すぎなみ民営化反対通信

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福島第一原発で冷却システム30時間停止。放射能汚染水、地下貯水槽から大量漏出

2013年04月09日 | 福島に連帯、放射能から子ども守れ

4月15日IAEA来日、何のための17日~19日福島第一原発に現地入り調査か?!

目下の福島事故原発で進行中の重大事故に対する不安と怒りを「国際的権威」を使って火消し、もみけすため!IAEAは「廃炉作業の進捗の確認と助言」のためにやってくるわけではありません!各国の原子力推進政策のあくなき護持・継続のために、日本での再稼働の強行のためにやってくる!福島抹殺・再稼働強行のためのIAEA・日本政府の「福島事故原発」調査を断じて許すな!

 私たちは昨年12月15~17日のIAEA福島閣僚会議で行われた「議論」とそこでIAEAと日本政府・福島県トの間で確認された合意内容について、次のように確認していた。すなわち、①IAEAが原子力推進機関そのものであり、②日本政府が「公衆の圧力」(反原発・脱原発・脱被曝)に屈して危殆に瀕することを阻止し、③放射線防護基準、被曝安全基準、除染基準も、経済的企業的利益を第一義に優先して判断すべきで、「1㍉シーベルト」などの基準は「20㍉s-ベルト」を目安に変更・再検討すべきだというタガをはめるために、④IAEAが来日し福島で会議を行ったということを確認した。

 そのかんに衆院選で成立した安倍政権は、このIAEA福島会議と一体で、前政権のイカサマ「2030年代原発ゼロー脱原発」政策を白紙に戻し、公然と原発再稼働を表明した。同時に福島県は、「除染・復興」キャンペーンで帰宅困難区域・居住制限区域・避難準備区域の再編と(放射線管理区域以上の高線量地域である現実に何らの改善もないにもかかわらず)「安全」宣言による「帰還」政策を打ち出した。まさに原発事故などナカッタコトにする福島圧殺・原発再稼働のために、IAEA福島会議は行われた。

 そのIAEAが、いま30時間もの大停電事故=冷却システム停止・崩壊の重大事故をつい先日引き起こし、いままた、またたく間に数十兆ベクレルもの大量の放射性物質の漏出にいたろうとしている地下貯水槽からの放射能汚染水漏出、「原因は分からない」(!←東電)と打つ手なしの大事故のさなかに、やってくる。
 何が「廃炉作業の確認・調査と現在の放射能汚染水漏れへの助言のため」だ!怒髪天を衝くとはこのことだ。IAEAは、現在の福島事故原発の破滅的危険を安全サイドに立って回避することなどまったく考えていない。彼らは、福島事故原発がひきおこしている空前の放射能汚染による命の危険から住民を守るためにやってくるのでもなければ、廃炉の完遂のために今何が必要かを助言するためにやってくるのでもない。
 まったく逆に、「起きている事態は廃炉作業に影響しない」「この程度では放射能汚染による健康への影響、危険はない」とクロをシロとデマで言いくるめるために、そして原発再稼働へハッパをかけるためにやってくるのだ。IAEAとは「原子力政策の重要さを考えれば、チェルノブィリ事故が年に一回程度起こっても継続すべきだ」「原発事故が繰り返しても原発政策は継続する」という組織だ。

 そして私たちは忘れたりはしていない。あの2007年7・16中越沖地震ですんでのところで「3・11フクシマ」レベルの大事故になるところだった、そしてガラクタ原発と化した柏崎刈羽原発大事故のときも、このIAEAは事故直後に柏崎刈羽原発を調査し、何と「予想外に壊れておらず、安全性は保たれた」「事故評価はレベルゼロ」と調査結果を発表したのだ。当時の政府は(現在と同じ)安倍晋三の第一次政権だ。(安倍首相が中越沖地震による東電柏崎刈羽原発の壊滅的被害を火消しするためにIAEAを呼んだ。)

 だが、進行中で、原因もわからない、何らの打つ手もない空前の放射能汚染水・放射性物質の漏出・拡散という大事故の渦中で、これをもみけすことなど絶対にできない!レベル7超の福島原発事故ゆえ当然とはいえ、今や、“万一発生しても「止める」「 冷やす」「閉じ込める」”などという政府や御用原子力専門家が挙げてきた事故原発の安全対策機能など、福島事故原発では何一つ担保されていないということが満天下に明らかになっている。おそるべき、戦慄すべき危険が福島第一原発では破局に向かって進行している。

 声を大にして訴えねばならないことは、福島の子どもたち、福島の人々、事故収束作業に従事し被ばくし続けている原発労働者の命が、いまとてつもない危険にさらされているということだ。日常的な生活や労働などできない「放射線管理区域」よりも危険な地域・福島でさらにこのかんの一連の重大事故で想像を絶するような危険が、いま襲いかかっている。そしてそれは福島にとどまらない。東電は「原因がわからない」「打つ手もみつからない」と無責任にもサジを投げ出している。政府も財界も電力資本も原発マフィア、原発御用学者も同じだ。ふざけるなということだ。福島を見殺しにするのか!福島を守り、子どもたちと私たちの命と未来を守るのは、IAEAでも国でも福島県でもない!私たち自身が立って、怒りの声をあげ、ありとあらゆる力を結集して、住民と子どもたちの危険地域からの避難・保養・医療、危機の突破、廃炉を何が何でもかちとろう。

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汚染水1万トン 綱渡りの対応(4月9日)

東京電力福島第一原子力発電所で、水漏れが確認された地下の貯水槽から汚染水を移送していた先の貯水槽でも水漏れが起きていることが分かり、東京電力は、2つの貯水槽にあるおよそ1万トンの汚染水を別のタンクに移す検討を始めました。
しかし、タンクの容量に余裕はなく綱渡りの対応が続いており、抜本的な解決策を見いだせない厳しい状況となっています。
新たに水漏れが見つかったのは、最初に水漏れが確認された2号貯水槽から汚染水を移送していた先の西隣にある1号貯水槽です。
東京電力によりますと、9日午前、1号貯水槽の水漏れを検知するための穴の中から、前の日よりも200倍以上高い塩素濃度が検出され、その後の調べで1cc当たり1万ベクレルの放射性物質が検出されました。
この場所は、3重の遮水シートの内側から2番目と3番目の間で、今のところシートの外側の地盤付近では塩素濃度に変化はありませんが、東京電力は水漏れが起きていると断定しました。
相次ぐ水漏れについて東京電力は、構造上の問題などから貯水槽の上の方から漏れている可能性を挙げて、上部に水が達しないよう水位を80%以下に管理しながら使うと説明していました。
しかし、今回の水漏れは貯水槽の水位が55%の段階で見つかっており、東京電力は、「別の原因が考えられる」として、2つの貯水槽にあるおよそ1万トンの汚染水を別のタンクに移す検討を始めました。
東京電力によりますと、貯水槽以外に汚染水を保管できる可能性のあるタンクは、合わせて2万9000トン分あるとしていますが、このうちの多くは、毎日発生する汚染水を処理したあとの水をためるタンクなどで、東京電力は「できるだけ使いたくない」としており、保管場所は余裕のない状況となっています。
貯水槽の信頼性は大きく揺らいでいますが、東京電力は、ほかに有効な手だてがないとして、1号と2号の貯水槽からの移送を優先し、ほかの5つの貯水槽については、監視をしながら当面、使わざるをえないとしています。
ただ、東京電力が可能性を挙げたタンクについても、貯水槽からの距離の問題などで必ず使えるとは限らず、原因を特定できないなか綱渡りの対応が続いており、抜本的な解決策を見いだせない厳しい状況となっています。

※4月9日のニュース一覧
汚染水1万トン 綱渡りの対応(4月9日 18:20更新)
汚染水 別貯水槽への移送続く(4月9日 17:30更新)
「貯水槽は使わざるをえない」(4月9日 17:30更新)
IAEA 福島原発廃炉検証へ(4月9日 5:00更新)
相次ぐ水漏れ 監視体制強化へ(4月9日 5:00更新)

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