簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

宇津ノ谷集落(東海道歩き旅・駿河の国)

2020-04-15 | Weblog


 江戸時代には参勤交代の大名も行き来したという、その近世東海道は
標高60m辺りから、トンネルの手前、道の駅の横から国道と分かれる車
道に出て陸橋を渡る。
激しく車の行き交う国道トンネルの出入口を下に見て、勾配のきつい車
道をカーブしながら上っていくことになる。



 しばらく道なりに歩き、右に県道がそれる二叉路を、左の細い道に
入り小さな橋を渡るとそこが宇津ノ谷集落だ。
丸子と岡部の間にあって、宇都ノ谷峠を控えた間の宿である。



 街道はレンガタイルが敷き詰められ道で、峠に向けて緩く登りながら
伸びている。その登り坂の両側に、昔の屋号を書いた看板を掲げる木造
平入の低い家並みが立ち並ぶ様が、往時の雰囲気を良く伝えている。
 
 商売を生業とする家も少ないので、通りは静かで落ち着いた佇まいだ。
電柱が地中化されているのかと思ったが、控えめに片側に寄せられてい
るのも景観を引き立てているように見える。



 坂の途中に「御羽織屋」と言う家があった。
説明によると秀吉による小田原攻めの折、勲功により拝領した羽織を
所蔵していると言い、後にこれ見た家康からは記念の茶碗を与えられ、
それらを所蔵しているという石川家だ。



 生憎とこの日は拝観中止の札が張られ、雨戸が閉じられていたが、
是も五月の連休後の代休の性かもしれない。
また羽織劣化を考慮しての措置かも知れないが、真意の程は計り知る
ことは出来なかった。



 両側の雰囲気の良い民家には、伊勢屋、丸子屋、松屋などと屋号の
書かれた看板が下げられていて、そんな150mほどの坂道の集落を抜け
て行く。(続)



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