簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

下津井駅跡 (下津井電鉄廃線跡を歩く)

2018-12-26 | Weblog

 緩やかに坂を下り、前方の大向山(111m)に突き当たる辺りで大きく左に
カーブし、さらに下れば左手に下津井の集落が広がり、それを見ながら暫く行
けば終着駅の「下津井駅跡」である。



 駅跡は公園としてよく整備されそこにはホームが有りその前には線路床もあり、
一部には線路も当時のままに残されている。2面2線の立派な行き止まり駅である。
こんな駅の姿を見ていると、今にも列車が入線してきそうな錯覚さえ起こす。





 駅跡のフェンスの向こうの広場が車庫の跡のようだ。
屋根や側壁が壊れ無残な姿を曝す建屋の下に、カラフルに塗装のされた幾つか
の車両が残されている。既に車輪が外された貨車などが、ブロックの上に置か
れるなどしている姿は哀れを感じてしまう。
どれもこれも実際に使われていたものらしいく、古くて貴重なもののようだが、
これら車両のことは残念ながら詳しくは知らない。





 あちこちウロウロしながら写真を撮っていると、通り掛かったご婦人が、
「昨日だったら良かったのにねえ。随分とにぎやかだったのよ」と声を掛け
てくれた。聞けば保存会による「みなと電車まつり」が行われたと言う。



 駅前には何軒かの民家もあり、かつては商屋であったであろう店先は表戸を
閉じている。そんな一角には小さな公園風の植え込みの場所が有り、その中央
に銅像が立っている。
電鉄の開通に尽力し、下津井電鉄の初代社長を務めた白川友一翁である。
その視線の先は電車の来ない駅を見ているようで、さぞかし無念であったろう
と思わずにはいられない。(続)


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