KID's room

小児科医からの情報発信ブログ

日本脳炎ワクチン

2011-06-16 21:37:28 | ワクチン
平成7年6月1日~平成19年4月1日生まれの方は、6カ月~20歳未満の間、いつでも日本脳炎の定期予防接種を受けることができることになりました。
つまり7歳6カ月から9歳未満の方も受けられるようになりました。Ⅰ期接種時に「追加接種は9歳以上で」、と言われていた方はⅠ期2回目後11か月~13カ月の期間に受けてください。
また生後6カ月から受けられますが、3歳以上で受けるのが標準です。

母乳中放射性物質について

2011-06-09 11:25:11 | 放射能
厚生労働省より母乳中放射性物質に関する最近の調査結果が公表されております。
http://www.niph.go.jp/soshiki/seikatsu/bonyuu_results.pdf を参照下さい。
またこのことに関し関係学会(放射線、産婦、小児)のQ&Aが掲載されました。
http://www.jsog.or.jp/news/pdf/Q&A_20110608.pdf も参照下さい。





りんご病流行中

2011-06-08 14:28:57 | 感染症
りんご病(伝染性紅斑)が例年になく流行しています。その名の通りほっぺたがリンゴのように赤くなり(紅斑)うつる(伝染性)病気です。ほっぺたのほか腕や太腿もモヤモヤと赤くなることが多いです。
こういう症状が出るまでは感染していることが分かりませんが、実はしばらく前(おそらく数週間前)にウィルスは体の中に入っています。免疫ができてそろそろ人にうつらなくなる頃に発疹が出ます。ですので、発疹が出たからと言って学校を休む必要はありません
発疹はかゆみを伴うこともありますが問題ありません。しかし紫外線に当ると赤みが増したり消えにくかったりしますので、避けた方がよいでしょう。
ウィルスが体に入って発疹が出るまでの間に他のいろいろな症状が出ることもあります。インフルエンザ様の高熱、皮膚の出血斑等、成人は関節痛が続きリウマチを疑うこともあります。もともとある種の血液の病気を持っている人は急に貧血になることもあります。こういう症状の方が問題になりますが、特効薬はないので対症療法となります。またこうして流行していれば、もしかしたらりんご病かな?と疑うことはできますが、特有な発疹が出てくるまで(しかもしばらく日数があります)は普通はっきりさせることはできません。というのも、妊婦以外は血液検査に保険適応がないからです。
また妊婦がかかると胎児に影響がでる場合もあります。ですので妊婦だけは検査が保険でできます。
感染を防ぐことは全く流行していないところで暮らす以外難しいです。