祝日みどりの日、私は有る場所に立っていた。
雨上がりの青空が
新緑の草木を殊更引き立てて輝いていた。
静まり返っている其の場所は、
人っ子1人としていなく静寂に包まれていた。
私は、辺りを見渡しながら呼んでみた !
虫の音が時折聞こえ、小鳥が鳴いていた。
待ち望む待ち人(猫)は現れない、
昨夜、そっと置いた餌は綺麗に消えていた。
果たして誰が、食べたのか ?
怪我が気になる、か弱きものが食している事を
祈っていた。
横を流れる小さな川は水流も少なく底の泥土が
黒く淀んでいた。
自然の味気ない装い、生きるものには辛い現実、
田植えを迎える田園風景は彼らを拒絶する。
隠れる居場所は在るのか ?
外敵から身を守る手段はどこにあるだろう !
一番願う筈の人間は冷たい視線で見下している。
生まれたくて生まれて来た訳じゃない ?
人間のように神を恐れぬ手段で生命を弄ぶ事等
出来るはずも無い、
自然の摂理に従順と従う、か弱きものたちである。
やはり侵入者に襲われて、何処かで傷ついた
身体の痛みに耐えているのではないか ?
私の心はチヂに乱れる・・・。
昼間の用事を済ませて、夕闇が迫る時刻に私は
再び其処に向かっていた、
昨夜の餌はきれいに跡形もなく無くなっていた。
私は車を止めて車外へ出た・・・
静まり返った空き地に人の息遣いはない、
生き物の気配も感じられない ?
やっぱり襲われて、傷ついているに違いない ?
それでも私は諦めきれず、そっと呼んでみた !
「ニャン! ニャン!・・・」
見覚えのある猫が薄明かりの中から現れた、
襲った侵入者か ? それともニャンか ?
「ニャン・・・」 おとなしい響きのニャンの声
まるでテレビドラマのクライマックスシ-ンのよう
・・・ に !??
ニャンの姿が視野に入って来た。
私は素早く顔をはじめ身体全体、毛の状態に
至るまで眺め回した、
どこも怪我などしていない、普段と同じ格好の
ニャンが其処にはいた。
車のところまで迎えに出てきたのである、
「おおい! ニャン! 無事だったか! 大丈夫か?」
私の足元に身を寄せてきた、
20~30分私はニャンの傍に佇んで話しかけた、
おいしそうにご馳走を食べている。
私は、侵入者に気を配っていたのだが、
とうとう現れなかった。
ニャンと別れて離れた場所に移動して見ると、
にくき敵役は其処にいるではないか。
他の猫と伴に甘えた声を出して私に媚を売った、
(そうなんだ、お前も人間の被害者なのだ ?)
安堵した私の頬を一陣の風が吹き抜けて行った。
「ニャン・・・又 逢えるね !」 ・・・。。。
合掌
雨上がりの青空が
新緑の草木を殊更引き立てて輝いていた。
静まり返っている其の場所は、
人っ子1人としていなく静寂に包まれていた。
私は、辺りを見渡しながら呼んでみた !
虫の音が時折聞こえ、小鳥が鳴いていた。
待ち望む待ち人(猫)は現れない、
昨夜、そっと置いた餌は綺麗に消えていた。
果たして誰が、食べたのか ?
怪我が気になる、か弱きものが食している事を
祈っていた。
横を流れる小さな川は水流も少なく底の泥土が
黒く淀んでいた。
自然の味気ない装い、生きるものには辛い現実、
田植えを迎える田園風景は彼らを拒絶する。
隠れる居場所は在るのか ?
外敵から身を守る手段はどこにあるだろう !
一番願う筈の人間は冷たい視線で見下している。
生まれたくて生まれて来た訳じゃない ?
人間のように神を恐れぬ手段で生命を弄ぶ事等
出来るはずも無い、
自然の摂理に従順と従う、か弱きものたちである。
やはり侵入者に襲われて、何処かで傷ついた
身体の痛みに耐えているのではないか ?
私の心はチヂに乱れる・・・。
昼間の用事を済ませて、夕闇が迫る時刻に私は
再び其処に向かっていた、
昨夜の餌はきれいに跡形もなく無くなっていた。
私は車を止めて車外へ出た・・・
静まり返った空き地に人の息遣いはない、
生き物の気配も感じられない ?
やっぱり襲われて、傷ついているに違いない ?
それでも私は諦めきれず、そっと呼んでみた !
「ニャン! ニャン!・・・」
見覚えのある猫が薄明かりの中から現れた、
襲った侵入者か ? それともニャンか ?
「ニャン・・・」 おとなしい響きのニャンの声
まるでテレビドラマのクライマックスシ-ンのよう
・・・ に !??
ニャンの姿が視野に入って来た。
私は素早く顔をはじめ身体全体、毛の状態に
至るまで眺め回した、
どこも怪我などしていない、普段と同じ格好の
ニャンが其処にはいた。
車のところまで迎えに出てきたのである、
「おおい! ニャン! 無事だったか! 大丈夫か?」
私の足元に身を寄せてきた、
20~30分私はニャンの傍に佇んで話しかけた、
おいしそうにご馳走を食べている。
私は、侵入者に気を配っていたのだが、
とうとう現れなかった。
ニャンと別れて離れた場所に移動して見ると、
にくき敵役は其処にいるではないか。
他の猫と伴に甘えた声を出して私に媚を売った、
(そうなんだ、お前も人間の被害者なのだ ?)
安堵した私の頬を一陣の風が吹き抜けて行った。
「ニャン・・・又 逢えるね !」 ・・・。。。
合掌