簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

がいせん桜と新庄村(JR乗り潰し・姫新線)

2018-03-16 | Weblog
 新庄は岡山県の北西部、中国山地を形成する毛無山(1219m)など
に囲まれた、人口も千人に満たない小さな「村」である。
平成の大合併でも、どことも合併をせず村制を貫き、今では県内に残
る二つの村の内の一つで、「日本で最も美しい村連合」の加盟自治体
としても知られている。
JRの最寄り駅が県境を越えた17キロも先の、伯備線根雨駅(鳥取県)
と言うから、この地がどんなところなのか想像するには難くない。





 鳥取県との県境をなす毛無山は中国百名山の一つで、「ブナとカタ
クリの自生地」として知られる自然の宝庫であり、岡山県下を流れる
三大河川の一つ「旭川」の水源の森を形成しているが、それ以上に山
間の小さな村を有名にしているのが村内を貫く「旧出雲街道 がいせ
ん桜通り」の存在である。



 明治時代日露戦争での戦勝を祈念して、旧出雲街道・新庄宿の道の
両側には、5.5mおきに137本の桜の苗木が植えられた。
桜はすくすくと成長し、百年を過ぎた今日では古木となった132本が、
毎年春になると満開の花を咲かせ、街道の狭い道をおおい尽くす。
ソメイヨシノでこれだけの古木で毎年沢山の花をつけることは珍しい
らしいが、さすがに近年では樹勢に衰えが見え始め、地元の人々や樹
木医などが、懸命の樹勢回復術を施しているという。





 山里の遅い春は、4月の中頃に訪れる。
旧街道の両側には、小さな水路があり、さらさらと涼やかな音色を響
かせ流れている。
「日本の音風景百選」「日本のかおり百選」にも選ばれている村では、
この時期になると桜祭りも行われ、大勢の花見客で賑わうと言う。(続)





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