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11分36秒のブルース・ウォーク

2006年02月26日 | Jazz

      
今手元にある8cmCDには『THE BLUES WALK / CLIFFORD BROWN QUINTET』と書かれている。“Not for Sale”と裏には書かれていて、当然ながらちょっと怪しいムードたっぷり。リリース元はセンチュリーレコード。タイトルからすると、以下のデータがこのライブに当てはまる。(確かレコード会社の人に貰ったような)

Clifford Brown - Max Roach Quintet
Clifford Brown (tp) Harold Land (ts) Richie Powell (p) George Morrow (b) Max Roach (ds)
"Carnegie Hall", NYC, May 6, 1955
 I Get a Kick Out of You     Hall of Fame JG 629
 Variations (The Blues Walk)    Hall of Fame JG 633
* Count Basie with His All Time Great Orchestra (Hall of Fame JG 629)
* Gene Krupa Quartet, Max Roach - Clifford Brown Quintet (Hall of Fame JG 633)

このCDを海賊盤と見れば、まぁまぁ、いい音です。ライブ録音なんだしね。
演奏は、本当に素晴らしいです。ソロ1番手はクリフォード。スタジオ録音時のような構成力には欠けますが、そこはハイノートをヒットしつつエキサイティングなプレイを聴かせてくれてます。2番手はランドです。この人昔から思っていますが、このクインテットのサイドメンとしては抜群じゃないかな。EmArcyでの〈デライラ〉の彼のソロの構成って譜面?という感じに完璧です。リッチー・パウエルも好調だし、ローチもご機嫌。今となっては、超貴重な音源の一つでしょうね。

さて、本命のEmArcy盤『The Complete EmArcy Recordings Of Clifford Brown』ですが、今聴き返してもこのバンドが“鉄壁なクインテット”だったことがよく分かります。バンド・アレンジが秀逸なんですね、どの曲も。腕達者なプレイヤーに完璧なアレンジとくれば悪くなるはずがないわけです。
垂れ流し気味のジャム・セッションもソロ・ショーケースとして聴けば楽しいですし、音の悪いWithストリングスもやっぱり和める。ダイナ・ワシントン、サラ・ボーン、ヘレン・メリルとの競演も名演、名唱の作品群。やっぱりジャズはいいなぁ~を実感させてくれます。そうそう、このボックスセットにはブラウンの声も入っているリハーサル・テイクのオマケもちょっと感動しました。
ちなみにダイナ・ワシントンとの一連のセッションは、私の誕生日のセッションでございます。

参照ページ
Welcome to Jazz Discography Project
Vine, FreeBSD, GNUの3人の猛者が集まって、ディスコグラフィーを作ると
こうなるということです。凄すぎ。
         
このプロジェクトを推進されている松林さんは、Mercuryの大家でMicrogroove.jpのHP作者。その中の一つである「マーキュリー・レコード・コレクション」も、ジャケ写が超多数、センターレーベルのスキャンが山のようと言う具合にとにかく驚きの連続技。キャノンボール・アダレイの『イン・シカゴ』の蒐集とセンターレーベルから盤を年代特定していくコラムは、ミステリー小説を読むようにスリリング。ジャズ・ファン必見。また別ページにある「日本発売ブルーノートディスコ」も必見。



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
むむっ (Royce)
2006-02-27 12:46:17
大先生の片鱗をチラリと見せました。
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Unknown (Shaolin)
2006-03-25 21:06:11
ども。



> 今回、EmArcyのことをちょこっと書くために調べ物をしていた



と以前書かれていたのはこのことでしたか!

やっとこさ今になって気付きました (とほほ
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