すぎなみ民営化反対通信

東京・杉並発。「一人が万人のために、万人がひとりのために」をモットーに本当のことを伝え、共に歩んでいきたいと思います

財産交換なしに天沼複合施設棟なし!複合施設棟建たねば財産交換は進まず!財産交換に解決不可能の矛盾

2016年04月12日 | 児童館なくすな!あんさんぶる⇔税務署交換

 特報・杉並版 (児童館・あんさんぶる―地域・職場版)

 裁判の日程が決まりました。2016年5月12日木曜日13時15分から東京地方裁判所7階、712号法廷です。傍聴は誰でも可能です。是非皆で行きましょう!(2016/04/10 http://suginamichildren.tokyo/#)

本日の記事は杉並区がどんなに躍起になってもメビウスの輪もどきの「あんさんぶる-税務署等の財産交換」はいずれ破たん(3月31日付けの書きかけ記事★)の小論の続きです。http://blog.goo.ne.jp/suginami-no-2/e/cb81da802a0b6671d90603755c8d3144

「あんさんぶる-税務署等の財産交換」は、区がややこしく分かりにくくしているような難解な問題ではなく、「国(麻生財務大臣)と杉並区(田中良区長)が勝手に決めてきた」というだけのイカサマで、あとはすべてをトコトン隠し通そうとしているだけの話です。私たちが屈しなければ突き崩せる「砂上の楼閣」に過ぎません。

    一枚の平面の表が裏とそのまま連続して同じ面であり、両端があり交わらない二本の平行線がひとひねりすれば同じ一本の線としてつながりどこまでも終わりなくぐるぐる回り続けるとう「メビウスの輪」という事象は、紛れもない真実、真理であり、その示唆は、物事や事象を解析する場合に方法論的発想の自由なヒントを与えるものとはなりえても、その限りでの発想上の問題であり、実際に、それが適用されるような場面、局面というものは希有であり、どう見ても成り立たない物事、わけのわからない事象、おかしな問題、ましてや間違いでしかない方法を、メビウスの輪の視点や方法、その原理をもって巧みに成立可能なものとして説明し正当化するものとしては、そういう場面、局面は、実際にはほとんど皆無、ましてや社会的問題では皆無と言っていいと思います。

  田中良区長が自賛する「あんさんぶる-税務署の財産交換」については、その始点と経過、実体については、どこでどんなはかりごとを交わし、どのように準備してきたかに関わる情報・事実がつい最近まで秘匿され続けてきたことによって一見非常にわかりにくく見えにくくなっており、「おかしい」「隠している」という以外は、その片鱗までも、私たちにはなかなか尻尾がつかめないできたという否めない経過が率直に言ってありました。

【「メビウスの輪」?所詮「もどき」ですが ⇓ 下記クリック!】http://blog.goo.ne.jp/admin/showimagedetail/?iid=833adcbbe06fcbd52c9de4d7b7fd51b8&return=%2Fadmin%2Fimgmanage%2F%3Flimit%3D24%26type%3D1%26did%3D%26window%3Doff%26img_order%3Ddesc%26img_year%3D0%26img_month%3D0%26version%3Dnew%26offset%3D0

画像へのコメント・・・「開かれた区政」をうたい文句にやることはと言えば区中枢、三羽がらす(白垣、吉田、大竹)の田中区長親衛隊頼みの密室の謀(はかりごと)と情報統制、すべてがトップダウンによる強行突破、利権と地位・権勢がすべての強欲と保身。現場の職員や区民をなめきって、何でもできると慢心しているからこそ、どんな「できないこと」「してはならないこと」でもわけがわからないように、振り回したりひねり回しておけば、「わからない」からウソでも押し通せると思っているところが、いかにも田中区政らしい。後先も考えず、自分に都合のいいことを都合のいいようにしか思いつかないから、「財産交換」関係のことは最初から終わりまで、何から何まで玉突き構造。しかし、どんなに何回ひねりまわしても、つながっていない(貼り合わせていない)テープでは、「メビウスの輪」にはならない。(上のグチャグチャテープ)

★杉並区・田中区長「天沼三丁目の6331平米の土地が欲しい!」財務省「荻窪税務署は倒壊の危険あり、耐震急務で建替えの予定だったがタダより安いものはないので、移転に切りかえた」

杉並区中枢「あの手この手の奇策、空手形からウソ、イカサマをこらしたが、要するに隠し通し、バレなければいいことだ。説明するより、黙って実行に移す!」麻生太郎「ナチスの手法に学び、参考にする」ナチス宣伝相「ウソも百回繰り返せば、真実になる」

  その点では、田中区長は、策に策を凝らし、その秘策を練ったプロセスの痕跡をいっさい隠し、その具体化にあたっても、そのプロセスを区長側近を除いては隠し通し、国の財政統轄のトップである財務大臣と区のトップのトップ交渉「妥決」(合意)のいきなりのマスコミ発表という、人を驚かせるような突拍子もない施策(前例がない現在稼働中の行政財産の国と自治体間の財産交換)をもって、まるで不意打ちを食らわせるかのように、この財産交換を言わばあれよあれよという間に推し進めようという算段があったものと思われます。それは2013年11・13麻生・田中「財産交換」合意の11・19区議会全員協議会への区長報告で、それまで9月発表の「児童館全廃・区立施設再編整備計画」をめぐっての議会の紛糾と区内全域での大反発の激震が走っていたものが(この区長による「財産交換」の「最終合意」報告に真向から反対する議員が一人としていなかったという区議会押し並べて沈黙・屈服した結果ですが)一瞬にして霧散したかのようにシュンと鎮静化したことで効を奏したとも言えます。児童館を41館を全部廃止する、これまでの41の小学校学区を基本単位とした区立施設の配置を道路・橋梁を除いて例外なくすべて見直し、JR4駅を中心とした都市整備再編計画に合わせて廃止・売却・統合、多機能化・複合化するという杉並まるごとのスクラップ&ビルドに対して区職場、区内全域で湧きあがった危機感と反発、不安、是非議論が、この「あんさんぶる-税務署財産交換」計画のトップダウン発表を転換点に、かき消されたかのような状況が政治的に生み出されました。区議会最野党会派の議員団が区内全域で二度にわたって特大版の号外で白紙撤回キャンペーンでちらしをまいていたのにパタッとキャンペーンをやめ、児童館学童保育分会をのぞく区職労も完全に貝のように口を閉ざして沈黙を決め込み、燃え上がりかけていた区内各地の運動の兆しもどうすればいいのか方向感を失いました。その意味では、麻生・田中会談による「特養整備」のための「あんさんぶる-税務署の財産交換」の電撃トップダウンは、ある種の「手品」の感さえありました。そのように言ってしまうと「褒めすぎ」、この田中手法の「過大評価」ということになってしまいますが、そう思いこまされるような面もあったのです。

  ところがメビウスの輪」に擬したような「手品」など現実社会、現実政治ではあるはずもないのです。児童館全廃・施設再編整備計画に対して、田中区政の足下でこれに反対すべき区の職員労働組合が沈黙する中で、ひとり児童館学童保育分会は「児童館全廃に反対」「子どもの居場所を守れ」の声明を発し児童館存続を決議しました。そして、この財産交換に関する地元住民による情報公開請求と「財産交換」にむけた『覚書』(2014年7月9日付け。関東財務局・東京国税局・杉並区の三者合意・締結の財産交換契約締結のメド、それに向けての手順・方針を定めた文書)の開示、区が児童館全廃を力づくで中央突破する意味合いを持っていた荻窪北児童館がある、あんさんぶる荻窪の廃止、財産交換に対して、あんさんぶる廃止→荻窪北児童館廃止→児童館移転先と区が急きょ改築を決定した桃二小改築決定で、降ってわいたように降りかかった桃二改築問題に対する地元住民の区に対する納得ゆく説明責任追及で住民説明会が爆発しました(2014年11月1日旧若杉小学校)。現実の生きた紛争・具体的攻防に「メビウスの輪」などありようもなく、「メビウスの輪」もどきの手品も、経過と理由と責任を追及する住民の当然の決起の前に、通用しなかったということです。以来、住民説明会は、あんさんぶる地元の荻窪南の町会をはじめとした住民の闘いで、区を追いつめ、その怒りの広がりの中で、荻窪南口の商店街ゲートに「子どもの居場所を守れ」の横断幕がかかり、商店街にポスターが貼りめぐらされるまで広がり、地元をはじめとして広範な署名が集められ、毎回の議会は、「あんさんぶる・財産交換」議会として大荒れし、区を窮地に立たせてきました。

  区は、それでも「財産交換議案」を通せば「カタはつく」と、この2~3月議会にに向けて、区と国が交換する「あんさんぶる荻窪」と「荻窪税務署、国家公務員宿舎」の不動産評価額鑑定結果を区の中枢幹部職員が4名も委員として加わる杉並区財産価格審議会答申で「適正評価」させ、財産交換議案を提出し3月16日、自民党、公明党、民主党(未来)、いのち・平和クラブの賛成で可決強行しました。しかし、2~3月議会は、反対・撤回の声を黙らせることはできず、反対により広範な怒りを呼び起こしています。2010年12月3日付けの田中区長名・財務省理財局長宛要望書の情報公開事実、「喫緊の特養整備」のという「財産交換」の「大義名分」のウソが暴かれ、さらにこの情報公開文書を区が故意に隠滅する公用文書毀棄の刑法上の犯罪を組織ぐるみで行っていた疑惑までひきずりだされました。区は次から次へと明るみに出る「あんさんぶる荻窪廃止-財産交換」をめぐる事実、真実に追い詰められたまま、2~3月区議会での「財産交換」議決に何とかこぎつけたに過ぎず、2年後の不動産価格評価額の再鑑定と国の最終的決定まで「あんさんぶる荻窪-荻窪税務署・国家公務員宿舎跡地の財産交換」の成立までたどりつくことはできません。そもそも、そこまで進められる確たる保証はどこにも、何もないのです。

  ここで強調して申し上げたいことは、地元と児童館職場をはじめとして私たちがあきらめないで、声をあげ、闘い続ける限り、「国と区が勝手に決めてきた」ことなど覆すことはできるということです。メビウスの輪もどきの「財産交換」計画の進行とは、たとえ表面的にどのような進捗があろうと所詮、区と国のイカサマと区議会会派の屈服・沈黙が生み出した、あえて言えば「砂上の楼閣」に過ぎません。それは、

  地元住民が闘って事実・真実をひきずりだして区と国のイカサマを暴きだしてきたように、事実・真実が万人を動かし区と国をガタガタ、ボロボロにし、勝負を決する力となるということであり、

  さらに私たちの懸命の取り組みが区と国をガタガタ、ボロボロにするという問題とともに、そもそも、「国と区が決めてきたこと」と言いながら、その麻生大臣と田中区長が「合意」した文書もなければ、区と国がこれが「国と区で決めたことだ」と言えるような証拠資料の公開もない、ただの一つも根拠がなくて、ここまであの手この手のイカサマづくし、隠しごとづくしを続けなければ強行できないと田中区政が考えていることに透けて見えるように、「あんさんぶる-税務署の財産交換」の根本には致命的な欠陥・不可能性・危うさが潜んでいる、その破たんが顕在化してきているということであり、

  この②の根本問題をどうあがいても区が解決できない以上、区が現在、今夏7月にも強行を算段している天沼三丁目複合施設棟の建設工事に着手しようものなら、早晩、区は「財産交換」そのものが吹っ飛ぶ痛手を負うことが明らかだということです。

地元を先頭とする私たちの粘り強い、あきらめない闘いが事実、真実をひきずりだし明らかにした。

   杉並区の「あんさんぶる荻窪」と国の「荻窪税務署及び国家公務員宿舎跡地」の財産交換の問題については、何が絶対におかしいのか、どこが絶対におかしいのか。ここでは、あえて「おかしい」という表現を用います。地元をはじめとした多くの人々が悲憤慷慨しているように絶対にゆるせないことが、誰が何と言おうと無視し抹殺して区と国によって、また区議会までもが区と国の共犯者、追認者となり果てることによって進められていることに対して、ほとんどの人々が「どう見ても、どう考えてもおかしい」「おかしいことはおかしい」と感じていることをあらためて確認・再確認することが大事だと思うからにほかなりません。

  前掲①に強調している通り、「財産交換」をめぐる紛争、攻防、議論、論争では、事実経過はきわめて大きな位置を持っています。それは何よりも、杉並区が事実経過を隠し、事実経過がそのまま明らかにされると「財産交換」の非違、瑕疵、不正義が誰が見ても、ハッキリしてしまうからです。

  そもそもが、あんさんぶる荻窪という施設で働く職員にとっても、そこに子どもを預けたり通わせている父母や利用者にとっても、地元の商店街や地域住民にとっても、さらにそれどころか議会や区民にとっても寝耳に水、「麻生財務大臣-田中杉並区長のトップ会談による『合意』」の記者発表(2013年11月13日)によって降ってわいたように、「大規模特養の整備のため-区」「税務署建築費の節約のため-国」の理由をかざして、「あんさんぶる荻窪」と国の「荻窪税務署及び国家公務員宿舎跡地」の財産交換は私たちに降りかかり、事前のいかなる周知も前触れすらもなく最初から「国と区が合意したこと」として、「先に結論ありき」で一方的に進められてきた話です。

  (2)しかも、国との財産交換の交換物件とされた「あんさんぶる荻窪」については、まだ築年数の浅い新しい施設であり、それも近くに公園等、子どもが安心して遊べる安全な居場所がない地域(荻窪南)に区と同地域に子どもの居場所を熱望する住民が七年間もの協議、意見交換を重ねてつくりだし、職員と地域・住民の真摯な協議と交流、改善に次ぐ改善を通して、年間の子どもの利用者数7万2千人、杉並区最大の児童館となり、都内や全国の自治体からの見学者も後を絶たないほどに、評価の高い、地元も杉並区も「誇り」とする施設です。今では、あんさんぶる荻窪は直接の同施設利用者のみならず、雨天でも子どもたちが遊べる体育館があり、屋上やスロープがあって、周辺の保育・幼児施設からも毎日たくさんの子どもたちが訪れ、さらに児童館の卒園生が訪れ、職員と一緒に子どもたちと遊んだり、手伝いをし、その開かれた施設は、地域住民にとっても気軽に交流できる、この地域になくてはならない地域コミュニティ拠点となっています。この地域にとっても杉並区全体にとっても子どもの居場所、荻窪南地域のシンボル、地域の宝ともいうべき「あんさんぶる荻窪」をよりにもよって、いきなり廃止し、税務署にしてしまうという話です。

  、これを進めるにあたって、杉並区は、考えられないことですが、この「あんさんぶる荻窪」の廃止、「荻窪税務署等との財産交換」について、事前にも計画発表後も、一度として住民説明会を持ちませんでした。杉並区役所やセシオン杉並はじめ区内各地での住民説明会は行なっても、地元・荻窪南ではただの一度も住民説明会を開催しませんでした。この「あんさんぶる荻窪廃止」「財産交換」によって児童館を失い、地域拠点を失うという甚大かつ深刻な影響を受ける地元地域、町会、子どもたちの父母住民からの幾度びにもわたる地元での住民説明会の開催要求に対しても、ことごとく無視し、地域施設の管理や改廃において自治体が避けて通ることがゆるされない地元・住民との合意形成努力はハナから放棄し、説明責任は無用と言わんばかりに、「説明は尽くしている、あらためて地元に説明会を開く必要はない」という方針・態度を終始一貫して今もとり続けています。

  (4)、さらに、このような地元無視を続けておきながら、杉並区はその地元無視(説明責任の否定、合意形成努力の否定)を財産交換相手の国に対して隠蔽し、あたかも住民の理解と了承を得ているかのように報告するために、地元町会から町会長連名の「要望書」を、虚偽説明による地元町会長からの押印詐取という不法行為を働いて詐取しました。「あんさんぶる荻窪廃止」によって居場所を失う荻窪北児童館の問題について、児童館の存続を願う地元町会長の思いを逆手どって「児童館はまるまるスポッと桃井第二小学校に移転する」と虚偽の説明を行い、区の特命担当職員が本文から町会長署名部分・提出日付まで予め印刷済みの書面を作成し、区の地域課職員が文書の趣旨も告げずに自宅訪問で町会長から捺印を集めた『桃井第二小学校早期改築を求める要望書』(2014年7月23日付け荻窪地区町会連合会・七町会長連名)を提出させました。杉並区は、この「児童館まるごと桃二小移転」の説明を地元町会のみならず、桃二小関係者、さらには国に対しても行なっています(『2014年2月10日第245回国有財産関東地方審議会議事録』13ページ記載)。にもかかわらず、杉並区は、そんな説明を区はしていないと言わんばかりに、「児童館全部の移転は無理、ありえない」と区は「学童クラブと小学生放課後居場所事業の桃二小移転」と説明していたと手のひらを返すように言いきりました。さらに区長や理事者は議会で「特養整備についても財産交換についても施設再編整備計画についても地元には足しげく通って説明し、理解を得ている。地元の理解なしには、ああいう要望書が地元町会から出るはずもない」「財産交換を前提に地元からは要望をいただいている」と、この要望書を財産交換への地元の理解・了承のしるしとして使いました。地元は財産交換や施設再編整備計画を了承したり合意したりした覚えはありません。「あんさんぶる荻窪」の直接の地元である荻窪五丁目町会、南荻窪会はこの区の「虚偽説明」による「要望書」を撤回しており、この4月1日、虚偽告知による押印詐取に対する損害賠償請求を杉並区(田中良区長)を被告として、東京地裁民事部に提訴し、第一回期日は5月12日午後1時15分、712号法廷で開かれます。大傍聴で被告・杉並区に対する徹底追及・徹底弾劾を。訴訟、損害賠償請求とは、私たちがお願いして裁判官が裁いてくれるのではなく、原告、私たちが被告を追及し、被告を裁き責任を取らせきる闘い、私たち住民自身の闘いです。【訴訟と言えば、私たちは、とかく専門的領域での厳粛な特別の舞台でのテクニカルな技と技の争いと思いがちですが、正義と真実に、怒りと誇りに、専門も技もありません。スッピンの正義と真実とその誠心誠意の体現、飾らず巧まぬ、あるがままの怒りと誇りに勝る武器はありません。だからこそ、訴訟は、誰でもやれる闘いです。荻窪の怒り、荻窪(杉並)の誇り、私たち住民の底力で、712号法廷で杉並区を圧倒しましょう。これから一か月先にある訴訟ですが、この考え方は、とても大切なことだと思います。】

  (5)そして決定的な事実が、この2016年1月に情報公開によって明らかになりました。2010年12月3日田中良杉並区長名で財務省理財局長宛で提出していた『荻窪税務署建替について(要望)』と題する文書です。そこには「喫緊の特養整備、そのためのあんさんぶる荻窪廃止・財産交換」という、田中区長はじめ区が2014年11月14日新聞紙上でのコメント以来、一貫して説明してきた財産交換、天沼三丁目税務署等用地取得による大規模特養の建設、荻窪税務署の現「あんさんぶる荻窪」への移転に重ね合わせることができる話など一言も出てきません。同文書に書かれているのは、「荻窪税務署の建替の休止」の申し入れ、「2014年供用」「国の賃料負担はゼロ」「税務署機能の確保」という、国にとって好都合の「条件」の提示によるあけすけな「荻窪税務署誘致(移転)」の提案です。この情報公開事実は、これまでの杉並区による「特養整備という財産交換の理由」が後付けであったことを示す点できわめて重大なことですが、2~3月杉並区議会での追及で区が開き直って行なった答弁はとんでもないものでした。

  「天沼三丁目の税務署及び隣接する宿舎跡地あわせて6千平米を超える広大な土地を取得したいと前から目をつけていた」「何に活用するかは具体的には考えていなかったが、行政需要から必要な大規模用地の確保が困難な杉並区にとっては、隣接宿舎跡地の廃止が決定され、建物の老朽化から建替問題が発生するあの天沼三丁目の土地の確保以外に大規模用地の確保は考えられない」という田中区長の就任当初からの同地への執着から、国が2011年着工、2013年竣工の予定で予算まで付けて着手しようとしていた荻窪税務署建替に対して「待った」と休止を申し入れ、実際に「税務署建替を国に休止させることを最優先にし、そのために、2014年供用、国の賃料負担ゼロという話で切りだした。要望書通りに間にあわすことはできなかったが、国による税務署の建替が休止したことが重要だった」と区理事者は口をそろえて答弁しました。区にとっては、区の大規模用地取得のために、天沼三丁目の広大用地から税務署を引きはがすことが目的だったのです。

  (7)、この田中区長要望書が財務省に出されてから100日後には、3・11東日本大震災が発生しています。一方で、公の営造物管理責任から国交省、国有財産の管理責任から財務省が「荻窪税務署庁舎の老朽化、狭あい化、耐震性の不足」、とりわけ「震度6強の大規模地震の震動および衝撃に対して倒壊する危険」の耐震診断を受けており、「建替整備」の「緊急度」がつとに指摘されているのに、また他方で、杉並区の2010年12月3日要望書で田中区長提案の「荻窪税務署の誘致(移転)」話が「から手形」であることが国にとっても明らかになっているのに、この宙に浮いた「荻窪税務署建替」問題・「荻窪税務署移転」問題が形をとったのは、2014年9月30日の田中区長名、東京国税局長宛『荻窪税務署の移転について』でした。この文書で、はじめて「喫緊の特養整備」、「あんさんぶる荻窪を荻窪税務署移転先に」「区にとっては大規模特養の整備のための用地が確保でき、国にとっては税務署建替の問題の効率的効果的解決、コスト削減になる」「あんさんぶる荻窪と荻窪税務署及び国家公務員宿舎跡地の財産交換」という話が出てきます。田中区長は、区にとっても国にとっても互いに困難な課題を最良の形で同時解決するものと財産交換を自賛していますが、何のことはない、それどころか本当にゆるせない話ですが、●杉並区(田中良区長)にとっては、「欲しくて欲しくて仕方がなかった天沼三丁目の6331平米の広大土地(田中区長は議会答弁でも「タネ地」という意図をコトバとしても隠そうともしません)を、あんさんぶる荻窪を国に差し出すことによって取得できる」、●国にとっては「建替の場合に要する税務署新庁舎建設コスト(2011年建替予算によれば11億4600万円)が労せずしてまるまる節約できる、ただより安いものはない」という実にえげつない話です。

    ここで、国においても杉並区においても、眼中にも脳裏の片隅にもなく完全に無視抹殺されているのは、この財産交換によって、荻窪南の子どもたちは居場所を奪われる、失うということであり、地元にとっては商店街にとっても地域にとってもなくてはならない地域拠点、地域コミュニティ、町を代表するシンボルと拠り所が奪われる、なくなるということであり、子どもの居場所、地域の拠り所を住民とともに守り抜き、育て上げてきたあんさんぶる荻窪240名の職員にとっては、その誇りある仕事と職場が奪われる、ということです。

 (8)さて、ここまで、天沼3丁目の税務署及び隣接宿舎跡地とあんさんぶる荻窪という財産交換における国と杉並区の交換物件をメインに見てきましたが、「荻窪税務署等-あんさんぶる荻窪の財産交換」の」表記そのもの、交換契約対象そのものに密接不離の大きな付随問題となっている「交換予定地に区が建設する天沼3丁目複合施設棟」の問題があります。この問題は、「あんさんぶる-税務署の財産交換」の最大のアキレス腱の問題として、今日非常に大きな問題になってきています(これは今日の記事のタイトルにもあたり、大テーマとして次回に引き続き後述します)。

  ここでは、これまでに明らかになっている隠しようがない「おかしさ」の問題として、杉並区が「財産交換」の「目的」「大義名分」としてずっと掲げ続けている「200床大規模特養ホームと在宅介護医療施設の一体的建設、そのためには天沼3丁目の税務署と隣接宿舎跡地の両方の広大用地の確保以外に他の方途はない」という大規模用地取得目的と、実際に財産交換相手である国に対して交換申請で区が説明している「天沼3丁目宿舎跡地用地の用途」、このかんの天沼小学校で実施された住民説明会での「天沼3丁目複合施設棟」の「基本設計」、「実施設計」が、まったくかけ離れている問題について看過できない杉並区による詐欺として指摘しておかねばなりません。この点は、多くの区民が区のパンフレットやメディア報道から「天沼3丁目の税務署と公務員宿舎跡地に区は大規模特養、ショートステイとともに在宅介護・医療拠点を一体的に建設する」と刷り込まれ、そう思いこまされていることや、前掲本年1月情報公開で「区が特養整備を目的に大規模用地を取得しようと考えていたわけではまったくなかったこと」が明るみに出ていることからも非常に大きな問題になってます。

  地元住民の請求で情報公開された2014年7月9日の(甲)関東財務局・(乙)東京国税局・(丙)杉並区の三者だ区長はじめ代表者名で署名捺印して交わして締結している『覚書』これは、区は、存在は認め、議会答弁や説明会での説明で「覚書に基づいて」とは言っても絶対に中身に踏み込んだり、記載されている覚書条項を公表せず、言及していませんが区が「国と区で決めたこと」という場合に、、それにあたる署名捺印つき、日付け記載で存在が確認されている唯一の公式文書です。)『覚書』には、交換契約締結前に杉並区が交換前の天沼三丁目の土地に杉並区の施設(※複合施設棟のこと)を建設するに際して、国が貸付財産として杉並区に貸付け、区が借り受け財産として国から有償で借り受ける旨(第6条・交換財産の貸付)が記載されているが、国が交換によって区から引き渡しを受ける「あんさんぶる荻窪」についてはあんさんぶる荻窪の機能が貸付財産(※天沼三丁目宿舎跡地のこと)に杉並区が建設する施設(複合施設棟)に移転した後、現状で引き渡しするものとする。」(第7条・物件の引き渡し)とハッキリと記載されています。区も国も天沼三丁目複合施設棟は、荻窪税務署の「あんさんぶる荻窪」への移転のために現「あんさんぶる荻窪」を明け渡して転居する施設(福祉事務所、社会福祉協議会、成年後見センター、消費者センター、就労支援センター)の移転先として、荻窪北児童館を除いた「あんさんぶる荻窪」もどきのそっくり施設をつくるということで当初から合意しているのです。だから、住民説明会で追及されて区が説明に窮して「地域包括ケア」「在宅介護、医療サポート拠点」「バックアップ機能」といくら強弁しても、「基本設計」「実施設計」の入居施設・機能の表記や設計図では、いまの「あんさんぶる荻窪」にある施設・機能がそのまま配置され、わずかに「在宅生活を支える区事務室」が三階の猫の額のような片隅に置かれているだけなのです。「あわせて6331平米の広大な土地が大規模特養とショートステイ(←税務署解体後の跡地)と一体的に建設される在宅介護・医療拠点(←宿舎跡地)の建設に必要」という説明を現在も区は続けていますが、これは区が国に対して出している「財産交換申請に際しての計画・用途説明」でも、区が借り受け財産として貸付を受けて複合施設棟を建設するに際して行なっている筈の「貸し付け申請での計画・用途説明」に区が記載していることとは明確に違います。つまり、区は、区民に対しても、建設用地地元の天沼住民に対しても詐欺を働いているということです。、

 (9)縷々、「財産交換」をめぐる「おかしさ」について丹念に見てきましたが、こうした「おかしさ」だらけ、それもどのひとつをとっても信じられないような「おかしさ」の際限のない拡大ゆえにこそ、1月情報公開事実は闘いによって明らかになったとはいえ、明るみに出るべくして明るみに出たのだと思います。言いかえれば、杉並区は、知れば誰が見てもおかしいことを一貫して強行し続けてきたからこそ、1月情報公開事実のような「自爆」事実を墓場まで持っていくつもりで、(国においては保存していて、その結果私たちは想像もしていなかった事実を知るところとなりましたが)紛争中の区政最大の案件に関連する重大証拠資料(情報)であるにもかかわらず、三年間の保存期間を経過したと称する理由で廃棄処分していました。そしてこの2010年12月3日区長文書問題で審議が大荒れしているのに審議を尽くさず、打ち切って「財産交換議案」を可決強行しました。

  しかし、区も重々承知していることですが、なぜ、「2018年5月1日の財産交換」の前に交換物件の不動産評価額鑑定と国の最終的な意思決定に基づく杉並区議会での条例案の提出が必要となるのに、区単独で鑑定を実施し、杉並区財産価格審議会をわずか一回の審議で「適正」答申を出させ、そのためには「公正・中立」たるべき諮問機関の審議会に副区長や政策経営部長を先頭に4名の中枢幹部職員を送り込み、審議会を仕切らせ、答申強行まで行なったのでしょうか。あるいは、また、交換物件の不動産評価額鑑定に際して、国の国有財産関東地方審議会に一般財団法人・日本不動産研究所の伊藤聡委員が加わっており、「あんさんぶる・税務署財産交換」の「了解事項」審議が行われた2014年2月10日審議会で数回発言している事実がありながら、杉並区がその日本不動産研究所に鑑定依頼(委託)を行なうというあからさまな利益相反の違法を犯したのでしょうか。

  ここに明らかなことは、区は焦りに焦り、急ぎに急いでいるということです。そうしないと、「財産交換」そのものが挫折・とん挫しかねないと区が考えているからにほかなりません。杉並区は、何をそんなに恐れているのか。

  ① 「基本設計」と「実施設計」の説明を一緒に同じ住民説明会で、しかも建築基準法、杉並区まちづくり条例、中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例に基づく近隣説明会として「標識設置」で実施しているのに、7月着工のための工事説明会をもって複合施設棟の建設にとりかかるためには、(それが法令上の根拠となるとは到底思えないが)2~3月区議会で「財産交換議案」を通さなければ、「財産交換」の行程表に遅れを生じ、ひいては財産交換契約締結」そのものまで揺らぎかねないからです。

  ② 2年後の財産交換の直前の交換物件不動産評価額鑑定では算定される評価額に変動が不可避であり、今の時点で鑑定しても有意な意味はありません。にもかかわらず、区にとって負担額が発生したり、交換物件価格間の差額の大きさによってはさらに再鑑定を要するようなトラブルを生じさせないために、現時点で区にとって有利でなおかつ財産交換契約締結にこぎつけられるように、基準ベース額を「固めておきたい」という思いからです。価格変動はそのときにならねばどうなっているかはわからず、そんなことをしても何の意味もない、しかし、それをやるところに区のおかれている焦りがあります。そのために、利益相反の交換物件不動産評価額の鑑定依頼、区で「財産交換」の最先頭に立っている経営幹部ら当事者を委員として送り込んでの杉並区財産価格審議会の八百長「答申」の愚まで犯したのです。

   さらに、あんさんぶる荻窪廃止・財産交換をめぐる反対運動が地元を先頭に高まりを見せており、毎回の定例区議会が「あんさんぶる議会」「財産交換議会」として常態化しており、メディアにも大きくとりあげられ始め、このままでは次から次へと何が飛び出すかわからないという危機感から戦々恐々としているからです。区は一方的に「攻め」で強行しているようでありながら、実際には必死に「守り」に入って汲々としており、隠し通し、破裂させられない「爆弾」的事実をあまりにも多く抱え過ぎているからです。区にとっては、2年間というのは、あまりにも長い期間です。だからすべて、法令に反しようが、メディアに叩かれようが、反対運動が爆発しようが、すべて前倒しでいかないと「財産交換」の成立にはこぎつけられないのです。区にとっては2年間というもの、かたときも安心できる局面はないのです。そんな区が失敗、失態を犯さないはずがありません。

   その根幹に「あんさんぶる-税務署の財産交換」そのものが抱えている根本矛盾があります。 

/////////////////////////////////// 次回に続く  

今日の記事タイトルは、

財産交換なしに天沼複合施設棟なし!複合施設棟建たねば財産交換は進まず!財産交換に解決不可能の矛盾

でした。今日の記事ですぐ上の(8)(9)でちょこっと触れているのですが、次回はいよいよ上記の正面テーマについて具体的に暴露し「財産交換」を論断します。困難な課題を「解決する「メビウスの輪におけるひとひねり」のつもりの「天沼三丁目複合施設棟」が逆に「あんさんぶる-税務署等の財産交換」のアキレス腱となっているということを多面的に暴露し、策を弄して策におぼれた自縄自縛・自家中毒を実証します。お楽しみに。

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