とあるジャズ評論家が、エンジニアから聞いたという形で「『コットン・クラブ』の音は中抜けしている」と書いておられました。それもサラ・ガザレクのコンサートについて。
え? 何?って感じなのです。
まずこのクラブは、音響的にも非常に良く考えられて作られているのは、行った人ならよく分かるはず。ステージからすり鉢方式に座席が並んでおり、PAを極端に効かせなくても音が通るように考えられた作りになっている。フラットな構造のジャズ・クラブとはひと味もふた味も違う作りで、このクラブに足を運んだことがある方ならその音はお分かりになるはず。ただし物凄い量のドレープのカーテンが壁際に吊されているので、実はかなりデッドな環境ではある。
デッドではあるが、しかし中抜けの音ではけしてないのだ。では、実際なぜ「中抜け」と書いたのか。これはあくまでも推測だが、サラの声の声量にある。すなわちジャズ系の若手シンガーの中では、彼女は明らかに声量がない部類の歌手と言っていいだろう。その歌声をオーガニックとかナチュラルと呼ぶのも自由だ。そういう歌手なのだから。しかし声量の無いことを履き違えて書いているのでは、と推論してしまうのだ。そしてもっとも僕が危惧しているのは、彼女の声量の無さを「揶揄」する形で、そう書いたのではと受け取れるような書き方をしていること。ちょっと残念に思った。
正直言って彼女の歌をジャズ・フェスなんかで、僕も聴きたくはない。今回のようなクラブで、インティメートに聴くというのが一番だと思う。もっと言えば自宅で彼女のCDをソッと聴くというのが最高ではないか思っている。
それにしても、彼女のYou Tubeにあるクラブ・デートの歌声をしっかり聴いていたら、こんな書き方をしなかったんじゃないかなぁ、と思った次第。
SD05仲間のTaoさんも、私が行った1日前にサラをお聞きになられたとBlogに書いておられた。ちなみに私の行った土曜日の1部は、な、な、なんと1時間40分も歌いっぱなし。僕はそれだけで脱帽でした。
バックのジョッシュのピアノも良かったし、ドラマーがとても背が高いのも分かったし、ベーシストはとっても可愛い人でした。え? サラはどうなのかって?、 そりゃもうサインしているところへ行って、近くで見て参りました。とってもチャーミングな女性です。日本語結構上手いのでビックリしました。ハイ。
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サラ・ガザレクさん、自分も土曜日の7時の部にゆきました。
本当によかったです。
間近なテーブル席だったのですが、サラさんがじつに楽しそうに歌っているのを見て、こっちまで嬉しくなってしまうようなステージでした。
ベースの人とはちらちら目が合いました。ちょっと芸人ぽくてかわいかったですね(笑)。
サラさん、ピアノの人ばっかり見つめてて、ドラムの人が怒らないんだろうかと心配になったりw
そんな余計なことを思ってしまうくらいリラックスしたムードで、素敵な時間を過ごせました。
音も全体に明瞭で、とても良かったと思います。音楽を素直に聴くことができました。
実際に歌ったのは1時間くらいじゃありませんでした? 何か聴き逃しちゃったのかな……(汗)。
あと、サインって、終ってからですか? ……知らなかったです。残念ι
また来日があったら、是非ゆきたいと思いますw
こちらは、若いのに座っていますね。度胸が。
そういう風にきこえました。へへへ。
さて、なかなかアット・ホームな雰囲気で良かったですね。欲を言えば、あのバンドはパーマネントなので、もう少し仕掛け(アレンジ)があっても良いのかもしれません。例えば彼女が登場するときのテーマがあって颯爽と登場し、1曲目を歌い出すなんていうテクニックもあるはずですし、アンコールを受けるときもクロージングのテーマで退くという手法もあるはずです。
先日のコンサートでの曲、例えば<アイム・オールド・ファンションド>なんかは、もう少しコケティッシュなムード(演出)を出した方が良かったかもしれません。
とはいえ、なかなかいいコンサートでございました。またどこかでお会いしましょう。
また、コットンで2010年9月。
こんどは、ドイツのTriosenceとの共演。
CD発売のプロモ一環だそうです。