絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

ゴヤ、着衣のマハ

2011-11-27 | 絵のこと
いま、日本にゴヤの「着衣のマハ」が来ています。
国立西洋美術館です。

どうして、「着衣のマハ」だけ来たのでしょうか?
「裸のマハ」と対になっているので、二つとも来てほしい気がしますが。

以前、美術史クイズでも取り上げましたが、マハとは、粋な女という意味で、このモデルの名前ではありません。

今回、日曜美術館でも取り上げられましたが、裸のマハが古典技法で、着衣のマハが近代的表現という説明がありました。
なるほどと思いました。着衣のマハは、マネの表現に近い物がありますね。

ビーナスを描いたのだとするなら、裸は問題ないのですが、着衣を描いたためにこれはビーナスではなく普通の女性だと判断されて、異端審問会で問題になったということです。

この裸の絵は、ゴヤは唯一これだけです。

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私は以前からこの二つの絵について、気になることがあります。



この二点とも、首の着きがおかしいように思います。
デッサンが狂っているように思うのですが、どうでしょうか?

また、私が裸婦を描いている経験からすると、胸の向きがおかしい気がします。
横になると、肉が下に垂れるということがあります。なのに、この裸のマハの右の乳房が上を向いています。
これは、おかしいと思います。こんなことがあるでしょうか。着衣なら下着の形でそれに沿いますからこのようになるかもしれませんが。
ウエストのくびれもこんなになるかなあ??

日曜美術館では、着衣のマハの目について、そのまなざしが凄いということが言われていました。
しかし、私はちょっと目の表現がおかしいと思います。
私の感覚では、目頭と目じりをしっかり掴むのですが、これは逆です。
生徒に教えるときには、これじゃあダメだと教えます。
指導者の方々は、いかがでしょうか?

もちろん、すごい絵だと思います。
ただ、気になる部分を上げてみました。










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