加須のIさんが、構図の研究をしています。
庭に物を並べて、外で描く静物画という感じですね。
私は、基本デッサンをしっかりやれば、このような絵は描けるようになると思っています。
この場合は、物置の整理で、中の物を庭に運び出した大掃除のイメージでしょうか。
そう考えると、このような物が庭にあっても不思議ではありませんね。
県展に入選した作品も、このいいちこの箱を使いました。
画家としてのアイデンティティを持つには、同じテーマで、連作をするのが良いと思っています。
それによって、あの人の絵だと認識されます。
続けて三回くらいは、同じテーマで工夫して、更に発展させた絵を発表してほしいです。
という理由から、今回は二枚目として同じテーマで研究しています。
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以前もお話ししましたが、室内で静物を描くと、テーブルの上に物を並べてという感じが多く、
水平と垂直だけの組み立てになりがちです。栃木のTさんが、最初に描いた靴の絵も、室内から外へ飛び出しました。
その時の指導から、外へ出た方が、いろいろな組み立ての絵ができると感じ、皆さんにお勧めしています。
外に出ると、木や草が加わったり、室内では存在できない要素が加えられます。
また、太陽光線の強い日差しを利用したりすると、世界が統一され、光と影の素敵な空間が表せます。
テーブルの上では、これだけ大きな物は並べられませんし、この空間の面白さは、難しいですね。
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この構図の良いところは、周りの物がやや右を向いているところに、メインのいいちこの箱がこちらを向いている点です。
それによって、主役が更に主張を強めています。物は、向きによって強さが違ってきます。文字があるものは、ないものと比べて
主張が強いことも重要です。