バルカン半島に嫁いだ女の日記

「幸せ」という字には「辛い」という字が隠れている。
 バルカン半島より喜怒哀楽の心模様を伝えたい。

「地球がわかる50話」を読んで

2009年10月08日 | 読書感想
「地球がわかる50話」を読んで


 この本は、岩波ジュニア新書で地球科学者で、地震学者の島村英紀氏によるものです。

 地球を見る眼と、地球を考える心、そしてそのためには、地球を知ることを仰っています。

 読み終わって感慨深いのは、科学者というと、偉大な発見をする人のようなイメージを浮かべてしまうのですが、まったく地味な仕事で大変なことだと痛感しました。おそらく多くの科学者という科学者は、教科書に名前がでるほどの大発見や論文発表など、そうできないのではないかと思います。殆どの科学者はおそらく、ほんの僅かの研究データを積み重ねて、次の世代に渡していくのかもしれません。ねばり強さと、使命感なくしてできることではないと思いました。

 マリンスノーは、微生物の死骸が美しく降り注ぐ様子なのだそうです。そして、化石燃料は、ご存知のとおり動物の死骸が何億年もかかって出来上がったものです。こうした無数の死が、現在私たちが生きることのできる条件になっていると思いました。生物の無数の死、遺産で、私たちの「生」が繋げられていると思うと、深い思考に沈殿してしまいました。切ない感じです。
 マリンスノーはプランクトンの死骸ということです。ここに地球の尊さの意味を教えられたような気がしました。マリンスノーを見ることができる科学者は数少ないと思います。科学者達の地道な地道な働きが、繋がって、成果を見い出せるように。一見現実とは懸け離れた研究をしているようにも見えかねない科学者達ですが、私たちはそのおかげで知ることができるのだと。知ることによって、大切にすることを実践していくことができると思いました。

*** この先は具体的な内容です。 ***


1.地球はなぜ丸い

  地球の性質について、「丸くなりたい」運動と「丸くなりたくない」運動がせめぎあっていること。

  ** これはなんだか、人間の心の様子に考えてしまい、なんとなく面白くてしかたがない。そうだ。私は地球みたいなヒトだ。丸くなりたい、丸くなりたくない、とせめぎあっている!と。

2.場所によって違う重力 (P.11)

  これがどうやってわかったかというのが面白い。
  「17世紀にパリから南米ギアナにもってきた振り子時計が一日に二分も送れることが発見されたときでした。同じ振り子でも、重力が小さいところではゆっくり振れるのです。」

  ** 分かったことを聞かされる私たちは、なるほどと頷くだけのようでもあるが、当時の人達が「なぜだろう?どうして?」と疑問をいだき、そこから答えを導き出していく者の努力というか、熱意というか、そういうことが想像できて楽しいのだ。


3.地球の重さとは?(P.12)

  地球の重さは、「地球の中心から地球の表面までの岩や土の重さの合計なのです。」では、ヒマラヤ山脈では、どうなるか。これはヒマラヤ山脈で計られた重力は小さく、科学者を困惑させたそうです。そして、出された結論が「ヒマラヤのような巨大な山脈も、海に浮かぶいかだのように、地球の表面に浮いているというのです。」と、続きます。興味を持った方は、ぜひ読んでみてください。なぜなら、ここは本当に感動の箇所でした。理論どうりに実証されない時に、壁にぶちあたり、そしてその秘密を探っていくことの様子が想像できて面白く、絵や説明の図がよく出されていてとてもわかりやすいです。

4.世界最新の海溝は?(P.16)

  世界最高の山はヒマラヤにあるチョモランマ(エベレスト山)ですが、一番深い所はどこか?

  ** こういう常識的なことと思えることも知らないので何もかも助かります。これは東京から南に2600キロほどのところにある「マリアナ海溝にあって、この海溝の深さは、約1万900メートルほどある」ということです。

5.海嶺と海膨の違いは?
  東太平洋海膨と、海嶺とは動違うのか。違いは実はないということ。東太平洋海膨の名前が付けられたあとに、海嶺と同じであることが後からわかったのだそうです。

  ** こういう何でもないようにみえる出来事を聞くと、嬉しくなるのだ。実際、子供達に聞かれたら“わからない”ことばかりだが、これも聞かれたら答えられなかった。

6.科学者の聖地はギャオ

  アイスランドのギャオでは、1000年ほども昔に、音がよく反射するので、世界でも古い国民全員参加の議会が開かれたのだそうだ。このギャオがなぜすごいかというと、「海底にあるはずの景色がたまたま陸上で見られるという珍しい場所」だからだそうです。

  ** グランドキャニオンには、2度も行く機会があった。このギャオを見に行きたいという、新しい夢が生まれた。グランドキャニオンには、車で一度、そしてセスナに乗って一度見た。そして、エアーズロックにも行こうと思い、本当にオーストラリアに行ったが、駅でカメラと金を置き引きされ、行けなくなった。ものすごく残念な経験だ。今、もし行くチャンスがあれば、あそこからパラシューティングができるテクニックを養った。
しかし、今は、ギャオに行ってみたい。

7.地震とは
  地震とは、プレートがぶつかり合って跳ね返る時に起こると、学校でも習ったとおりだと思うが、ここで発見するのは「岩がこわれることこそが地震」ということ。地震の85%までは海底で起きていること。地震の研究には、地震の後に現地にかけつけて余震を調査しデータを収集しなければならない。つまり、地震学者は、どこかで地震が起きると、現地へ一目散にかけつけ、その被害を直接目にいしている人達でもある。

8.震源とは
  「学問的ナいいかたでは、地震のときに岩がこわれはじめた「点」のことです。」しかし、大きな地震では一万平方キロメートル以上もの範囲の岩がこわれるので、「点」で表すよりは、こわれてしまった「範囲」で表すほうが、より正確だということ。


9.地球の年齢について
  これは一番古い岩を探してその年代を割り出したり、隕石の年齢を調べて割り出すようです。グリーンランドやアフリカやオーストラリアでは、35~38億年前の岩が見つかったそうです。隕石や他の情報と考え合わせると地球の年齢は約46億年ということ。

 このほかにもたくさんのことを、勉強することができましたが、この位にします。

 そして、最後の章では科学や技術は無条件で正しいものと考えられてきて、発展を続けてきたけれども、科学や技術は一つの手段であり、地球のことを空気や水などの一部をとらえて考えることなく、全てが繋がっていることをよく知り、共に考えていかなければいけないということを仰っておりました。

 子供達と一緒に深海潜水艇ノーティール号の写真をみたり、ギャオの写真などを見て、楽しく過ごすことができました。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
感想をありがとうございました。 (島村 英紀)
2009-10-08 11:51:20
とてもいい感想をありがとうございました。

なお、私のホームページに、この本のその後の訂正を載せてあります。

http://shima77.web.fc2.com/jsteisei.html

ご覧くだされば、幸いです。
もっと頑張ります。 (杉の子)
2009-10-08 17:29:11
 島村先生、どうもありがとうございました。
 先生のホームページを紹介して下さり、ありがとうございます。

 他の先生の著作も読みたいと思うものがたくさんありました。

 先生が詩を書いていらっしゃることがわかり、とても嬉しくなりました。

 科学者や医学者が、心の世界の重要性を同時に説くバランス感覚のいい人を、心から尊敬します。

 この本を読んだときに、心の大切さにも触れるバランスの良い人だと感じましたが、私の直感が立証された!ようで、また嬉しいです。

 ではまた、先生の本を読ませて頂くことになると思います。

 著者の方から、コメントを頂けるとは、本当に嬉しいです。

 インタネットのメリット覧に、誰かに書き加えてほしいです。”著者、創始者、学者、経営者、芸術家の方々と、直接声を交わせる感動がある”と。

 どうもありがとうございました。


コメントを投稿