オレンジ色の紫陽花

携帯から軽快に綴るおいらの日々。
…だったのだが、ツイッターのまとめブログに変更。極稀にこっち単独の記事もある、かも。

「ほぼ日刊イトイ新聞の本」

2005年08月07日 23時47分11秒 | ほぼ、文庫本
ほぼ日刊イトイ新聞の本/糸井重里/講談社文庫

糸井重里というコピーライター、テレビにも出る人で、タレントではないけれどなんか有名人で、芸能人ではないけれどテレビに近いところにいる人で、「名前でメシが食える(現実にはどうかしらないけどそんなイメージの)」人。
というのが、おいらが糸井重里という人について持っていたイメージ、人物像。多分それは、かつてのNHK教育でやってた「YOU」という番組を見ていた所為だと思うけど。
なんだかよく分からないけれども、テレビに出る人って、本業が作家でも大学教授でも経済学者でも、それ(=テレビに出る事)でメシを食ってる人、というイメージがおいらの中であって、たとえば歌手ならテレビで歌を歌う、漫才師ならテレビで漫才をする、それで飯を食うように、本業が別のところにあってもそれは本業ではなくてテレビに出てなんか喋ったり、その場を仕切ったりすることでメシを食ってる、と思ってたんですよ。中学生の頃かなあ。だから、その人いわくの本業があっても、それは実は副業で、実際はテレビの仕事がメシのタネだと。そういう意味で、テレビに出る人は芸能人と似たような人種だと思ってた。つまりは、一視聴者であるおいらとは別次元の人だと。
糸井重里という人についても、テレビ界の住人だと思ってた。
で、関係ないけど、糸井重里という人は、1948年生まれだってんで、おいらの20歳上だってことがある日、発覚。はア、さすがにテレビ界の人は年齢不詳だよなあ、みたいな事を思ったような気がする。
で、その糸井重里という人がHPを持った。その名も「ほぼ日刊イトイ新聞」。新聞だよ、新聞。活字中毒とは言わないけれども、文字を追う、文章を読む、ことがちっとも苦ではないおいらですから、それはもう、読まないと嘘でしょう、てなイキオイで読みましたとも。きっかけはなんだったかな、ちょっと忘れたけど、多分ネットサーフィンをしていてどこかの掲示板のカキコミで知ったような気がする。おいらのネットサーフィンて、その頃は主に文章(小説とか日記とか詩とか)たっぷりのサイトめぐり、そりゃ図書館か本屋の立ち読みみたいなものでしたから、そこで知った「ほぼ日」、読み応えたっぷりさに感激しました。まだ、波乗り兄ちゃんの休憩所が掲載されていました。(ただ、残念なことに、そのタイトルはずっと目にしてたんだけど、ほかのタイトルの方がおいらには魅力的で、アーカイブまで掘り起こしてがーがーがーがー、読みまくっている間に、波乗り兄ちゃんは「ほぼ日」を去ってしまいましたが。当日更新分を1回か2回、読んだだけだったなあ。面白いけど、ほかのを全部読んでからにするか、てなノリでした。…も、勿体無い事を!!!)
読み物だらけのHPって、素人のサイトには山盛りあったけど、有名人サイトとしては「ほぼ日」が初めてだったんじゃないかな。少なくともおいらはそう思ってます。だからものすごく楽しかった。おいらが求めていたのはこういうHPだよ!と思ったもん。素人だけじゃない、プロの人だってこういうの、作ってるじゃん!待ってたんだよ、こういうの!って。
で、「ほぼ日」読んでるうちに、糸井重里という人は、動物占いでおいらと同じ「ブラックのオオカミ」らしい、ということが発覚。
あと、たとえば4種類の動物と一緒に旅をしていて、どれから切り捨てるか、みたいな心理ゲームの結果が同じ。とか、もういちいち忘れたけど、ちょっとした分類とか、簡単な心理ゲームみたいなものの結果が、よく一致する、ということも発覚。
…ははははは。その頃にはもうすっかり、まるっきり他人だとは思えなくなってました。勿論会った事もなければ話した事もありません。夜中に「ほぼ日」に出したメールにダーリン(=糸井さん)本人から返事が返ってきたことは何度かあったけどな。あーれは嬉しかったなあー。
今、ものすごい脱線してるけど、その糸井重里のHPについて書かれたのが本書(ようやく内容紹介かい!)。「ほぼ日」読者としては、自分がまだ読んでいなかった頃の「ほぼ日」がどういう状態だったか、どうやって「ほぼ日」が生まれたか、おいらが知った後の「ほぼ日」の裏事情(!)はどうだったか、というような話として読んでも面白いけど、そうじゃなくて、仕事をする、何かを創り上げるという事について書かれた本、として読んでも面白いと思う。大袈裟に言えば人としての生き様の一つ、みたいな。
これを書く前に2回読みました。最初は「ほぼ日」についての本として。2回目は「モノを創り上げる」事についての本として。これから3回目に突入したいと思ってます。今度は「おお!」と思ったところに線をひきながら(読みたいけれども、本にラクガキするのはちょっと罪悪感があるので、手書きかテキストファイルでメモ書きしながら)読もうと思ってます。
3年後、おいらも糸井さんも次の代(10代なら20代に、という意味ね)に突入します。その時に「なんだかんだあるけど、おいらは毎日が面白いよ」と言っていたい。その為に3回目を読むんです。

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