあの島は
地図に書かれたあの島は
沖縄から遠く離れていて
広大な海に囲まれている
あの遠い島から
あの広い海から
あなたはまだ戻らない
あなたはまだ戻れない
あの日から時は止まったまま
針は動かぬまま
あなたと同じくらいの歳を迎えた今
私は考えている
戦争について
平和について
でも
あなたと同じくらいの歳を迎えても
私は考えられない
遠い島で暮らすことを
私は考えるのが怖い
だけど
つらい現実と向き合った
あなたがいるから
私は今安心して一日を迎えられる
明日が来るのを待つことができる
今年も時を刻む
六月二十三日
正午に手を合わせる私の肌を
柔らかな風が
そっと包み込み
確かな思いが溢れだす
あの過ちを
二度と起こしてはならない
あの苦しみを
二度と蘇えらせてはならない
人々の心に
色をそえることができるなら
暗くて沈んだ色ではなくて
明るく澄んだ色で彩りたい
人々の未来に
橋をかけることができるなら
先の見えない不安定なものものではなくて
力強く丈夫なもので繋げたい
そして
人々の世界を
一つの言葉で表すことができるなら
戦争ではなくて
平和であると断言したい
六十七年前を生きた人々の後ろに
私たちは続いている
私たちにできることは
あの日を二度と呼び戻さないこと
私たちに必要なことは
あの日を受け止めて語り継ぐこと
礎に刻まれた人々の
届けたかった思い
叶えたかった願い
私たちが届けよう
私たちが叶えよう
礎の思いを重ねて・・・全文、原文より

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青田、6月21日(木)

2012-06-21 06:31:38 | Weblog

☆しがらみを虚空に求め葛茂る
☆奔放と言えどためらい葛茂る
☆高槻の青田あおたの中に家・・・FB句会秀句
☆六甲ライナー梅雨の滂沱の車窓かな

☆見晴るかす眼下にうねる梅雨の海
☆青あらし維新の風の浪速とも
☆白筋に雨滴滂沱や青すすき
☆浮草の大河に流れ雨あがる
☆橋桁に濁流砕け梅雨荒るる
☆荒梅雨のグランド池となりにけり
☆深梅雨の池面竹林映しけり

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夏台風、6月20日(水)

2012-06-20 19:12:57 | Weblog

☆あらし来る前の静けさ青葉闇
☆恐ろしき葉音して居り夏台風
☆定まらぬ閉店時間や夏台風
☆想い出し泣きじゃくるかに夏台風
☆白波の岬みさきや夏台風
☆枝と葉の千々に落ちけり夏あらし
☆ベランダの鉢を見まわる夏台風
☆花びらの淡きに染まり額の花
☆あえかなる艶の出でけり額の花
☆大振りの葉影舗道や朴の花
☆雨足の谷に垂れおり梅雨の山

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梅雨きのこ、6月18日(月)

2012-06-18 19:00:38 | Weblog

☆荒梅雨の雲途切れゆくうれしさに
☆山駆ける雲の峰々白雨来る
☆ダイバーの水族館なる梅雨の闇
☆枇杷の実の想い出遠くなりにけり
☆プラタナスの表裏散乱梅雨の朝
☆朝道に枝葉落ち居り梅雨晴間
☆青空に紅を掲げし夾竹桃
☆青空の舗道色染め夏落葉
☆雲抱く峰の深さや梅雨の晴れ
☆平らかに額あじさいの色に染む
☆退屈と言うはしあはせ梅雨きのこ
☆陽射しなど要らぬお世話よ梅雨きのこ

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梅雨の山、6月16日(土)

2012-06-16 18:05:39 | Weblog

☆荒梅雨や雲の開けゆくうれしさよ
☆駆けあがる雲の速さよ梅雨の山・・・FB句会秀句
☆梔子の花や雨降る今朝のバス
☆診療所今日はやすみや花南天
☆未央柳雨の駅舎の方隅に
☆亡き人を偲び居りけり枇杷熟るる
☆枇杷の実や想い出遠くなりにけり
☆淀川の河川公園梅雨の荒れ
☆あじさいの雨に歓喜の一日かな
☆ベランダの蔓棚仕上げ梅雨深し

=「枇杷熟る」の句に寄せて=
今日は休日と言えど、予定がいっぱいつまり
朝からゆっくりもして居られなかった。
朝食後、直ぐ近在の歯科医院に予約の診察に
出かけた。その後、過日の手術の保険
申請の為、依頼しておいた入院手術証明書を
取りに行った。同じ系列の病院の循環バスが
近くの病院から出て居り、その循環バスを利用
した。
昨日の一日の梅雨の晴れ間とはうって変わり
予報通り朝から雨の天候であった。
本格的な梅雨となったようである。
その用事も終わり、梅田に所要があり阪急桂駅
へ循環バスで向かった。梅雨時ながら久し振りの
車窓の風景を楽しんだ。田植えが終わり青田の
光景、終わったばかりの早苗田、色付く紫陽花の
光景、枇杷の実が熟れ色になって明かりを点す
光景など。梅雨最中でも季節は確実に進行して
いて、飽きることはない。
そして帰宅後、予ねてから予定のゴーヤの棚組
を仕上げた。今年の夏は又エコの節電がこれで
出来そうである。

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夏日さす、6月14日(木)

2012-06-14 18:55:02 | Weblog

☆未央柳朝の木陰に光りけり
☆つぶらなる小粒色づき額の花
☆朝よりの木陰深きや梅雨晴間
☆夏日さす木陰の道を選びけり
☆出勤の道は木陰や夏日さす
☆青空に紅を掲げる夾竹桃
☆朝日早や夏日となりぬ青空の
☆次々に雲を生みけり夏の山・・・FB句会秀句
☆夕映えの窓に零るるギターの音
☆ストリートライブにダンス夏の夕

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夾竹桃、6月13日(水)

2012-06-13 19:36:30 | Weblog

☆樹の下をあゆむ鴉や梅雨ぐもり
☆梅雨闇の子猫鳴きいる家路かな
☆山鳩のくぐもり鳴ける梅雨晴間
☆西山の嶺の晴れ居り雲の峰
☆植田早や田毎の雲と空の青
☆影を置く花と葉陰や朴の花
☆万歳のかたち若竹天に届く
☆夕暮れの空を映せる植田かな
☆田の隅に集い風受く余り苗
☆花南天曇りの空の門扉かな
☆束の間の晴れの青空夾竹桃・・・FB句会秀句
☆らつきようを漬ける匂いや夜の厨

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