すぎなみ民営化反対通信

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区の実行計画にもなかった桃井第二小学校改築、田中良杉並区長の独断強行はでたらめ・危険・無責任!

2014年11月19日 | 児童館なくすな!あんさんぶる⇔税務署交換
特報・杉並版(地域・児童館版)わかりやすい具体的解説(3)

桃井第二小学校の老朽化事情で出てきた話ではありません。「荻窪税務署」の現在の「あんさんぶる荻窪」への誘致・交換、そのために「あんさんぶる荻窪」にある荻窪北児童館の廃止と桃井第二小学校への機能移転を急がねばならないという区の都合、外部的事情から浮上した無責任な話です!



写真は2014年11月1日の旧若杉小学校で行われた説明会で区が配付した資料に出ている桃井第二小学校改築の「スケジュール(予定)部分)

◆ 建物にも改修時期、耐久期間や更新時期の問題があります。「首都直下型地震」や「短時間集中的局地豪雨」など新たな防災対策の問題が、大きな問題になっていることにも留意が必要。私たちは建物老朽化に対して改修や改築をいちがいに否定するものではありません。しかし、いま問題になっている桃井第二小学校改築工事はそういう問題ではありません。この数カ月、にわかに持ちあがった区の「桃井第二小学校改築計画」については、そういった老朽化建物の更新、耐震改築の脈絡から真剣に具体的調査や建物診断が行われ、その緻密なな検討の議論の上に、出されてきたというようなものではありません。今日の記事はこの問題を取り上げます。
 ◆ そもそも、桃井第二小学校の改修や改築の計画は、半年前、今年(2014年)の春に策定され発表された区の「実行計画」にも入っていませんでした。ところが「実行計画」で優先対象とされていた杉並第四小学校、杉並第八小学校、高円寺中学校、杉並第一小学校等の築50数年の学校を押しのけて、忽然と、桃井第二小学校が最優先対象として「改築」方針が打ち出されました。桃井第二小学校は来年2015年には築50年になりますが、それでも「実行計画」の当初3年間の実施計画の対象としては考えられていなかったことは、今回の桃井第二小学校改築の問題を検討するうえで重要なファクタ―です。まさか区は「実行計画」での当初3年間計画対象校の選定やその前提としての区内全校の老朽化判断、耐震性判断を何の根拠もなしに恣意的に行っていたわけではないでしょう。区は区なりの判断デ―タなり一定の専門的検討があってそのように計画していたはずです。だから「こういう順番で行きますよ」と優先対象校を筆頭に改修・改築等の計画の一覧表を作成し、概ねの順番を公表していました。
  ところが、急きょ、桃井第二小学校の改築がここ数カ月のかんに、まさに急きょ決められた。これは、老朽化や耐震性の問題で重視すべき新たな具体的事情が桃井第二小学校で発生してそうなったのではなく、まったく別の次元、桃井第二小学校にとっては外部的事情から、区の一方的な都合で決められたものというしかありません。事実、そうなのです。
◆ 区の側の一方的都合、外部的事情とは何か?
 あんさんぶる荻窪と荻窪税務署の交換が2018年度を目途に行われるという覚書が区と国の間でこの7月9日には締結されています。

(写真は、2014年7月9日締結のあんさんぶる荻窪と荻窪税務署の交換契約に向けた「覚書」の第4条、第5条の部分を撮影。)
 これまで「交換合意」先決で他の問題は全部そっちのけにし、脇に置き去りにされ軽視・無視・放置され、まともに検討されてこなかった荻窪北児童館(交換でなくなってしまう「あんさんぶる荻窪」の二階にある)をどうするか、という問題が当然にも持ちあがった。児童館は「あんさんぶる荻窪」の最大の施設であり、中心施設だからです。この児童館の問題について区は、交換合意、交換契約にむけた国との交渉・協議を渋滞・混乱させかねないネガティブ要因としてできるだけ議論にならないように腐心してきたという経過・実情がある。しかし、「覚書」締結でスタートした以上は、国に対してもごまかしはきかなくなった
 では区が児童館の機能を移転するとして、移転先と区が想定している桃井第二小学校にそれを受け入れられる余裕、余地があるのか、・・・・どう考えても当初簡単に考えていたようにちょっとやそっとの改修では無理、この際改築するしかない・・・後ろは「あんさんぶる荻窪⇔荻窪税務署」交換の目途として2018年度と切られている・・・・国は、2018年4月には明け渡された「あんさんぶる荻窪」での内部改修工事の着工をこれ以上待てないタイムリミットにしている。区としては、桃井第二小学校の改築は、即断強行しかない
◆ こうした玉突き構造(①⇒②⇒③)で、桃井第二小学校単体の事情・理由からではなく、外部的な事情・理由から決められたとみて間違いありません。「老朽化」や「耐震性」で急を要すると判断して桃井第二小学校の改築を最優先したのではまったくありません。
◆ 改築とは建替えのことですから、「いずれは近いうちに改修」くらいにまだ先の話と思っていた桃井第二小学校と同校がある荻窪五丁目地域、同校で働く教職員、同校に子どもを通わせている家庭・保護者にとってこれは本当に大変な激変です。

当初から改築を前提に検討してきたわけではない桃井第二小学校を別の理由で急きょ「改築(建替え)」方針に切り替え、それも2018年度を目途と後ろを切られて突貫作業で行うというような計画では、まともに考えれば想定すべき重要で深刻な問題も完全にスポイルされることは間違いありません!

建物や内部の図面上、パソコン画面上の設計や施工の工程表の作成は机上の仕事で簡単にできることです。しかし、工事の現場は紙の上やパソコンの画面の上ではない。工事は、現在の桃井第二小学校という具体的な現場で、5百名を超える子どもたちが学び、遊ぶ場所で行われるのです。どうやら田中区長や区中枢は、単なるタイムテーブル上のつじつま合わせと「大きなハコ(入れもの)」をつくる程度の問題としてしか考えていないようです。
そこで抜け落ちているのは非常に大きな問題です。
少なくとも二つの大きな問題領域があります。

(1)子どもたちの安全問題と教育環境、居場所の問題

一つは、「新校舎完成後ではなく前半と後半にわけての建替え工事の間、仮設校舎で生徒も放課後学童も二年間を過ごす」ということ、あるいはそれに先立って行われる仮設校舎の建設中や現校舎の前半・後半に分けた解体・除却中の授業・学校生活のこと、放課後の子どものこと、それがまったくイメージされていない、そのかんの子どもたちのことが、まったく考えられていないのではないかということです。
◆ 学校の改修・改築工事の場合には、一般の大規模改修・改築工事で求められる労働安全性の確保、周辺環境面の配慮に加えて、それ以上に次元が違う完璧な安全が求められる。具体的には子どもたちの安全の無条件確保の問題です。学校工事とは子どもの安全確保なのです。このことは学校の工事を手がけている設計事務所や建築会社も言っていることです。単に現場を遮蔽フエンスで囲うとか安全通路を確保するとかガードマンを配置するから大丈夫とかいうことでもなければ、区が今回の桃井第二小学校改築問題で言っているように「子どもは仮設校舎の中にいるから安全」ということでもまったくありません。工事中の現場である学校に子どもがいるということそれ自体が危険なのだということが全然わかっていません。
  ◆ ここで一番言いたいのは、●鋼材や建材や生コン、工具・建築機械、廃材、土砂その他を搬出入する車両が頻繁に出入りする、●ユンボ、コンクリートミキサー車、クレーン車等が各所で作業する、●除却・解体で出た廃棄物の山、足場材の山、具材の山、杭打ち工事、鉄骨工事、コンクリート工事、配管工事・・・・、●粉じん、騒音、振動・・・・これら大規模工事で私たちがよく目にしている工事現場となる学校の状況を具体的にイメージして、そうした工事が行われる環境のまっただ中で、子どもたちが授業を受け、放課後も過ごす、登下校するということ、そこでは日常的に危険がゴロゴロしていること、安全確保、子どもの問題をどこまで具体的に考えているかということです。あえて言いますが大工事中の学校は、戦場のようなものです。事故の危険という意味でまさにそうだし、こどもへの精神的心理的な影響、保護者の心配という意味でもそうです。
   また、同時に学校の教職員や「機能移転」と称して仮設の中に移らされる学童・放課後児童の担当職員にとってもすさまじい労働強化になります。普段、授業や休み時間、放課後の子どもの遊びや交流、登下校で目を離さず見守ること自体、大変な仕事ですが、工事中の学校でのこととなれば大変さはその比ではありません。区はガードマン(警備員)を増やすから大丈夫などと言いださないでください、工事が行われるのは子どもが過ごす学校なのです。
  ◆ これは単純に安全対策を具体的にどう講じるかという問題にとどまるものでもありません。学校で行われる工事、とりわけ小学校の工事とは、子どもの安全、子どもの問題がすべてだ、そういう根本的な認識が区にあるのかどうかという問題です。事故の危険の問題は非常に大きい、だがそれにとどまらない。そういう事故や危険と背中合わせの環境下で工事中の二年間もの間、仮設校舎で授業を受けさせ、学校生活を過ごさせる、そこが放課後も子どもたちの居場所となる、その深刻な子どもたちの心身の健康への影響・打撃を考えたことがあるのかということです。
  ◆桃井第二小学校に子どもを通わせている保護者、児童館に子どもを預けている親御さんの身になって考えて下さい。区の幹部の人々は、自分の子どもが今回の桃井第二小学校改築計画のような環境の中で朝から夕刻まで過ごすことになった場合を考えてみるべきです。
  ◆11月1日の説明会で出された「児童館から桃井第二小学校に移る子どもたちの居場所はどうするのか、工事が完了し新校舎ができるまで移転とはならないのではないか」という質問に、「仮設校舎が居場所になるので大丈夫」と平気で区は回答しました。区はこの安全問題、環境問題、居場所問題を本当に何とも思っていないのです。これはまともじゃない。耳を疑うような対応でした、信じられない思いです。「児童館移転問題も考慮しての改築だと言うなら、せめて新校舎が完成し居場所が確保されるまで、あんさんぶるを使わせるということは考えないのか」という住民の意見に対して区の担当者は「贅沢なこと言うな」と言い放ったという話が伝えられていますが、要は、「もう決めたことだから、従え。新しい校舎ができるまでそれくらい我慢しろ」という考えなのです。

(2)地質・地盤構造の問題
  二つは、新校舎建設の建築工事でこの桃井第二小学校が今建てられている場所の地質・地盤、支持層の問題です。田中区長と区中枢はやれ「防災」だ、やれ「耐震改修」だ、やれ「災害対策」だと言っている割には、この桃井第二小学校の立地の地質・地盤、支持層の問題についてまったく無自覚・無関心です。
  ◆  区がいま策定している「桃井第二小学校改築」計画や工程表・工期想定では、建物新築におけるこの場所の地質・地盤の支持構造のぜい弱性の認識・自覚に厳しく立脚した綿密な詳細な調査・試験、それに基づく真剣な専門的検討、工法調査、諸対策研究、検査、審査等にどれだけの期間と労力が注がれ積み重ねられねばならないか、まったく視野においていないのではないでしょうか。この現在の桃井第二小学校が立地する場所の地質・地盤の支持構造のぜい弱性からいえば、工事全体の中で、比重で言えば、上物(建物)の構造設計やその中身(配置・内装・美観)の意匠の問題はこの改築工事の全体の中では半分以下の比重しかありません。最大の比重は、建築物建設に際してのこの地質・地盤に踏まえた構造設計、基本設計、実施設計であり、その前提としての綿密厳密な調査であり、検査、審査です。とりわけ杭打ちと支持層に係る領域の問題です。区がいま出している改築計画はどう見ても、今の校舎を解体し、そこに新しい校舎を立てるだけの簡単な工事だ、今までの校舎がここまで持ったのだから何も問題ない、旧くなったものを壊して新しいものを立てるという建替えだけだ、土地の上のハコを新しいハコに置き換えるだけの単純な工事だという程度に簡単に見ているとしか考えられません。
  ◆ 11月19日朝日新聞夕刊に載っていた「マンション傾斜」事件での横浜市、熊谷組の「地形認識に甘さ」を報じる記事は、この桃井第二小学校改築工事を考える場合に教訓とされるべき戒めとして重視する必要があります。支持層(強固な地盤)まで杭が届いておらず、盛り土や堆積土の層で杭はとどまっており、47本の杭のうち15本が支持層に届いていなかったと、このマンション建設工事での「掘削が浅いのに支持層に届いたと誤認した」その甘さを指摘しています。

写真は上記の朝日新聞記事

  ◆ 桃井第二小学校の場合はどうか?

以下に挙げる三つの図面の写真をごらんください。

すぎなみガイドマップ(保存マップ)の桃井第二小学校の立地(便宜《図①》という。


国土地理院 標準地図 明治前期の低湿地(黄色部分)(便宜《図②》という。

杉並区洪水ハザードマップ(杉並区危機管理室防災課)(便宜《図③》という。)
※「浸水した場合に想定される水深の目安」・・・△斜線:浸水が昭和56年から平成22年にあった箇所。△青:2m以上5メートル未満(2階の軒下まで浸水する程度)。△水色:1m以上2m未満(1階の軒下まで浸水する程度)。△緑色:0.5m以上1m未満(大人の腰までつかる程度)。△黄色:0.2m以上0.5メートル未満(大人のひざまでつかる程度)

  ◆現在の桃井第二小学校は、決して堅固な地質・地盤による支持層構造、支持強度の上ではなく、脆弱な地質・地盤構造の上に立地しているという事実は、工事に際しては認識の前提とされるべきものです。
  ◆ 《図③》は2005年の集中豪雨で善福寺川周辺域で発生した洪水による浸水状況を基に、杉並区が同種洪水・浸水発生の場合を想定して作成したハザードマップです。桃井第二小学校は(あんさんぶる荻窪もそうですが)、////の斜線部(1981年から2010年までの間に浸水があった箇所)で、1階軒下まで浸水があった1m以上2m未満の浸水、大人の腰までつかる程度で0.5m以上1m未満の浸水が予測される場所です。善福寺川流域は上流から下流合流点までしばしば洪水・浸水の被害が発生している場所だということ、桃井第二小学校立地もまさにそういう場所だということをまずハッキリさせる必要があります。今年発生した短時間局地的集中豪雨は単に河川の氾濫・洪水による浸水被害だけではなく、土壌が軟弱な地質やもともと傾斜地だった場所に造成された地盤で土砂災害が起きていることを全国千数百箇所の被害で示しています。こうした危険性を視野に入れて桃井第二小学校の改築工事は計画されねばならないはずです。だがここで指摘したいのはこの洪水・浸水対策の問題だけではありません。もっと基本的な問題、地質・地盤、支持層の問題です。
  ◆《図②》は、そもそも現在の桃井第二小学校の地盤は、どういう場所なのか、ということを見る上で《図③》以上に重要な前提にされるべきものです。黄色の《低湿地》という点が重視されねばならないのです。
  この現在の桃井第二小学校のある場所というのは、武蔵野台地の谷のひとつである善福寺川の川べり、武蔵野段丘上(武蔵野面)に位置しており、地質は、表層は武蔵野ローム層に覆われ、このローム層の下層にローム質の粘土層、さらにその下が武蔵野礫層とよばれる砂礫層となっています。この武蔵野礫層からは杉並区内の河川の源となる湧水が善福寺池をはじめとして湧き出ています。砂礫層そのものは透水性がよく、構築物の支持層としては概ね良好ですが、その上のローム層・粘土層は不透水性が強く、構築物の支持層としてはきわめて脆弱です。強調した「低湿地」はこの砂礫層の上のローム層・粘土層という地質のせいでそうなっているということです。
従って、この場所での建設工事においては、掘削調査工事によって、△掘削孔内の水位をはかり、支持層にまで打ち込んだ杭が届いているかどうか、△過重に堪え得る建築基準法が定める5トン/㎡以上であるかどうか、過重で沈下しないかどうか等の地耐力テストを面積比密度が高いきめ細かいポイントで仔細にテストし、地盤の強さ(N値)を計算・検証しながら、建築物の設置、工事設計を練り上げねばならないわけです。桃井第二小学校を最初に建築したときから49年を経過しています。地下水の流動性、気象変動、周辺での地下水揚水量の増加等々を考えれば、本当に「イチ」から掘削調査を広範囲に実施し、試験し、検証し、計算し、計画はたてられねばならない場所なのです。
  ◆ これは、設計、建築の専門的プロ、経験と実績がある企業にやらせるから大丈夫だという話ではありません。区が、桃井第二小学校改築工事とは、どういう工事かというところで、この問題を真剣に考えているかどうかという問題です。しかし、区が急きょ計画発表した「桃井第二小学校改築」の経緯からして、そして、まず「2018年度完成」の後ろだけがある考え方からして、こうした地質・地盤、支持層の問題、脆弱な地盤における難工事の問題を念頭に置いた計画とはとうてい思えません。
  ◆ 区が進めていることは、あまりにも無責任ではないでしょうか?これでは、ろくなことにならないのははっきりしています。

  ◆ 上物(新校舎の美観、その中にどういう教室やどういう設備、どういう多目的ルームが配置されるか、という面)に目を奪われてはなりません。「上物」というだけで言えば、この「改築計画」を通すために、区はいくらでもカネを使うでしょうし、何でも充実した意匠の提案も受け入れるでしょう。桃井第二小学校改築懇談会はそういう「上物」「内装」に限られた範囲に想定されているはずです。「改築計画」は支持層(強固な地盤)に支えられ、耐力度の堅固な建築物を建設するという改築そのもののためではなく、別の目的のためにたくらまれているからです。


何で、こういうことが起きるのか?―震源地は田中区長の「荻窪駅南口再開発」(「街づくり」)のための「あんさんぶる荻窪」の「荻窪税務署」との交換


 これ(下の写真)はJR田町駅西口デッキの写真です。正面が西口、約80m、西口から京浜第一国道までの間に設置・構築されています。荻窪駅南口再開発推進・街づくりを掲げる発展協議会が、「荻窪税務署があんさんぶるに移転して、荻窪駅南口は、あんさんぶる荻窪と荻窪駅西口JR用地の再開発ビルまでの大型デッキで田町駅のようになる」と言っているようです。田中区長は「南北分断の解消」、荻窪駅中心の街づくりを強調しています。


  荻窪駅南口の前の今の補助131号線の一方通行でさえ、南口は危険な状態です。そこに大型デッキまで構築して、混雑・渋滞をつくりだすような「にぎわいの街づくり」は住民と地域が望む街づくりでしょうか?たとえ「千客万来」のにぎわいをもたらしても道路が拡幅され、高層ビルや大型ビルが林立するような荻窪駅南口再開発は地域破壊そのものです。荻窪税務署のあんさんぶる移転は、国に田中区長が「街づくりのために協力してほしい」と頼み込んだところから始まった話です。今は「特別養護老人ホーム建設」のために、あんさんぶる荻窪⇔荻窪税務署交換と言われていますが、当初は、国に「街づくりのため」「再開発のため」と田中区長は言っていたのです。「あんさんぶる荻窪⇔荻窪税務署」交換には、児童館廃止をはじめとした区立施設の廃止・売却・民営化の施設再編整備計画とともに、このゼネコン・大地主・利権集団・大企業が深々とつながっている田中区長の再開発・まちづくり計画がからんでいます。
  30億円もの巨額を投じて建設され、まだ築10年のあんさんぶる荻窪、実際には職員と利用者、住民と地域の力で福祉拠点、地域コミュニティ拠点となり高い評価を区内でも得ているあんさんぶる荻窪を、荻窪税務署と交換するという、まるっきり理由がわからない田中区長の「決断」は、この利権がらみの大がかりな再開発構想ぬきには考えられません。そのために年間利用者総数5万7675名、学童クラブ年間利用児童総数1万4585名の荻窪北児童館の廃止と「機能移転」と称する追い出し、桃井第二小学校への移転、桃井第二小学校の急改築ということが、どこでも何もまだ決まっていないのに「既定方針」として強行されようとしています。手をこまねいているわけにはいきません。

  次回の「特報・杉並版(地域・児童館版) (4)」では、「あんさんぶる荻窪⇔荻窪税務署」交換、荻窪北児童館廃止・移転問題、桃井第二小学校改築問題に続いて、このような形で強行されている田中区長の区政の進め方、区政展開の手法について、お伝えしたいと思います。
『こんなことアリか!区の条例案が通った時には移転も交換もほとんどすべて終わっている!』
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