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青野大介

2005-04-21 | Albirex

今年のアルビレックス新潟には面白い男がいる。
青野大介、25歳。

愛媛FCユース、関西学院大学、G大阪、神戸を経て今季新潟へ。
G大阪や神戸では、左ひざを3度手術するなど故障が続き、公式戦は
1試合も出場していない。
昨季オフに神戸から戦力外通告を受け、合同トライアウトから新潟に
入ってきた苦労人だ。

開幕戦のFC東京戦では、左SBとして入るが、石川に何度も翻弄され抜かれまくりゴールを決められるなど、ほろ苦いデビューとなってしまった。
批判が相次ぎ、罵倒され、計り知れないショックを受けたに違いない。

その後、ナビスコ杯を含め4試合をベンチにさえ入れない日々が続く。
青野はここで腐らず、次の出場のチャンスを得るためにさらに練習し、
コンディションを整えていた。

開幕戦からおよそ1ヵ月後の4月9日、第4節のホーム大宮戦。
後半24分に山口に代わりピッチに入った青野は、冷静さを失わずに、
ゲームをコントロールすることに心がけた。大宮に傾きかけていた試合の
流れは、この男の投入から見事に翻り、同点を呼び、逆転する。

4月13日、第5節のアウェイG大阪戦。
ハーフタイムから萩村に代わりボランチの位置にに入る。
1点ビハインドの状況から、ゲームを建て直すべく前線にパスを送った。
その後、リマのFKからアウェイでの貴重な勝ち点1を得た。

4月16日、第6節のホーム磐田戦。
1点先制された後半32分、上野に代わり左SBに入る。
結果として追いつくことができず負けはしたが、豊富な運動量で相手を
翻弄し、攻守に貢献し、終盤、強敵の磐田を脅かした。

青野がピッチに入ると必ず流れが変わる。
行き先に迷っていたボールも、きちんと方向を定める。
少し褒め過ぎかもしれないが、今の彼にはそう思わせる不思議な魅力がある。

サッカーではピークと言われる20代後半、青野は今年で26歳を迎える。
過去の華やかな経歴がない分、やり直しが利かない。もう後が無いのだ。
「ここ新潟で勝負するつもり」と誓った男は、今年、本気かも知れない。